雑草の言葉

鬼灯の袋

2023/04/19
作物、畑 4
 固定種の食用鬼灯の栽培を始めてから10年ほどが経ちました。
 食用鬼灯の栽培を始めた頃、鬼灯を保存するのに実を覆っている袋が大きくて邪魔なので、袋から取り出して箱に並べて冷蔵庫で保存しても、秋だというのに一週間でみんなカビて腐り始めました。
 一方、袋から出さなければ、冷蔵庫で保存しなくても、10月ごろに収穫した実が、なんと年を越せたのです。 袋を被っていても、色々な条件によって、数ヶ月も経てばいくつかは腐りますが、だいたい7、8割は1月に美味しく食べる事が出来ました。
 そう、鬼灯の袋は中の実を、腐食からも守る非常に優れた組織である事に気付いたのです。
食用鬼灯3種4月18日 その1
 昨年秋に収穫した食用鬼灯。
  年を越して、4月になってもまだ食べられそうな実がありそうでした。
 下のトレイに入っている一番小さなのが、矮性種のハニーゴールド種
 そこから時計回りに、 中間の大きさのスカットパール種 、
 一番大きなオレンジチェリー種


 昨年も年が明けたら食べようと取って置いた食用鬼灯を、食べるのを先延ばししているうちに忘れてしまっていたら、4月になって暖かくなってしまいました。本日(4月18日)慌てて、食用鬼灯を袋ごと入れておいた箱を集めて、袋を破って食べられる実があるかどうかを調べたら、腐って小さく真っ黒くなっている実があった一方、なんと半数近くが食べることが可能でした。
食用鬼灯ハニーゴールド23年4月18日
 一番小さな矮性種:ハニーゴールド。
  左側が腐ってしまった実。右側がまだ食べられた実


食用鬼灯スカットパール23年4月18日
  ちょっと酸っぱいが味が濃いスカッとパール種
  左側が腐ってしまった実。右側がまだ食べられた実


食用鬼灯オレンジチェリー
  一番大きくて甘いオレンジチェリー種。
  左側が腐ってしまった実。右側がまだ食べられた実


あんな透け透けな感じの食用鬼灯の袋が、しっかりと中身を守っているのです。
食用鬼灯3種の大きさ比較23年4月18日
  家で育てている食用鬼灯3種の中で、
  冬を越して4月になってもまだ腐らずに美味しく食べられた実を並べてみました。
  左側から、ハニーゴールド種 、 スカッとパール種 、 オレンジチェリー種
  袋を剥いて、一気に全部食べました。追熟していて味が濃く、美味でした。

  鬼灯の袋は、中の実を守る素晴らしい袋です!
  ※余談ですが、右上のオレンジチェリーのように、500円玉くらい(よりも大きい)だと
  ネットなどでは、一粒あたり数百円で売っているサイトもあります。
  食用ホオズキは「フルーツミニトマト」の名で売られている場合もありますが、
  ミニトマトと比べ、収穫率は非常に良くないので高いのかも知れません。
  収穫率からすれば食料としての価値は低いと思います。あくまで嗜好作物かと・・・?

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Comments 4

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ホオズキの袋

食用のホオズキがあるのを知ったのはつい2、3年前のことです。
昨年、JA(農協)で売っているのも見かけました。
忘れましたが、いいお値段でした。
収穫後、こんなに長期間保存できるのですね。
皮はカボチャのように厚くなく、紙風船のようなのに。
袋が実を守っているのか?実が長持ちする性質なのか?とも思いました。
というのは、白い網状に残した袋に赤いホオズキが入っているのを見たのを思い出したからです。作成した友人が実はしばらく腐らないと言います。
食用のと赤いホオズキの性質の違いもあるのでしょうね。

2023/04/21 (Fri) 08:00
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: ホオズキの袋

食用ホオズキと一般の(非食用)ホオズキはかなり似て非なるものではないかと思います。
色も、一般の鬼灯は紅っぽく、食用鬼灯は小麦色、橙色から黄色です。

一般の鬼灯は、草丈の割合に鬼灯の袋と実は大きめです。
草丈が1m未満なのに、実も袋も、食用ホオズキのオレンジチェリー種よりも大きいくらいです。
オレンジチェリー種の食用ホオズキの草丈は2mを超えることもあります。
矮性種のハニーゴールドでも草丈1mほどで、実はパチンコ玉より小さいくらいです。

 何より、毒性が違いますね。一般の赤いホオズキは、子供の頃、食べてみた事があると思いますが、苦くて不味いです。
あれは毒なのです。江戸時代は避妊だとか堕胎に使われていたのです。だから、実も腐りにくいのだと思います。
それに比べ、食用ホオズキは、毒では無いでしょうから、虫にも好かれますし、腐りやすいのだと思います。
袋から出せば、冷蔵庫で保存しても、1、2週間で腐り始めます。
しかし、袋を剥がさずにそのままにしておくと、今回のように、収穫後、冬を越して、半年くらい保存が効くので驚きです。
リンゴやミカンも、皮を剥かずに置いておくとかなり保存が効くのと共通するのかと思います。

一般の赤い非食用ホオズキは、実が毒なのと、袋の保護作用の両方の作用で長持ちなのでしょう。でも、食べられないので、私は育てる気はありません。花より団子!

2023/04/22 (Sat) 06:25

食用と栄養

昔、赤いホオズキは育てるというよりも、雑草のようにどこかで見かけたものです。口に入れて鳴らすホオズキ笛を作るなど遊びの中にもありましたが、毒とは知りませんでした。
いつのまにか、赤いホオズキは観賞用になったようです。
やっぱりおいしくて、ビタミンなども豊富に含んでいるという「食用ホオズキ」はいいですね。

2023/04/22 (Sat) 08:13
☘雑草Z☘

☘雑草Z☘

Re: 食用と栄養

>赤いホオズキは育てるというよりも、雑草のようにどこかで見かけたものです。

言われてみると確かにそんな感じもします。しかし、ホオズキが観賞用だったのは江戸時代からだったと思います。(石川英輔氏の本に載ってたような記憶もある感じでしたが、見つかりませんでした。)
浅草の浅草寺のほおずき市は江戸時代に始まったそうです。

兎も角、「花より団子」ですね。食用ホオズキの収穫率がもう少し良いといいんですが。

2023/04/22 (Sat) 20:03
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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