話がうまい人はやっている「聞き管理」 (成長する人のビジネス応援BOOK)
- 作者: 梶原しげる
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2008/12/17
- メディア: 新書
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BOOK〜『最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術』(梶原しげる)
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アナウンサーといえば、インタビューや聞き方の達人だよね。相手の話術がどうであれ、話し手の話を整理し、意図を汲み取み、自分と相手のとのモチベーションを高めつつ、さらに話の内容を深めて本音を引き出すプロのテクニック=「聞き管理」を集めたのがこの本。そのツボとコツを紹介しよう。
・三菱総合研究所とNTTレゾナントの2006年企業のビジネスパーソン対象に行った調査によれば、約64%が「経営層と一般社員との間のコミュニケーション」に不足を感じています。
・リスニングの父と呼ばれるラルフ・Gニコルズとレオナルド・A・スティーブンス博士の調査によると、「サラリーマンの給料の四割は聞くことで得ている」そうです。
・「自分の話を聞いてもらえた」と実感したとき、人は大きな喜びを感じます。心理学ではこれを「報酬を得た」と表現します。聞いてもらえたことは、人間にとって何よりのご褒美をもらったことに等しいのです。
・会話の合間に「はい」「そうですか」「なるほど」といった適度な相づちを入れて「聞いている」という態度を示すことは、非常に重要なのです。旧国立国語研究所の調査によると、良好な会話では一分間15回から20回の相づちが打たれています。
・デール・カーネギー 「あなたが明日会う人の4分の3は、『自分と同じ意見の者はいないか』と必死になって探している。この望みを適えてやるのが、人に好かれる秘訣である」
・人にインタビューする際の準備について、スポーツライターの小松成美さんは、直接話を聞く前の数ヶ月は、過去のあらゆる資料に当たり、「自分はこの人に関して、世界一よく知っている人間だ」というレベルに持っていく。しかし、いよいよ対面するときは気持ちを切り替え、「目の前にいる私は、いま世界でいちばんあなたのことを知りたがっている人間です」という思いで望むのだといっています。
・相手が口を開いて話し出したら「はい」「そうですか」「なるほど」といった適度な相づちを入れて「聞いている」という態度を示します。さらにそれを強調するために、相手の話から大事なキーワード拾い、ときおり「オウム返し」をします。そして相手の話をときお要約したり、確認を入れます。
・かの文豪、マーク・トウェインは、「相手に気に入られる最上の方法は、あなたが聞いたとおりに、相手が語ったことを再び語ることだ」と述べています。そしてときどき「面白そうですね」「それから?」「ひょっとして?」「まさか?」という言葉を差し込んでいきます、これが梶原流です。会話促進のための「着火剤」となる言葉のバリエーションを増やすほか、会話のトーンや口調、間の取り方で相手の話す意欲を増進させ、集中力を高めることが。優れた聞き手となる秘訣です。
・松下幸之助さんは、人の話を聞くことにおいてまことに真摯であった。どんな若い人の話でも姿勢を正して何時間でも、みじろぎもしないで聞いた。全身全霊で聞いた。腕を組んだり、頬杖をつく姿をみたことがないし、想像することもできなかったそうです。やはり、一流の経営者は「聞き方」も一流です。
・電話というのは、相手が見えないメディアですから、いろいろと疑心暗鬼にさせられるところがあります。そんな中で、最初に発せられる言葉は、その後の会話の印象支配してしまうのです。これを「初語効果」と呼びます。電話は最初ですべてが決まります。受けた相手が、電話をもらうこと、それ自体あたかもうれしいことでもあるかのように感じる。そういう話し方を心がけることです。明るく、穏やかに、優しく。そして会話に移ったら、相手が何を意図して発言しているのか、相手の話す内容を頭の中で映像化するように、ありありと聞きます。