このブログは私の個人のものだけど、ウチ(SA)の会社のブログにも書いています。読んでね。毎週火曜日が私の担当です。(^J^)
SAトレーナーブログ 小野塚:コロッケの思い出…!?
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- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/07/01
- メディア: 単行本
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・犯罪防止のため受刑者や国民のDNA情報の管理が可能となるDNA法案が国会で可決し、警察庁はDNA捜査システムを導入。警察庁特殊解析研究所主任・神楽龍平が操るこのDNA捜査システムは、現場の刑事を驚愕させるほどの正確さを持って次々と犯人を特定。検挙率が飛躍的に上がる中、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。
警視庁捜査一課の浅間は、神楽のもとへ訪れ、遺留品のDNA解析を依頼する。事件は、いつものように簡単に解決されるはずだった。だが、DNA解析の結果は『Not Found』。犯人は、この世に存在しないのか?時を同じくして、新たな殺人事件が発生。現場に残された毛髪を解析した結果は……『RYUHEI KAGURA 適合率99.99%』追う者から追われる者へ。『信じられるのは、科学か、自分か?『プラチナデータ』とは何なのか?そこに隠された陰謀とは?衝撃の事実が待ち受ける渾身のサイエンスミステリー!!
・DNA登録の真の目的は、犯罪者を捕まえることにあるわけではありません。これから犯罪に走るおそれのある人間に、それを思いとどませることが最大の目的なんです。そのことの何が悪いのか。というのが、神楽の正直な気持ちだった。周囲から妙な眼で目で見られたくなければ、自分の身内から犯罪者を出さねばいいだけのことだ。やむをえず犯罪者になってしまうとか、仕方なく身内から犯罪者を出してしまう、ということは本来あり得ない。どりたも自分たちの意思一つで防げるものだ。それをしない怠慢のしっぺ返しとして、世間から差別されるだけのことだ。
・感情では、何も解決しません。社会構造は一種のプログラムです。それを合理的なものにしていくのは、冷静な論理だけです。
・心のすべてが決まるとはいいません。しかし犯罪に走る心の動きには関係があると思います。犯罪者は皆、精神的に病んでいます。そして精神疾患と遺伝子の関係については、肯定的な論文がいくつも出ています。
・人間と機械の違いは何だろう。心が存在することか。では心とは何なのだ。脳という物質が作り出した、行動をコントロールするプログラムに過ぎないのではないか。その証拠に脳が故障すれば、精神にも支障をきたす。
・支配されるぐらいなら、支配する側に回った方がストレスにならない。
・俺たちは操られる側なんだ。もし操る側に回りたいなら、もっと偉くなることだ。そのためには、手柄を立てなきゃな。
・「愛する人に対しては、すべてを知りたいと思うのがふつうだろ」「すべてを知り得ないから惹かれる。知ってしまえば愛は終わる。愛とは情報の欠落を埋めるものだ」
・作品の出来な関係ない。大事なことは思いを込めるってことだ。心を無にするんだよ。いいものを作ろうとか、誰かの真似をしようとか考えないことだ。思いは必ず手に伝わる。その手が土を形作る。
・芸術とは作者が意識して生み出せるものではない。その逆だ。それは作者を操り、作品としてこの世に生まれる。作者は奴隷なのだ。
・自分は間違っていたのかもしれないと思った。遺伝子は人生を決めるプログラムだ、というのが持論だった。人の心も遺伝子といいう初期プログラムによって決まると信じていた。今、その考えが激しく揺れていた。
これは決してフィクションではなく、近い未来に実際に起こりうることかもしれない。そんなことを思いながら背筋がゾッとなりました…。なかでも、
「美術品と贋作」「陶芸家の作品とロボットの作品とどう違うのか」「脳障害とサヴァン症候群」「多重人格と犯罪」などは実に深い…。(・。・)
ラストで、謎の少女・スズランの正体がわかるんだけど…キュンと胸が締め付けられる思いでした…。いつもながら、最後の一行は泣かせるね…。430ページの総まとめがたった一行で集約されるなんて…やっぱり東野圭吾は天才だわ!最高傑作!絶対おススメ!(^u^)