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🎦いやー、すごい映画を見てしまった、というのが率直な感想でした。―『星の子』
アマプラ、重宝してます。 先日も「何見ようかなぁ」と思いながらザッピングしていたら、 この映画のサムネイルを見つけ、 なんとなく見始めたら 目が離せなくなってしまいました。 原作は「むらさきのスカートの女」の今村夏子さん。 公式サイトのあらすじにはこう書かれています。 大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたちひろだが、その両親は、病弱だった幼少期のちひろを治した“あやしい宗教”を深く信じていた。中学3年になったちひろは、一目惚れした新任のイケメン先生に、夜の公園で奇妙な儀式をする両親を見られてしまう。そして、彼女の心を大きく揺さぶる事件が起きるー。 いやーでも、 これだけでは収…
1、作品の概要 『こちらあみ子』は、日本の映画。 2022年7月に公開された。 上映時間は104分。 監督は森井勇佑。 主演は大沢一菜(新人)。 井浦新、尾野真千子らが出演している。 音楽は青葉市子が担当。 青葉市子『もしもし』が主題歌。 今村夏子の小説『こちらあみ子』が原作。 2024年7月現在、アマゾンプライムビデオで配信中。 2、あらすじ 広島に住む小学5年生のあみ子(大沢一菜)は、他人の気持ちを理解できず、変わり者で学校でも問題児だった。 母(尾野真千子)の書道教室に来ているのり君が好きで付きまとうが、彼からは疎まれていた。 父(井浦新)は優しく、兄とも仲が良く、父と再婚した母とはすこ…
2022年公開の日本映画の紹介です監督は、森井勇佑。今村夏子の短編小説が原作の、ドラマ映画です。主演・出演は、大沢一菜、井浦新、尾野真千子。(あらすじ)広島。小学校のチャイムが鳴ると、子供たちはいっせいに下校し、5年生のあみ子は同級生ののり君が見つからないまま一人で帰宅します。妊娠中の母のさゆりが自宅で子供たちに書道を教えています。あみ子がおやつをかじりながらふすまから覗いていると、見つかってしまいます。あみ子はさゆりに自分も習いたいと言いますが、問題を起こさなければとさゆりは言うのです。間もなく誕生日を迎えたあみ子はろうそくに火のついたケーキには目もくれず、バリバリとプレゼントを開けトランシーバーに大喜びします。ある日さゆりが破水し、父・哲郎が慌てて病院に連れていきます。数日して戻ったさゆりのそばには子...「こちらあみ子」
十年越しの作家、とも言えるかもしれない。今村夏子という名前を私が知ったのは2011年の「こちらあみ子」の書評か何かだったと思う。そしてそのまま私は読書の存在しない長い空白に入ったので、本作が初対面ということになるが、なるほど噂の今村夏子はこ
1、作品の概要 『とんこつQ&A』は今村夏子の短編小説集。 2022年7月に刊行された。 4編からなる。 単行本で220ページ。 『群像』2021年12月号~2022年7月号に掲載された。 2、あらすじ ①とんこつQ&A わたしが「とんこつ」という名前の中華料理屋でアルバイトとして働きだして7年。 大将と小学生の坊ちゃんは、「いらっしゃいませ」もろくに言えないわたしを温かく見守ってくれた。 そんな2人に応えるためにメモを読み上げながら接客していたわたしはやがて接客対応のマニュアル「とんこつQ&A」を作成し、立派に店を切り盛りするようになる。 しかし、そこに新しいアルバイトの丘崎たま美がやってき…
搾取される自覚なき発達障害当事者 「こちらあみ子」とその周辺に関して
最近自分の中で煮え切らない思いが湧き上がって来たので、その辺について書いてみようと思います。ライムスターの宇多丸さんが「アフター6ジャンクション(以下アトロク)」で映画「こちらあみ子」を絶賛し、2022年のベスト1にしていましたが、映画の表現としては優れているのでしょうけど、あの映画はやっぱり褒めてはいけないシロモノではないかと思います。私もブログで書きましたけど、それは自身が発達障害である事を自覚する前の物で、自覚した今となっては問題作では無いかと見做さざるを得ません。 2ki3suke.com 2023年アトロクの放送内で、いつだったかちょっと覚えてないし、Spotifyでも見つかりづらい…
1、作品の概要 『木になった亜沙』は今村夏子の短編小説集。 2020年4月に刊行された。 3編、155ページ。 『木になった亜沙』文學界2017年10月号 『的になった七末』文學界2020年1月号 『ある夜の思い出』文学ムック『たべるのがおそい』vol.5 2、あらすじ ①木になった亜沙 亜沙が誰かにあげようとする食べ物は誰も食べなかった。 スノボの事故で命を落とした彼女は、動物たちに果実をあげられるような木になりたいと願い、生まれ変わっていつの間にか木になっていた。 伐採され、割りばしになった彼女はある若者に使われるようになり・・・。 ②的になった七末 七未は、幼稚園の時にドングリを園長に投…
ゴールデンウイークといっても今日は平日。学校もある。休日でない人だっている。そう思って、所用を済ませようと午前中から出かけた。案の定、銀行ATMは行列ができていた。明日から完全に休日なので仕方がない。何とか済ませてお墓参りへ・・・。ここは誰
■あらすじ ●あみ子…風変わりな子、周囲を巻き込む。●哲郎…あみ子のパパ上、事なかれ主義。●さゆり…ママ上、ある事件で心を病む。●のり君…あみ子が思いを…
あひる (角川文庫)楽天ブックスで買ったんですが、薄いし字が大きいしで、びっくり。そういえば、書店で見たときに、上記の理由で買わなかったことを思い出しました。薄い本なのに3話入っていて、一日で読み終えました。しかし、内容は深いです。「あひる」は、「わたし」の
むらさきのスカートの女 (朝日文庫)本の帯に「何もおこらないのに面白い」と書いてあったので、退屈なのかなーと予想していたんですが、けっこういろんなことが起こってました!語り手の「わたし」は、近所で有名な「むらさきのスカートの女」に、異常と思える執着を見せます
1、作品の概要 表題の『あひる』『おばあちゃんの家』『森の兄妹』の3編からなる短編集。 『あひる』は2016年に文学ムック『あべるのがおそい』に収録。第155回芥川賞の候補に上がる。 書き下ろしの『おばあちゃんの家』『森の兄妹』を加えて2016年11月に単行本が刊行されて第5回河合隼雄物語賞を受賞。 平凡な日常に潜む不穏さを描いた作品(たぶんw) 2、あらすじ 『あひる』 主人公の『私』は父母と3人暮らしで静かな日常を送っていたが、諸事情で譲り受けたあひるの『のりたま』が来てから生活が一変する。 地元の子供たちが『私』の家に遊びに来るようになり、両親も喜んで歓待するすようになる。 しかし、『の…
今村夏子「むらさきのスカートの女」(朝日新聞出版) 「こちらあみ子」(ちくま文庫)の今村夏子さんが芥川賞をとりました。そこはかとなく、ひいきしていた作家なので、喜びましたが、「この人が芥川賞
1、作品の概要 2017年6月に刊行された今村夏子初の長編小説で、3冊目の作品。 芥川賞候補に選ばれ、野間文芸新人賞受賞。 本屋大賞にもノミネートされた。 2020年に芦田愛菜主演で映画化。 新興宗教にのめり込んでいく両親と家族の人間模様を描いた。 2、あらすじ 幼い頃に病弱だった「ちひろ」の病気を治す為に両親はあやしげな宗教にのめり込んでいった。 姉のまーちゃんは、そんな両親に反発して家出を繰り返し、遂に消息を絶ってしまう。 ちひろは、小学生になると病気もなくなり、健やかに成長していく。 奇妙な家庭環境のため周りからの奇異の目にさらされながらも、屈折せずに中学生になったちひろだったが・・・。…
【おすすめ本】今年のうちに読んでみない?読んだ本をご紹介【本紹介】
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11月2日(水) 先月オードリーの若林正恭さんとアナウンサーの水卜麻美さんの番組「午前0時の森」をTVerで見た。 その中で本の紹介があって、「むらさきのスカートの女」が徐々に変化していく様子がとても面白い。 どこで変わったのかわからないところが面白かった・・・ ちょっと違うかも知れないけど、そのような事を話していた。 作者の今村夏子さんを知らなかったので ちょっと読んでみようかなと publications.asahi.com 第161回芥川賞受賞作 近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働…
予定や約束、やっておきたい雑事などを忘れずに行なえるよう、手帳に書き込むことにする。 ところが、要件を書き忘れたり、手帳を見るのを忘れたり、手帳をどこかに置き忘れるなどして、どうにもうまくいかない。 そこで、要件の書き込み方を工夫したり、
★芥川賞を受賞した「むらさきのスカートの女」が気になりつつも読みそびれてしまいこの作家さんの小説を読むのは初めてでした作風もわからぬまま読みすすめましたが今までに読んだことのない世界が広がっていました4つの小説が入っていますが表題作は「とんこつ」というより常識的に考えれば「ポンコツ」(失礼!)な人たちのお話で…だって接客業なのに「いらっしゃいませ」も「ありがとうございました」も言えないし壁に突っ立っているだけなのにお給料もらってるバイトってどうかと思いますよねだからといってメモ用紙に「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございました」とか書いておいてその都度メモを引っ張り出して接客をするという…その発想が突拍子もなさすぎて実は発展途上のロボットというオチなのではないかと思いましたが違いました他の作品でも善意...とんこつQ&A/今村夏子を読みました。
【本】今村夏子『むらさきのスカートの女』~空っぽな存在が主観として語る物語の不穏さ~
1、作品の概要 『むらさきのスカートの女』は、2019年に刊行された今村夏子の中編小説。 小説『トリッパー』2019年春号に掲載された。 第161回芥川賞を受賞。 2、あらすじ 地元の街で有名な変人「むらさきのスカートの女」と友人になりたい「わたし」は、同じ職場で働くように仕向けようとあれこれと画策する。 紆余曲折あり同じ職場でホテル客室の掃除の仕事をするようになった「むらさきのスカートの女」は、先輩チーフ達からの信頼を得て、テキパキと仕事をするようになっていった。 しかし髪もボサボサで見た目も良くなかった「むらさきのスカートの女」は、徐々に女性らしくなり、妻帯者の所長と男女の仲に。 所長との…
【本】今村夏子『こちらあみ子』~あみ子の無垢さが全てを破壊していく~
1、作品の概要 『こちらあみ子』は2010年に刊行された今村夏子のデビュー作の中編小説。 『こちらあみ子』『ピクニック』『チズさん』の3編が収録されている。 第24回三島由紀夫賞、第26回太宰治賞を受賞。 森井祐介監督で実写映画化され、2022年7月8日に公開された。 2、あらすじ ①こちらあみ子 自由奔放で純真な小学4年生のあみ子は、2つ上の兄と、書道教室をやっている母と、父の3人で暮らしていた。 授業もサボったり、破天荒な行動で周りを振り回すあみ子は問題児として周囲に認識されていたが、本人はどこ吹く風。 しかし、産まれてくるはずだった赤ちゃんが亡くなってしまい、家族の歯車が狂い始めてしまう…
第161回 芥川賞 受賞作「むらさきのスカートの女」今村夏子著 / 朝日新聞出版刊 読みました。
ご覧いただきありがとうございます。 第161回 芥川賞 受賞作 「むらさきのスカートの女」を読みました。 むらさきのスカートの女 (朝日文庫) [ 今村夏子 ] 【内容詳細】 近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性のことが、 気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、 自分と同じ職場で働きだすように誘導し……。 「むらさきのスカートの女」は、不安定な非正規雇用、貧困の中で生きる独身女性。 そのいつもむらさき色のスカートを履いている近所のちょっと変わった女性を、 語り手である「わたし」が観察し密かに付け回す。 見方を変えればストーカーのようなお話です。 商店街…
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今村夏子の短編集「父と私の桜尾通り商店街」 世界を切り取る切なくも衝撃的な7つのストーリー
最近読んだ今村夏子の短編集「父と私の桜尾通り商店街」。 そこに収められた7篇の小説に衝撃を受けました。 今回は「父と私の桜尾通り商店街」の一冊を通して 今村夏子作品の魅力についても、考えていきたいと思います。 ネタバレは一切ありませんので安心して最後までお読みください。 1、息をつくひまもないほど惹きつけられる「何か」 私は読むのは遅いほうです。 一冊の本を一気に読んでしまうというよりは、 ゆっくりちびちびと文体や空気感を味わうように読む読書のほうが 自分に合っていると思っています。 が、今村夏子さんの小説だけは、例外です。 息をつく間もないくらい、まばたきするのも惜しいくらいに 引きづりこま…
先日の記事で感想文を書くつもりが私の心のセラピーになってしまったこの本。重い話ではなくて笑えるところもあり本当に面白いのです。『読書感想セラピー【29】』 か…
【同作者のおすすめ本も】6月に読んで面白かった本3冊ご紹介【本紹介】
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「宗教」と聞いて、何を思い浮かべますか。 ある人にとっては心の支えや救いになるもの、 でも、宗教によっては、人生を破壊してしまうほどの 恐ろしい力を持つものでもあります。 今回は、病弱な娘を助けたい一心で あやしい宗教にのめりこんでしまった夫婦を両親に持つ 女の子の日常を切り取った小説 今村夏子さんの「星の子」をご紹介します。 星の子 (朝日文庫) 作者:今村 夏子 朝日新聞出版 Amazon ☆ 映画化もされていますが、今回は小説のご紹介です。 (「星の子」の映画はこちら↓↓) 星の子 通常版 [Blu-ray] 芦田愛菜 Amazon ↓↓ ☆「時間を忘れて読みふけりたい人のための本」とい…
【映画化する本も】今月読んで面白かった本3冊ご紹介【本紹介】
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母はお祈りに一時間近く費やした。 それなのに、のりたまは日増しに衰弱していった。 (文庫版p.18) のりたま、とは、「わたし」の家にやってきたあひるの名前だ。 名前の由来はわからない。 「わたし」の父が、働いていた頃の同僚の「新井さん」から譲り受けたあひるであり、名付け親も新井さんである。 のりたまの具合が悪くなり、父親が病院に連れて行き入院させる。 帰ってきたのりたまは、明らかに別のあひるになっている。ということが二回繰り返される。 「わたし」は毎回、すぐにのりたまの違いに気がつく。 しかし、父も母も、あひる見物にやってきていた子供たちも、あひるがまったくの別物になっていることに気がついて…