「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「外食逆襲論」(中村仁)

この本は、スゴイなあ!鋭い分析と時代の変化と問題意識、そしてそれを解決する方法を具体的に提案しているトレタの中村仁さん、さすがっ!そのとおり!!!脱帽っ!!!


「消費されるお店づくりをしている場合ではない!顧客体験を追求した者だけが逆転できる。ミシュラン獲得店舗、老舗の名店から予約の取れない人気レストランまで15,000店以上のデータから導き出した、繁盛をつくる成功メソッド!」そのエッセンスを紹介しよう。

 
「飲食店がいかにIT化が取り残されているか」ということです。テクノロジーを活用して現状を打破しようという意識が他業界よりも希薄で、いまだに紙ベースのアナログな経営を続けているお店が多いのです
 
1970年代、外食は「家業」から「産業」へと変化しました約7兆円だった外食産業の市場規模は、わずか15年で約21兆円にまで急成長。すかいらーくマクドナルド、ロイヤルホストケンタッキーフライドチキン吉野家、和民いまや大企業となったお店が次々と誕生したのもこの頃です。
 
・彼らに共通することは何でしょうか。それは、飲食店に革命的な変化を起こしたPOS(ポイント・オブ・セールス)システムの導入をはじめ、当時起きていたパラダイムシフトにいち早く対応したことです。古い価値観を捨て、変化の大波に飛び込んだ者が、50年経ったいまでも、勝者として君臨しているのです。
 
・飲食店は、個人でも大企業と対等に戦える業種です。外食はアイデアと知恵さえあれば、世の中を大きく転換させる可能性に満ちたビジネスなのです。
 
テクノロジーの進化によって、外食業界が変わろうとしています。ここで重要なのは、テクノロジーがもたらすのは、単なる効率化や、合理化ではありません。もっとスケールの大きなことです飲食店がこの世に生まれて以来、最大の変化がこれから起きようとしています。歴史の転換点に、いま私達は立っているのだと認識してください。
 
そもそも飲食店で働く人たちには、人を喜ばせたい、人を楽しませたいという、「おもてなし」の心があふれているはずです。それがこの業界に入った動機であり、働くモチベーションであり、誇りなのだと思います。ところが実際はあまりにやることが煩雑すぎて自分のやりたかったこを見失っていますテクノロジーが起こす外食の変化というのは、本来の「おもてなし」という原点に立ち戻るチャンスなのかもしれません。
 
ロイヤルホールディングスの実験店舗は、「いかに従業員を減らすか」ではなく「顧客満足をどう高めるか」「働く人にとっての理想の職場とは」という発想でお店を設計している。だからこそ、成功しているのだと言えます
 
・こうしたテクノロジーは現在、米国はもちろん中国でも急速に普及しています。外食産業の歴史が浅いため、経営者も、そしてお客様も飲食店はこうあるべき」という固定観念に縛られていないからです。他方、日本は遅れています。中国とは逆に「飲食店はこうあるべき」という常識にみんなが縛られているからです。
 
最近の若いアルバイトの中には、ふだんはほとんど電話を使わないため、電話でのコミュニケーションが苦手な人が多いそうです。中には電話が嫌だからという理由でアルバイトをやめてしまう人も少なくないと聞いています。この悩みも、電話対応をアウトソーシングすることで解消します。結果、従業員の満足度が上がり、定着率も高められるのです。
 
・外食が「産業」になって50年の歴史の中でも、最大の危機に直面しています。大きく分けて2つ、「人手不足」と「労働環境のブラック化」この2つはコインの裏表のような関係性があります。
 
デザイナーや写真家、ミュージシャン同様、飲食店の仕事も、きわめて高度なクリエイティビティが要求されるものなのです。調理にしろ、接客にしろ、人間の五感をすべて駆使して、お客様に喜びと感動を与える。誰にできる仕事ではありません。それなのに、飲食店の仕事は、なぜか下に見られてしまう。私はそれが悔しくてなりません。
 
・非効率な業務や、時代遅れの価値観も受け継がれてしまうのが問題です。先輩は、前の社長は、こんなふうに教わった、だから飲食店の仕事とはこうあるべきだ……。そんな「刷り込み」や「先入観」が、働く人のクリエイティブを奪っているのです。
 
・「自分は誰のために働いているのか?」そんなことを考えることがあります。私は、トレタで飲食店のため」に働いています。自分が尽くすべきことはまず飲食店であって、そこを訪れるお客様ではないと考えています。それは「私たちは飲食店を信じている」という強い信念があるからです。なぜなら、飲食店で働く人たちというのは、もし自分たちがハッピーになったなら、必ずお客様に還元しようとする、そういう人たちだと確信しているからです。
 
「中村さんは、飲食店のことを『僕ら』って言うでしょ。だから、中村さんのところだったら大丈夫だと思った」
 
 
あらゆる飲食店は次の3つの要素から成り立っています。
 
「商品」「場」「人」これまでのこの3つの飲食店が不可分の要素として絡み合い成立していました。すべて平均点をとろうとすると「とがり」がなくなり、つまらないお店になってしまいます。平均点のぼんやりしたコンセプトでは、数多ある飲食店の中に埋没してしまいます。大事なのは、それぞれのお店が、どれを組み合わせて、どこで勝負するのかを徹底的に考え抜くこと。そこに正解はなく、すべては経営者の「世界観」に委ねられます。「自分がこれからやりたいお店は、どこで勝負するのか?」「この3つのうち、どこに投資するか?」「逆に、何を割り切って捨てるのか?」このフレームワークを使って、いま一度、考えてみてください。ウーバーイーツは、商品のみをこれまでの飲食店から切り離して食の楽しみや利便を実現した、新しい形の飲食サービスであると言えます。
 
「フードトラック」のように、どこかに固定のお店を構えないと飲食店はできない、という時代ではありません。むしろ今後、お店を所有することが時代遅れになり「リスク」と考えられるようになるかもしれません。
 
 
「これから求められる店員の役割」「アマゾンの無人店舗」「グルメサイトがもたらした「刹那的な集客」「プレミアム野外レストラン「ダイニングアウト」https://www.onestory-media.jp/diningout/ )」
 
・比較的、誰にでも勝ちやすいのは「場」と「人」です。この2つのどちらかを軸にするのが、商売としては勝ち筋を見つけやすいかもしれません。
 
スナックがすごいなと思うのは、削るべきところを、とことん削っている点です。まず「商品」、スナックで提供する商品は、基本的にお酒だけ。もはや商品で戦おうというスタンスは全く持ち合わせていません。
 
これからの時代をサバイバルできるのは「売れる商品をつくることのできるおお店」ではありません。「お客様が深く共感し、長期的な関係性を築くことができるお店」です。常連さんに愛され、支えられている、スナックのようなお店です。
 
 
「常連づくりの4つのルール」
 
① 8割の売上は、上位2割の顧客からもたらされる。
② 2回目、3回目のお客様が勝負を決める
③ 来店客が増えるとともに、来店間隔が短くなる
④ 「人間にしか提供できない価値」を最大化する。
 
・これから私たちがやらなくてはいけないのは「発明」です。発明というのは、誰もが成功するとは限りません。未知の世界ですから当然、リスクもつきまといます。それでも勇気を出して、コップの外へと出てみる。するとそこに、次の金鉱脈が見つかると確信しています。50年前のすかいらーくマクドナルドに代わる存在は、この本を読んで呼いるあなたのお店なのかもしれません。
 
 
あなたはこの波に飛び込みますか?それとも、それを傍で見物する人になりますか?どちらを選びますか?
 
 
「繁盛店づくりは、常連客づくり」まさにそうだね。そのとおり!変革真っ只中だね。飲食関連の方、必読っ!超オススメです。(^ν^)
 

 

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