「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「なぜ闘う男は少年が好きなのか」(黒澤はゆま)

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なぜ闘う男は少年が好きなのか

なぜ闘う男は少年が好きなのか

 

 ……この怪しげな表紙……アヤシイ……(笑)(・∀・)!

最近ジェンダーフリーが叫ばれ、男性、女性を超えたタレントを見ない日はないくらいだよね。いい時代になったよね。(笑)

 
さてこの本。「武田信玄伊達政宗は美少年にラブレターを送っていた!?歴史を変えた男と少年の秘密の恋。洋の東西を問わず、戦乱の時代に決まって栄えた少年愛
死を賭して戦う戦士たちの側近くに控える、あるいは金髪の、あるいはブラウンの、あるいは黒髪の少年たち。宦官、小姓、稚児、エローメノス、宦官、酒姫(サーキ)。
呼び名はさまざまなれど、それら美しい少年たちに戦士は何を求め、少年は戦士に何を与えたのか」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
武田信玄のラブレター」
 
武田信玄が春日源助に送った手紙の現代語訳
 
1 弥七郎に度々言い寄ったがお腹が痛いと言われ、思うようになりませんでした。嘘じゃないです。
 
1 弥七郎を伽(とぎ)に寝させたことはありません。以前にもなかったです。まして昼夜続けてなんて。特に今夜なんてもっての外のことです。
 
1 あなたと深い仲になりたいと、いろいろ手を尽くしているのに、かえってお疑いになります、もう、どうしたらよいのか分かりません。
 
わたしの言うことに、嘘があったら当国の一二三明神、富士、白山特に八幡大菩薩、諏訪上下大明神の罰を受けるでしょう。本来なら牛王法印(ごうおうほういん)を押した起請紙に書くべきところですが、庚申待ちで人が多いので白紙に書いておき、明日、重ねて書いて差し上げます。(天文15年)
 
7月5日 晴信(花押)
(春日)源助殿
 
 
鎌倉時代の僧、宗性(そうしょう)が36歳の1237(嘉禎3)年、弥勒菩薩の浄土とされる兜率天への往生を願って書いた五箇条の誓文の要約
 
1 41歳以後は、常に笠置寺にこもります
 
2 現在まで95人になってしまいましたが、男を犯すのは100人までで、それ以上は淫らなことはいたしません
 
3 亀王丸以外に、愛童は作りません
 
4 自分の部屋に上童子は置きません
 
5 上童子、中童子のほかに念者はつくりません
 
右の5条は一生を限り禁断します。
 
95人!95人!95人!彼が出家した13歳から36歳まで24年間で単純に割ると、一年あたり3人〜4人のハイペースで男と付き合っていたことになります。これだけやりたい放題やっておきながら、まだ物足りず、あと5人、100人まではと言える神経は、一体何で出来ているのでしょうか。また、次の条で亀王丸以外に愛童は作りませんと言っていますが、これも「亀王丸とはセックスします」という宣言にしか見えなかったりします。自分の部屋に上童子は置きませんと言っているのは、目の届く場所にいると、ついつい手を出してしまうからでしょうか。上童子童子には手を出さないと書いているのも、「じゃあ大童子には手を出す気なんだ。でも、それって亀王丸だけを愛しますっていっている第3条と矛盾するじゃん!」ととにかく突っ込みどころ満載の誓文です。しかも一生を限りと書いているので、生まれ変わったらノーカンにする気満々。こんなユルユルの誓文で本当に極楽へ行けるのでしょうか?
 
 
伊達政宗の手紙の現代語訳」
 
この前の番のことだが、お酒の席で、何かきついことを言ってしまったみたいで、本当にすまん。別にお前のことを疑っていたわけではないのだ。そんな気持ちは毛頭ない
ていうかそもそも酔っ払って、何を言ったか全然覚えていない。
以前、お前が仕事を休んだとき、浮気してるって、乞食坊主が告げ口しやがったのだ。お前に限ってそんなことないって信じていたのだが、少し注意のはずが、酒の勢いで、ついついきつい言い方になってしまった。本当は、お前との仲をこれま以上に強くしたいというのが、本心だったのだ。それにしても、酒の上とはいいながら、よっぽどわたしの言葉に傷ついたのだな。刀で自分の腕を切って、血判を押したなんて、本当に胸が痛む。もし、わたしがその場にいたら、刀にすがりついてでも止めていた。お返しに指を切るなり、股か腕を突くなりして、事実を見せたいところだが、わたしも孫のいる年だろう。「年甲斐もなく」なんて笑われたら恥ずかしいんで、その気持をおさえている。
このままではお前に申し訳がたたないんで、伝蔵が見てる前で起請文を書いて、血判を押して送ります。どうか、これで勘弁してくれ。今日からはこれまで以上に気安くして、仲良くしてくれたら嬉しい。詳しいことは(この手紙を持参した)伝蔵から聞いてくれますよう。
本当に自分のやったことが恥ずかしい。どうか、わたしの気持ち分かってくれ。
 
正月9日 正宗
 
 
当時、男色の誓いとして我が身を傷つけるのは一般的だったようです。正宗のやった「貫肉」のほか、「刺青」「指切り」「爪放し」などの方法があります。それにしても酒に酔って何も覚えていない」と書いたわりに、すぐ次の文章で「乞食坊主の入れ知恵で」とか「きつい言い方をしてしまって」とか、しっかり覚えていることがバレバレなのはどうなんでしょう信玄といい正宗とい、美少年の前では、知恵の鏡がくもるのか、自分が何を書いているのか、分からなくなってるんじゃないかという文章になっています。
 
 
・もしあなたの少年に対する思いが真実なら、『江戸男色考 若衆篇』柴山肇さんが『男色大鑑』を引いて指摘されて下記5つの衆道における心得を突き通してください。
 
1 女色を絶ち、男色への意気地を貫く
2 同時に自分に思いを懸けてくれる人すべてに対する優しさと奉仕を忘れない
3 風流心と高度な品格を保つ
4 身持ちをひきしめ、卑しいところを決して見せない
5 いざとなれば命も損得も度外視の高邁な精神も発揮する
 
そうすれば、きっと少年も、ならず者から命をかけて救ってくれた男に一生を捧げた名女形藤村初太夫のように、あなたに真実の心をもって尽くしてくれます。
 
 
その他、「世界の男色」「ガチムチだったソクラテス 哲学の祖に恋した危険な少年」「同性愛者ばかりのローマ皇帝 神になった少年アンティノウス」「幼いときに去勢した生涯純潔の「通貞」の実態」「「自然の本能に従えば、異性愛になる」は正しいのか?」「日本に男色を持ち込んだのは空海?日本仏教の男色」「お江戸の花は美少年!陰間茶屋案内記」「男色はなぜ廃れたのか」など。
 

すごいなあ……昔からあることなんだね。ビックリ!武田信玄のことは有名だけどね。歴史観がひっくりかえるなあ。オススメです。(・∀・) ♪

 

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なぜ闘う男は少年が好きなのか

なぜ闘う男は少年が好きなのか

 

 

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