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みんなが着物を着ていた時代は、旅行・労働など目的に合った着物と着方があった。女性は着物で寝そべったり、立て膝で座っていた。
今回は、戦後の着物のイメージしか知らない人が勘違いしてしまいやすいことをピックアップしてみました。 私が気付いたことの一つに、今の着物の着こなしや着付けは、戦前の上流階級が持っていた高級呉服の着物文化であり、着物の理論と現実が生活にそぐわないため、そのために着物が敬遠されたり、着物が誤解される原因となっているように思うからです。 例えば、現代日本人が着物を敬遠する理由として、「着物は着付けが大変...
92歳のお婆さんの話 庶民は戦前の高級呉服の色柄は知らない、戦時中の苦労話
今回は、92歳のご近所のお婆さんのお話です。 色々調べる中で、戦後生まれの呉服関係者さんの中には、戦前の着物の色柄をよく知らずに、戦後の着物の色柄だけが正当派の高級呉服の色柄だと思い込んでいる人が多いようだということがわかってきました。 また、戦前生まれであっても、今の80代~90代前半の世代は、戦争の贅沢禁止令と混乱の中で地味な色彩の中で育ったため、戦前の着物が最も華やかだった時代の色柄を知らない人...
92歳のお婆さんの話 黄八丈に若向きのイメージはない。戦前は裕福な年配世代の着るものだった。
今回は、92歳のお婆さんのお話シリーズで、戦前の黄八丈と格子の着物のイメージについて聞いてみました。私:「和裁士さんの価値観を見ていると、昭和後期の呉服の世界では、『黄八丈は町娘の着るイメージがある』『黄八丈は(黄色だから)若向きだ。(=年配は着れない)』という説が流布されていたそうです。 戦前に、黄八丈にどういうイメージがありましたか?」 ↑『演目別歌舞伎の衣裳』丸山伸彦、東京美術(2014)より...
被布は若向き×→上流階級の隠居した男性・女性が着るものだった。(中編)
(前回からの続き) 次に、学術的な資料で被布について調べてみます。 まず、図書館のレファレンスサービスで、被布のことが載っている書籍が調査・公開されていたのので載せておきます。======================================〇参照元:被布(ひふ)の成り立ちや着用例について記載された資料はあるか。現代のものではなく、江戸時代頃に着られ... レファレンス協同データベース (nd...
昭和後期のおかしな言説 被布は若向き×→上流階級の隠居した男性・女性が着るものだった○。(前編)
今回は、昭和後期のおかしな言説シリーズで、被布のコートについてです。↑被布コート。画像はネット上より拝借しました。 和裁士さんの価値観や昭和後期の着物本を見ていて気が付いたのですが、昭和後期の呉服の世界では、「被布は若向きだ(=若い女性しか着てはいけない)」「いい年して被布のコートを着るのは若造りになる」という言説が流布されていたようです。 結論から先に述べると、これについても昭和後期のおかし...
着物を趣味にする前に知っておきたいこと④ー4 着付けはYOUTUBEで習える時代。着付け教室に行かなくても着物は着れる。
上手に買えばユニクロ価格で素敵な着物が買える♪ 着物と買い物のおバカ日記。
昭和後期のおかしな言説 金襴の羽織袴は悪趣味で下品だ×→江戸初期は金襴だった○
今回は、江戸時代の初期は、戦国時代の続きで金ピカの裃・羽織袴が普通だったという話についてです。 こちらは昭和後期に流布されたおかしな言説というほどではありませんが、誤解している人が多いので、昭和後期のおかしな言説シリーズにしてみました。 よく、七五三や成人式の男物の貸衣装に金ピカの袴の貸衣装がありますが、呉服関係者さんの中には、「あんな着物はバカ殿みたいだ」とか「成金趣味で下品な人が着るものだ」...