どーもです。タイトリスト「GT」シリーズドライバーと、今さらですが、試打できていなかった「TSR1」ドライバーを試打できました。まずは、「TSR1」ドライバーを紹介しようと思います。おじさんゴルファーにとってタイトリストというブランドは上級者向けで、このゴルフ体験主義を始めたころは「下手クソは使わなくていい!」くらいの勢いでした。もちろん、そんなことは言われていませんが、勝手にそう感じていました。オールターゲットに変更してから結構時間がたっていますが、未だに同社のこの手のクラブを手にすると「変わったな…」なんて思ってしまいます。そんなわけで、今さらモデルになりますが、いってみましょう。
まずは見た目から。
先代「TSi1」ドライバーはソール後部にウエート搭載モデルでしたが、「TSR1」ドライバーはさらに後方の壁に配置され、さらなる深重心化が視認できます。
フェースはシャロー。でも先代よりは、気持ちディープ気味かな。
ボディもシャロー。先代はヒップダウン系でしたが、「TSR1」ドライバーはミドルバック系。
後ろ姿です。前述通り、「TSR1」ドライバーはここにドーンとウエート搭載です。
構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積は大きめ。形状的には、先代とほぼ同じように見えました。
今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TSP120 50」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.0度、ライ角59度、長さ45.75インチ、総重量270.3g、バランスD2。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量49g、トルク5.7、中調子。
試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。
持ってみた感覚ですが、重量的にはかなり軽め。グリップもかなり細め。シャフトを手でしならせてみると、結構しなります。しなりポイントはちょうど真ん中辺りかな。ワッグルしてみると、結構ヘッドが動くイメージ。素振りしてみると、とにかく軽いのでHSは出そうだけど、スイング途中で「あっ!?」とか思って身体が反応すると、クラブもブレちゃいそうなイメージだったりするくらいの軽さです。
実際に打ってみると、かなり打ちやすいモデルですね。ボールはガッツリ上がります。そして、想像通り、HSがやや上がっていました。意外だったのは、正直もっと曲がっちゃうかなと、持ち球の“腐れフック”を覚悟していたけど、“腐れフックを打とう”と思って打てる感じ。重量的に軽いので、振り切ることに集中してキッチリ振り切ると、それなりの強弾道を楽しめました。ただし、これも想像通りでしたが、「あっ!?」とか思ってどうにかしようとすると…でした。それにしてもね、飛びますわ~!! スカイトラック計測で250yは、ボクにとって飛ぶクラブの目安です。実際のラウンドでは余程条件がそろわないと出ない飛距離で、おそらく平均飛距離は230yいけばいいところ。そのボクが250yマークなので、これは間違いなく飛ぶモデルでした。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで
その各球データはこちら
【3球平均】
HS42.8m/s、初速62.2m/s、打ち出し角17.0度、バックスピン量2970.0rpm、サイドスピン-282.9rpm、飛距離248.6y
【ベスト】
HS43.2m/s、初速62.6m/s、打ち出し角17.2度、バックスピン量2833.6rpm、サイドスピン-366.3rpm、飛距離252.5y
打感は軟らかめ。ボールのつぶれ感をかなり感じるモデルですが、これはシャフトの影響があるかもしれません。音は中音域が強調された感じの中高音系。
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら
弾道は文句なしの高弾道。スイングで上げようなんて意識は一切要りません。払い打ち系でも、クラブがしっかりボールを上げてくれる感じ。スピン量は数値的には適量だけど、シャフトの軟らかさを考えると、意外と少なめかな。まあ、芯を外すと3000rpm超もあったので、その辺はHSとの兼ね合いかもしれませんね。
出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。持った感覚では、もっと曲がりそうな気配がありましたが、しっかりフィニッシュを意識して振り切れれば、その感覚ほどではなかった印象です。
シャフトフィーリングと振り感ですが、とにかく軽いので、振ろうという意識がなくても、自然とHSが出ていたりします。シャフト的にはクセのないしなりで、しなり戻りも自然な感じ。でも、しなりは気持ち多めにも感じました。前述通り、振り切ることをしっかり意識できれば、違和感はありません。でも、軽い分、スイング途中で何か調整しようとするとできちゃうのが、実は欠点かもしれません。
今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS38~40m/s辺りにオススメ。上限は42m/s辺りだと思いますが、それなりに意識することが増えると思います。基本性格的には、いわゆるオートマチオック系。未だにボクの中では「タイトリストらしくないモデル」です。もう何年も前からこの手のクラブを出していますが、1度ついてしまったイメージを払拭するのがいかに難しいかを、身をもって体験している次第です。払い打ち系の方や女性アスリートゴルファーにもいいかもしれません。ボクにとっては、“時代の変化をそろそろ受け入れろ”って自分に言い聞かせるモデルとなりました(笑)
<タイトリスト「TSR1」ドライバー>
■KAZ’sインプレッション(10点満点)
▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:10
■ヘッド:チタン
■シャフト(重量/トルク/調子):「TSP120 50」(S=49g/5.7、SR=47g/5.8、R=45g/6.0、L=42g/6.6/中調子)
■価格:各1本8万8000円(税込み)