カルチャー

江戸「メディア王」、大河に新風　NHK「べらぼう」　蔦重軸に絵師の世界も

　◇コラムニストの吉田潮さん、周辺キャラに期待　NHK大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺（つたじゅうえいがのゆめばなし）～」が5日に始まる。主人公は「江戸のメディア王」に駆け上がった版元・蔦屋重三郎。江戸時代中期が舞台で、世間ではあまり知名度の高くない人物だが、ドラマではどんな物語が描かれるのだろ

MediaNOW!

生々しくもおかしい逸話の数々　「長嶋茂雄の世紀」にうなる＝やくみつる

　暮れから正月のスポーツ関連番組の白眉（はくび）は、NHKBSで12月21日に放送された「みんな　あなたが好きだった　プレーバック　長嶋茂雄の世紀」だった。タイトルに庶民的でリリカルな「みんな」とうたいながら、大仰に「世紀」。長嶋茂雄の引退試合から昨秋でちょうど50年。それを機にそれこそ「みんな」が

阪神大震災から30年　神戸舞台の映画特集　14日からWOWOW

　阪神大震災から17日で30年になるのを前に、有料BS放送「WOWOW」は14日から4日連続で、神戸の街を舞台とした映画を特集放送する。震災で失われた景色などを見ることができる貴重な機会になりそうだ。　震災は、1995年1月17日早朝に発生。震災関連死も含めて6000人以上が亡くなり、住宅約25万棟

三毒狩り

／405　東山彰良　画　信濃八太郎

【あらすじ】佟雨龍（とううりゅう）が聖ラザロ聖堂で向かい合ったのは、田冲（でんちゅう）の顔をした瞋蛇（しんだ）だった。大蛇の牙が眼前に迫ってきたかと思うと、気付けば佟雨龍は村幹部宿舎のそばにいた。そこへやってきたのは養父の佟継漢（けいかん）だった。佟雨龍は養父のあとを追って建物へと入った。　廊下には

週末パズル

脳も喜ぶ？違い探し　「雪遊び」

　週末にパズルを楽しんでみてはいかがでしょうか。　2枚の絵には、違っているところが7カ所あります。分かりますか？　正解は関連記事欄から見ることができます。

「視聴率100％男」がした突然の休養宣言　萩本欽一さんの仕事観

　コメディアンの萩本欽一さん（83）は複数の冠番組を同時に持ち、「視聴率100％男」と呼ばれる絶頂期を迎えます。ところがある日、突然、休養を宣言すると、ほぼ全番組を降板しました。その背景にはある思いがありました。萩本さんの歩みを紹介する連載の最終回は、今も舞台に立ち続ける欽ちゃんの仕事観に迫ります。

中森明菜さん「北ウイング」誕生40年　今も歌い継がれる理由

　時代が変わっても色あせない曲がある。歌手、中森明菜さん（59）のヒット曲「北ウイング」だ。愛する人を追って成田空港から1人旅立つ女性の切なさを歌ったこの曲は、中森さんが自ら作詞家、作曲家を指名、曲名も提案してアーティストとして新たな一歩を踏み出した曲だった。　「当初は旅客機ではなくオートバイをイメ

囲碁

第80期本因坊戦予選　中根直行九段－卞聞愷四段　第24局の3

　◇天国から地獄へ　卞が強硬策に出たことによって、局面は早くも勝負どころを迎えている。　中根は12分熟考して黒47を放った。ここで卞は13分間固まってしまった。天国から地獄へ……。自らの読み違いを認めざるを得ない悲しい時間だったであろう。予定では当然白イだ。すると参考図の大決戦となる。手順は長いが一

将棋

第83期名人戦A級順位戦　増田康宏八段－佐々木勇気八段　第27局の3

　◇楽観的な力戦派　筆者の見方になるが、増田将棋は定跡型よりも力戦を好む傾向がある。序、中盤が少し不利でも、最後は自分が勝つ、と楽観的な棋風である。早見え早指しで、大局観が明るい。　奨励会時代に、師匠の森下卓九段から勉強法を教わったらしいが、「効率が悪い」と切り捨てた。人の意見に左右されない頼もしい

季語刻々

枯れ切つて一山に日のゆきわたり

　◆今　◇枯れ切つて一山（いちざん）に日のゆきわたり　藺草慶子　句集「雪日（せつじつ）」（ふらんす堂）から。句集ではこの句の後に「無位無冠枯山（かれやま）に実（み）のあかあかと」「枯蓮（かれはす）に空ばかりなる明るさよ」「これよりは枯れ放題といふ快楽」などの句がある。「枯れ」「枯れる」が冬の季語だが

仲畑流万能川柳

AIよ次は動物通訳だ

☆印は秀逸（仲畑貴志選）☆AIよ次は動物通訳だ　札幌　成田一樹夫訳あって訳あり柿を買う我が家　天理　妙見小僧流行語知らない言葉大賞に　羽曳野　おちこまま着ぶくれと脱いだが余り変わらない　富士見　不美子核要らぬ兵糧攻めで滅ぶ国　東京　ごとひ蜘蛛の糸後から来るな言う移民　東京　まさはる選挙ならどこでも出

浮動

／228　上田岳弘　倉田悟・絵

　単に「がっかりした」という心理的な原因だけではない。目に見えて研究対象への関心が薄れ、研究を止（や）めてしまう研究者が少なくないという話だった。名前を与えるまでもないものに名前を望んだことに対して、つまりは無駄にカプセルの中で脈動する命の塊を煩わせたことによるある種の罰と解釈されていた。最悪のケー

視聴室

マツコ、リアルする

　◆マツコ、リアルする（日テレ＝後7・0）　自宅とテレビ局の往復だけの生活を送るマツコ・デラックスが日本のカルチャーを実際に体験＝リアルする番組。マツコは、ラーメンチェーン「一蘭」や回転ずし、ネットカフェなどを巡り、一体何を語るのか。　マツコはさらに、ずっと気になっていたという人気ラッパーの千葉雄喜

今作る意味、考え　瀬々敬久監督が3月公開「少年と犬」に込めた思い

　当代の人気監督といえば、この人は外せない。映画界に入って40年近く、瀬々敬久監督は大向こう受けするヒット作を連発する一方で、エッジの利いた小品も送り出す。2025年は馳星周の直木賞受賞作が原作の「少年と犬」の公開が控えている。「人と人の結びつきを取り戻す年になるといいですね」と、新作について語るの

日本初の芸人「冠番組」が誕生するまで　萩本欽一さん、挑戦の歩み

　坂上二郎さんと結成した「コント55号」で成功への足がかりをつかんだコメディアンの萩本欽一さん（83）。ピンチに襲われることもありましたが、そのたびに「いい人」が現れ、救われました。萩本さんの歩みを紹介する連載の2回目は、日本で初めて芸人の名が付いた「冠番組」が誕生するまでです。【佐々本浩材】　この

「軍曹」永瀬拓矢九段　ストイックな将棋で狙うは打倒・藤井聡太王将

　「すべての棋士の中で私が一番、藤井さんを尊敬している」　第74期ALSOK杯王将戦七番勝負（毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催）で、4連覇を目指す藤井聡太王将（22）に挑む永瀬拓矢九段（32）はこう語る。　棋界随一の練習量でストイックに将棋に打ち込むことから付いた異名は「軍曹」だ。　2023年

世界文化遺産

世界遺産目指す、好機来た　暫定リスト見直し　自治体過熱

　世界文化遺産の候補に地域が誇る史跡や景観などを加えようと、自治体のアピール活動が熱を帯びている。世界遺産の推薦候補として事前に作成が求められる暫定一覧表（リスト）の、2008年以来となる見直しを国が進めているためだ。見直しの規模や公表時期は明らかにされていないが、地域の期待は膨らむ。　「阿蘇の文化

季語刻々

海山のものの重みを雑煮椀

　◆昔　◇海山（うみやま）のものの重みを雑煮椀（わん）　野沢節子　海と山の産物のありがたさを雑煮に感じる、つまり自然界の恵みがわんに入っている、という句意。ちなみに、昔の大阪では正月の重詰めを海山といい、魚類を詰めたものを海、野菜や果物を詰めたものを山と呼んだらしい。そして、それらに使用する箸の箸袋

仲畑流万能川柳

書き初めに「関税」と書くトランプ氏

☆印は秀逸（仲畑貴志選）☆書き初めに「関税」と書くトランプ氏　札幌　紅帽子祖母の耳元でゆっくり読む賀状　京都　東原佐津子万柳の句を読むことが初笑い　成田　離らっくすかまぼこも違う顔するお正月　北九州　お鶴書き初めの孫の名前はお年玉　名古屋　みどりむし喪中こそ賀状が欲しい淋しくて　半田　もっちゃん賽銭

浮動

／227　上田岳弘　倉田悟・絵

　それは錯覚かと思えるほどにあやふやなものだけど、その内の一つに定めて注目すると、強い光を放つ星々の方こそが月とともに周辺に行って、あやふやだった弱い光の星が私の意識の真ん中に来る。　上に上に上に。ずっと上昇していけば、いつかあの星へと私はたどり着くことができるのだろうか？　これまではまじめに考えた