「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「日本人が書かなかった日本 誤解と礼賛の450年」(イアン・リトルウッド)

この本、いいなあ!ときどきウルウルしちゃうくだりがけっこうあったりして。日本って特別な国、スゴイ国だったんだなあ!♪
 
 
「日本という国、日本人という民族は、欧米人の目にどのように映っているのだろうか。サムライ、蝶のような女たち、美の民、異質な人々という4つの固定的イメージで塗り固められてきた、欧米人の日本観を掘り下げる」そのエッセンスを紹介しよう。


・16世紀半ば、世界を巡って自分たちとまるで異質な人びとに出会うことにすでに慣れっこになっていた西洋人は、軍事力と宗教的信念を背景に、これらの人びとを自分たちよりも劣った存在だと決めつけていたしかし、そうした中で、日本だけは当初から特別な目で見られていた戦争をしかけたり征服を試みたりする国はなく、日本を訪れる商人や宣教師は、独自の価値観とプライドを持った領主たちに取り入れることで交流を保っていた。一方日本人のほうは、南からやってくる臭くて図体の大きなこれらの人間のことを、蛮人とみなしていた。日本に対してだけは、野蛮は原住民と文明的に進んだ西洋人といった当時のヨーロッパ人の図式は当てはまらなかったのである。
 
・(イエズス会の宣教師・アレッサンド・ヴァリニアーノ)これほど人当たりがよく、誰にもで愛想よく接する民族は他にない。その一方で、彼らほどいい加減で油断のならない連中にないだろう」

・(アーサー・ケストラー「東は東洋、西は西洋というが、果たして日本はどちらに属するのか」
 
・(ラザフォード・オールコック卿)「日本は本質的に矛盾と異質性に満ちた国である。ここではすべてこのこと、日常のありふれたことさえがもはや尋常ではなく、奇妙なことに逆さまなのだ。何か神秘的な力がは垂らしているかのように方向も順序も逆向きに進歩してできたようだ。物を書くとき、彼らは上から下、右から左に向かって筆を進める。文字の方向は、水平ではなく、縦方向である。本をめくる向きもわれわれと逆で、対照性の法則が見事に当てはまっている。日本が昼のときは、ヨーロッパはだいたい夜」である。こうした対照性は、倫理、伝統、習慣といったあらゆるものに及んでおり、しかもそれらが何とも言えず奇妙奇天烈なものばかりなのである。
 
・ロチが「芸を仕込まれた動物」という表現を何度も使っているように、洋服を着た日本人は、まさに服を着せられたサーカスの動物そっくりに見えたのである。このような偏見は、人間と動物の合いの子というイメージを想起させて、既存のカテゴリーは彼らには通用しないという例の不安に新たな根拠を与える一方、日本人は人間ではないというイメージを強める結果となった。
 
日露戦争でロシアが日本に破れると、さらに大きな衝撃が西洋を揺るがしたこれは東洋の近代国家が西洋の近代国家を打ち破った最初の戦いであった。こうして、日本に対するイメージは大きく様変わりすることになった。日本がロシアを破ったのは、日本の軍隊が、敗北を味わうくらいなら自分の腹をかききった方がましであり、命など一顧にも値しないと考えている兵士たちで構成されているからである。彼らは、自分たちに魂があるということを信じていないのだ。われわれにはとても理解できないことだった。生きるために戦うアメリカ人にとって、死ぬために戦う人間がいるなどとはとても信じられなかった」
 
・日本の景色はただきれいだというだけなく、まるで一幅の絵画のような美しさをたたえていた。日本はまさに生きた芸術だったのだ。旅行者の多くは、日本の港に降り立つ瞬間に、屏風、扇、皿、茶筒といった日本の品々に描かれた絵とその景観を対比した。仲には船の上から景色を見ただけで興奮する者もいた芸術家ジョルジュ・ラ・ファルジュ「ついに来たぞ。本当に絵本のようだ。今でもまだ、おもちゃの国という第一印象を拭い切ることができない。まるで、子供のころに見た絵本や湯飲みに描いてあった世界を、からくり細工で精巧に再現したかのようだ」
 
「雨が降ると私たちイギリス人は傘を探します。ですが日本人は、それをどのように表現したら良いかと言葉を探すのです」
 
 
「日本人の自害に対する考え方」「「おもちゃの国」の「働きバチの集団」など。


あらためて日本の良さを実感するなあ。オススメです。(・∀・)
 

 

 

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