『KINTOは納期が早いのはなぜ?』
『新車購入よりKINTOの方が短納期なのは怪しい!』
『新車に早く乗れるのは嬉しいけど何か裏があるんじゃないの?』
トヨタ公式サブスク「KINTO(キント)」は新車購入するよりも納期が早いのが特徴の一つです。
新車購入だと納期に1年近くかかる車種でもKINTOだと2〜3ヶ月程度で納車されるケースも少なくないです。
ボクもKINTOを利用していますが、当初、購入だと納期は1年近くかかると言われたヴォクシーがたった1ヶ月で納車されました。
これだけ納期に差があると「なぜKINTOの納期は早いの?」「怪しい・・・」と疑ってしまいますよね。
KINTOの納期が早いのはなぜなのか?その理由は「トヨタがKINTOを広めたい」からです。
依然として新車の納期遅延が続く中、多くの人にKINTOを利用してもらうために短納期としています。
当記事ではKINTOの納期が早い理由を詳しく解説していきたいと思います。
「KINTO契約で失敗・後悔した!」とならないためにも、契約する前にKINTOのデメリットを抑えておきましょう。
KINTOの納期が早いのはなぜ?短納期の3つの理由
冒頭でお伝えした通り、KINTOの納期が早いのはなぜか?その理由は、トヨタがKINTOを広めたいからです。
トヨタとしては今後、より多くの人にKINTOを知ってもらいたい利用してもらいたいと考えています。そのための施策の一つとして短納期を行い、KINTOユーザーを募っているわけです。
最近はディーラーでもKINTOを推しているところが増えましたよね。
トヨタがKINTOを広めるため、そして納期を早めるために行った施策を3つご紹介します。
<KINTOを広めるために行ったこと>
- 新たな若年層の囲い込み
- KINTOは別枠で注文を受け付けている
- 車種や仕様を限定している
1.新たな若年層の囲い込み
KINTOの一番のターゲットユーザーは「若年層」です。
KINTOのサービス内容を見れば、いかに若者を囲い込もうかと考えているのがわかります。
日本では「若者の車離れ」と言われてから長い年月が経っています。実際、自動車の国内販売台数は右肩下がりです。
若者が車に乗らないとなれば、将来も乗らない可能性が高いのは言うまでもありません。
そこで、新たな若年層ユーザーの囲い込みとして登場したのがKINTOです。
KINTOは税金・保険・メンテナンス・車検・故障修理などクルマ関連の維持費がコミコミの月々定額で新車に乗ることができるサービスです。
特筆すべきはコミコミになっている「KINTO専用自動車保険」です。
若い人は車の運転に不慣れなこともあり事故リスクが高いと判断されるうえに、自動車保険の等級が進んでいないことから任意保険料が高額となります。
これが若者の車離れの原因の一つとも言われています。
自動車保険料の平均相場は、「18歳〜21歳で263,678円/年(187,677円/年)」「22歳〜25歳で131,021円/年(78,112円/年)」となります。
※()内は車両保険なしの場合
KINTOの自動車保険は、運転者の年齢・等級・免許証の色に関係なく誰でも同一の補償・保険料となっています。
そのため、自動車保険料が高額になる若い人ほどKINTOを利用するほうが相対的に安くなります。
しかもKINTOは事故で保険を使用しても月額料金の値上がりは一切ありません。保険修理の免責金額(自己負担額)も最大5万円までで済みます。※2回目以降も同額
若い初心者ドライバーがKINTOを利用すれば、自分で自動車保険に加入して残クレなどで購入するよりも、クルマ関連の出費を大幅に安く抑えられます。
以上の通り、KINTOは若年層を中心に割安感のある料金設定にすることで利用者の拡大を図っています。
実際、KINTO利用者は年代構成で18〜39歳が全体の4割を占めています。KINTOによる若年層の囲い込みは成功していると言えるでしょう。
購入するより安く新車に乗れて、しかも納期が早い!となればKINTOを利用したくなりますよね。
2.KINTOは別枠で注文を受け付けている
KINTOが販売店で購入するよりも納期が短いのは「KINTOは販売店とは別枠で注文を受け付けて納車している」からです。
KINTOと購入の生産ラインは同じですが、KINTOに申込みが入るとKINTOを優先して出荷しています。
KINTOの申込みが増えるほど、購入の方の納期は延びてしまうということですね。
トヨタがKINTOを優遇しているというわけですが、これは事業方針のため仕方ないと言えば仕方ないことなのかもしれません。
というのも、トヨタとしてはKINTOの方が利益率が良いからです。
KINTOで契約した車は、他の店舗や整備工場でメンテナンス・車検を受けることはできませんし、保険や再契約も含めて全てユーザーに利用してもらえるわけですから、新車販売よりも効率的で得られる利益は大きくなります。
今の車はハイテク化が進んで値段が高くなりましたからね。単純に車が売れない時代になったわけで、メーカーとしては顧客をよそに逃さないよう囲い込みする必要が出てくるわけです。そこでKINTOが登場というわけですね。
KINTOの方が利益率が良ければ、当然優先的に出荷を行いますし納期は短くなります。
今の車は高度な最先端技術が採用されているから「高額」なんですよね。若者に限った頃ではないですが、車離れも当然と言えば当然なのかもしれません。
また、デジタル化が進んで販売形態はシンプルになったことで、車は所有するのではなく必要なときだけ借りれば十分と考える人も増えてきています。
単純に車が売れない時代になったというわけです。
繰り返しになりますが、若者を中心に自動車が売れなくなった今、トヨタを含め自動車メーカーは、いかに顧客を逃がすことなく自社の車を利用してもらえるかを考える必要があります。
つまり顧客の「囲い込み」です。
そこで登場したのがトヨタのサブスクKINTOです。
KINTOは車を「購入する」のではなく「利用する」サービス。つまり車を借りるわけなので、他の販売店でメンテナンスや車検は行えず、保険や再契約なども含めてユーザーに利用してもらうほうが多くの利益が得られます。
3.車種や仕様を限定している(公式回答)
KINTOでは取り扱い車種やグレード、仕様を限定しています。KINTOはすべてのトヨタ車に適用されるわけではありません。
KINTOで取り扱いしていない車種もありますし、選べないグレードもあります。
たとえば、ノアは選べるグレードが「X」「S-G」「S-Z」のみとなります。GやZグレードはKINTOで選ぶことはできません。
出典:KINTO
※2025年1月10日時点
他にもオプションの選択肢は購入する場合とでは仕様が異なります。人気が高いものをパッケージングしており、ユーザーが迷わず選択できるようにしています。
このように、取り扱う車種やグレード、仕様などを限定することで短納期を実現しています。
KINTOに問い合わせしたところ、以下のように回答をされました。
⇓ ⇓ ⇓
ある程度の生産が見込める車種やグレードに絞ることで早く納車できているということですね。
以上がKINTOが納期を早めることができる理由です。
KINTOの納期があまりにも早いため、申し込みを考えていたけど「怪しい・・・」「何か裏があるのでは?」と不安に思われていた方もいることでしょう。
しかし、ここまで解説した通りトヨタがKINTOというサービスを広めたい、多くの人に利用してもらいたいという考えから納期が早くなっているだけです。
KINTOはラインナップしていた車種が突如なくなることもあるので、気になる車種があるなら早めに申し込むと良いですよ。
※納期は最短1.5ヶ月
KINTOの納期が早いのは本当?通常購入と納期を比較
KINTO(キント)の納期が早い理由がわかりましたが、実際のところ通常購入する場合と比べて納期はどれぐらい早いのか見てみましょう。
<KINTOと通常購入の納期比較>
コンパクトカー | ||
アクア 通常購入:4〜6ヶ月程度 KINTO:1.5〜2ヶ月程度 |
カローラスポーツ 通常購入:4〜5ヶ月程度 KINTO:申込受付停止中 |
ヤリス 通常購入:3ヶ月程度 KINTO:申込受付停止中 |
ルーミー 通常購入:2ヶ月程度 KINTO:2〜3ヶ月程度 |
||
ワゴン | ||
カローラツーリング 通常購入:3〜4ヶ月程度 KINTO:申込受付停止中 |
カローラフィールダ 通常購入:6ヶ月以上 KINTO:取扱なし |
|
セダン | ||
カローラ 通常購入:3〜4ヶ月程度 KINTO:取扱なし |
カローラアクシオ 通常購入:5〜6ヶ月以上 KINTO:取扱なし |
クラウン 通常購入:2〜5ヶ月程度 KINTO:3〜4ヶ月程度 |
通常購入:3〜6ヶ月程度 KINTO:1.5〜3ヶ月程度 |
||
スポーツ | ||
GR86 通常購入:3〜4ヶ月程度 KINTO:4〜6ヶ月程度 |
GRヤリス 通常購入:2〜4ヶ月以上 KINTO:申込受付停止中 |
GRスープラ 通常購入:8〜9ヶ月程度 KINTO:取扱なし |
SUV | ||
カローラクロス 通常購入:5〜7ヶ月程度 KINTO:申込受付停止中 |
クラウンクロスオーバー 通常購入:3ヶ月程度 KINTO:2〜3ヶ月程度 |
クラウンスポーツ 通常購入:2〜5ヶ月程度 KINTO:2〜3ヶ月程度 |
ハリアー 通常購入:4ヶ月程度 KINTO:2〜3ヶ月程度 |
ヤリスクロス 通常購入:7ヶ月程度 KINTO:申込受付停止中 |
ライズ 通常購入:3ヶ月程度 KINTO:3〜4ヶ月程度 |
RAV4 通常購入:2〜5ヶ月程度 KINTO:1.5〜3ヶ月程度 |
ランドクルーザー70 受付停止中
|
ランドクルーザー250 通常購入:3〜24ヶ月程度 KINTO:1.5〜9ヶ月程度 |
ランドクルーザー300 受付停止中 |
||
ミニバン | ||
アルファード 通常購入:3〜9ヶ月程度 オーダーストップ中の販売店多数 KINTO:4〜10ヶ月程度 |
ヴェルファイア 通常購入:3〜9ヶ月程度 オーダーストップ中の販売店多数 KINTO:4〜10ヶ月程度 |
ヴォクシー 通常購入:8〜11ヶ月程度 KINTO:3〜4ヶ月程度
|
シエンタ 通常購入:5〜7ヶ月程度 KINTO:1.5〜ヶ月程度 |
ノア 通常購入:8〜11ヶ月程度 KINTO:3〜4ヶ月程度 |
|
軽自動車 | ||
ピクシスエポック 通常購入:3ヶ月程度 KINTO:取扱なし |
※納期は2025年1月10日時点の情報です
通常購入の場合、販売店や地域、グレードなどによって実際の納期は変わってきます。そのため、実際の納期は上記記載の納期よりも長引くことも十分ありえます。
KINTOの場合はラインナップ車種の多くが納期目処1.5〜3ヶ月程度としており、比較的早く納車される見込みです。
KINTO公式サイトでは、ラインナップしている車種全てが納期目処を明瞭にしているのも通常購入と大きく異なる点です。
⇓ ⇓ ⇓
出典:KINTO
このように車種、グレード別に納期目処が記載されています。納期目処を参考に購入計画も立てやすいのもKINTOの特徴の一つですね。
※納期は最短1.5ヶ月
KINTOの納期は実際に早かった!納期1年待ちのヴォクシーが「1ヶ月」で納車
当サイト管理人のボクは現在、KINTOを絶賛利用中(KINTO利用3年目)。
ボクがKINTOに申し込んで契約したのは2022年10月6日で、その当時はコロナ禍ということもあり今よりも新車の納期の長期化が酷かったです。
当時、ディーラーの販売員に「ヴォクシーを購入した場合の納期は1年近くかかる」なんて言われました。
しかし、実際にKINTOで契約したところ、たった1ヶ月で新型ヴォクシーが納車されました。
⇓ ⇓ ⇓
2022年10月6日に契約完了。
2022年11月10日に利用開始しています。
2022年10月6日に契約⇒2022年11月10日に利用開始なので、約1ヶ月で納車されたことがわかりますね。
ボクが申し込んだ当初はKINTO公式サイト記載のヴォクシーの納期目処は2〜3ヶ月程度でした。実際の納期はそれよりも早かったということになりますね。
※納期は最短1.5ヶ月
契約前に確認!KINTOのデメリット・注意点
KINTOの割安の料金設定や短納期はユーザーにとって嬉しい限りですが、サービス内容をきちんと理解せずに安易に申し込まないことです。
なぜなら、KINTOにはデメリットもあるからです。デメリット次第では、KINTOが自分の使い方に合わないユーザーもいます。
KINTOのデメリット・注意点
KINTOのデメリット・注意点には次のようなものが挙げられます。
1.自動車保険の等級を引き継げない、育たない
2.車は必ず返却。買取やもらうことはできない
3.車の使用に関して制限・禁止事項がある
4.中途解約は精算金の支払いが必要
5.車両返却時に原状回復費用を請求されることがある
6.取り扱い車種はトヨタ・レクサス・SUBARUのみ
特に注意すべきは「契約満了で車を返却する」ことです。
KINTOで契約した車は、わナンバーではありませんし、常に車を手元に置いておけるのでマイカー同然として使うことができます。
しかし、契約満了した車はKINTOへ必ず返さなければなりません。買い取りはできないので、自分の所有とすることはできないのです。
KINTOの利用期間は最長7年まで選択可能です。7年以内に乗り換えを考えているのであれば、所有できないことはさほどデメリットには感じないでしょう。
また、KINTOでは返却された車を再利用するため、車内喫煙やペットの同乗、カスタマイズを原則禁止としています。違反した場合は、車を返す時に、元の状態に戻すための原状回復費用を請求されてしまいます。
他にも走行距離制限が1ヶ月あたり1,500kmに設定さてているため、車の使用頻度が高い人や長距離走行が多い人はKINTOは向いていません。
走行距離制限は、車両返却時の総走行距離が「1,500km×利用月数」を超えていなければ超過料金は発生しません。
【要注意】KINTOは人気車種が突然ラインナップから消える
KINTOにラインナップされる車種は、それぞれ台数を限定しており専用の枠が用意されています。
当然、枠がすべて埋まると申込受付停止となりますが事前告知なしで停止になることが多いです。
昨日までラインナップしてた車種が受付停止になってる・・・。
なんてこともあります。
最近だと、新型アルファード・ヴェルファイアがあっという間にKINTOのラインナップから消えましたね。
なので気になっている車種や乗りたい車種がラインナップされているのであれば、早めに申し込むことをおすすめします。
※納期は最短1.5ヶ月
まとめ
今回はKINTOの納期が早いのはなぜ?という疑問について解説してきました。
冒頭でお伝えした通り、KINTOはトヨタの事業方針として最も力を入れているサービスの一つであり、多くの人にKINTOを利用してもらうために短納期を実現しています。
KINTOは納期が早いだけなく、他にもたくさんの魅力やメリットがあるサービスです。ご自身にあっているかどうか判断のうえKINTOに申し込んでみてください。
よくある質問
Q:kintoの納期が早いのはなぜ?
A:KINTOの納期が早いのはトヨタが「KINTOを広めたい」からです。新たな若年層ユーザーの囲い込みとしてKINTOが登場し、より多くの人にKINTOを利用してもらうための施策の一つとして短納期を実現しています。具体的には取り扱う車種・グレード・仕様を限定的にし、販売店とは別に注文を受け付けて納車しているため納期が早いです。
Q:KINTOはWEB申込みと販売店申込みでは納期に差がありますか?
A:KINTOは申込み方法によって納期が異なることはありません。販売店で申し込むほうが納期が早くなるということはありませんし、その逆も然りです。
申込み方法による納期の違いについてKINTO公式に問い合わせしましたが、以下のような回答をいただいています。
ちなみに、販売店申込みと言ってもKINTO公式サイトにアクセスして申し込む形となります。結局、自分のスマホやPCで申し込みするのと何ら変わりはありません。
Q:KINTOの納期はどれぐらいですか?
A:KINTOで契約した場合の納期は車種やグレードなどによっても変わってきますが、現時点では最短1.5ヶ月〜納車となっています。KINTO公式サイトにて各車種の納期目処が掲載されていますので、詳細を確認してみてください。
※納期は最短1.5ヶ月