「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「方舟」(夕木春央)

いや〜!!!年末にまたまたスゴい本に出会ったなー!♪感動だなあ!よくこんなストーリーを考えたものだ!!!究極の生命の危険があったときに人は何を考え、どう行動するのか!?というのがテーマだ。

 

極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・彼女は静かに笑った。間近に見る麻衣の顔は、もちろん化粧はしていない。肌も荒れている。それには、 風雪にさらされた石像のような美しさがあった。着替えをしておらず、体を洗っていないから、僕も麻衣も体臭がひどかった。それが分かるくらいに顔を寄せ合って、互いに苦笑いをする。乾燥してひび割れた麻衣の唇に、僕はキスをした。それはほんの数秒だった。やがて彼女は、恥ずかしいことを告白するような声音呟いた。

 

「私、生きて帰りたいな。どうしても」「――そうだね」陶酔が薄れていくのには時間がかかった。その余韻を残したまま、僕らは立ち上がった。

 

・この三つの残虐な殺人は、あまりにも◯◯に不似合いな気がしていたが、その実、何も不思議はなかった。◯◯はこの『方舟』という建物に、殺人許可を付与されていたのだ。◯◯は、誰を何人殺しても構わなかった。なぜなら、どうせみんな死ぬからだ。 首を絞められた裕哉も、さやかも、胸を刺された矢崎も、どうせ死ぬはずだった。もしかしたら、彼らの死は幸せなものだったかもしれない。これから僕ら六人が迎える死に比べたらー。僕らの中でただ一人、◯◯は啓示を受けていた。スマホからは、依然、彼女の平静な声が聞こえて来る。

 

もし自分だったらどういう選択をするかな!?ラストのどんでん返しに驚愕するっ!!!超オススメのミステリー!♪読むべし!♪(=^・^=)

 

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