引用元:amazon.co.jp
2012年のロシア映画
マリ・エル共和国
500年間独自の言語と文化、自然崇拝と民間伝承による生活を維持してきた、ロシア連邦の中でも極めて特異なエリア
地図で言うとココ ↓
23,300m2(秋田県の倍くらい)の面積に、約68万人(高知県とおなじくらい)が住んでいる
そのウチ、ロシア人が48%、次いでマリ人が43%、残り9%をタタール人やチュヴァシ人などが占めている
本作は実話ではなく、マリ人に伝わる説話を映画にしたもの
名前が「O」から始まる24人の娘の話
醜い森の精霊に夫が目をつけられ、かけられた呪文に苦しむオロプチー
オーニャは浮気を確認するために(友人にそそのかされ)夫の股間の匂いを嗅ぎに行き
豊満な体系を手に入れるために、身体を拭くおまじないをするオカナイ
理想の夫を見つける目を養うために、キノコの形を熱心に調べているオシュレーチェ
などなど、どれも長閑でちょっとエロティックな話
観る前は、少数民族の暮らしを克明に描いたドキュメンタリー的なものを想像していたけれど、いい意味で「客観的な視点はゼロ」な映画
誰かを批判しているわけでもなく、特に教訓めいたものがあるわけでもなく、無責任に言い放している感じが(映画として)成功している
コンプライアンス的な考えが進み、民俗学的なものは肩身が狭い時代ではあるけれど、こういう作品に触れながら(時々議論して)バランスをとっていくのが健全な気がする
明日は、交通事故について描いた日本映画を紹介します