自然農法の似合う果樹
そんな中で、農薬が必要ないと思える果樹が柿です。柿は肥料も与える必要がない感じで、「自然農」に近い栽培が出来ると考えています。
実際、我が家の柿の木は、もう何十年も無農薬・無肥料です。ただ、私が家庭菜園を始める以前(10年以上前)は、町でアメシロの消毒をしていた時期に、庭の柿の木にも消毒液がかかっていたかも知れません。そして、肥料は一切入れてはいませんが、その近くの畑には米糠や生ごみは埋めています。
自宅の庭に柿の木のある家の多くも、柿に消毒をしたり肥料を与えたりはしていないのではないかと思います。
自然農法とは、原則、自然になっている木の実や草、根を採って食べるように、敢えて肥料や農薬を使わない農業のことです。野山に生えてる栗や胡桃、山菜やキノコに近い環境で作物を育てることです。狩猟採集社会のように、農業の始まりの頃はみんな自然農法だった事でしょう・・・。
今年の夏の終わり頃、大量の農薬を散布している現場を自転車で通りかかりました。リンゴ畑かと思いきや、なんと柿畑でした。
そのまま有機無農薬農家に行って、その話をすると、
「今は柿だって大量の農薬散布をする・・・ほとんどの慣行農法の果樹園はみんなそうだ。柿の葉にも虫は付くし、病気にもなるから農薬散布をする・・・」とのことでした。
まあ言われてみれば、農薬大国日本では、当然のことかも知れません。確かに同じ果樹ばかり植えるモノカルチャーの農園では、病害虫の被害は直ぐに拡大する事でしょう。
ネットで確認すると「柿病害虫防除暦」がたくさん存在し、りんご同様に春から秋までずっと農薬漬けの防除計画が載っていました。
自然農法は、自然の野山のように、様々な植物が生えて無ければ難しい、色々混植してこそ上手くいくと言うことを実感・再確認しました。
子供の頃、農家の友達の家の庭先や田畑の端にあった柿の木は、農薬散布などしていなかった事でしょう。小さな虫が付いている柿はあったと思いますが、美味しく食べられました。
柿に限らず、友達の家には、ナシ、スモモ(プラム)やモモも、植えてあり、そんなに大きな実はなりませんでしたが、〜・・堆肥は入れたのかも知れませんが・・〜、無肥料無農薬で味の濃い香ばしい実がなりました。
柿に限らず、昔はどんな果樹も無農薬でやっていた筈です。
プロの農家として売っていく為には、色々な果樹を混植するのは面倒なことかも知れません。
しかし農薬には害があります。肥料も輸入は困難になってきています。・・と、言うか、肥料を輸入するって、愚かな事かと思います。
来る食糧危機に備えるためにも、無農薬でやって行く、有機農法にシフトして行くべきでしょう。
特に個人レベルでは、無農薬で自然農法に近い家庭菜園・・というか、植えっぱなしであまり手入れをしなくても済む果樹を活用するべきかと思います。日本ではその最有力な果樹が、柿だと確信しています。
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