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直木賞受賞作品【緋い記憶】に続く、「記憶シリーズ」第二弾。8つの作品が収録されています。基本的には、心の奥底に封じこめていた記憶が、ふとしたきっかけで甦るというパターン。この甦る記憶というのがどの作品も結構ドロドロしたものなので、読んでいるとつい気分が暗くなってしまいます(^^;しかし、ジワジワとした恐怖がなんともいえず、今回3回目の読み直しでした♪ちなみに高橋克彦さんは、私と同じ東北在住です☆
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受賞した「緋色の記憶」よりもこちらの方が私の好みです。
最近のホラーは品がないので嫌ですが、これはぞくっと来ました。高橋克彦はこういう感じの短編が好きです。
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記憶シリーズ2作目。
8編の短編集。
今回も人の記憶に纏わるお話で、前作同様に岩手県がそれぞれのお話の舞台になっています。
前世の記憶が引き継がれるメカニズムについて著者のドールズシリーズでも言及されていましたが、この作品でも表題作にて少し触れられていました。
前作よりも心なしか読みやすかったです。
音や匂いで引き起こされる記憶に自分も経験があるからかな。
ちょっぴりオカルト色を感じさせるものもあり、『針の記憶』が好きです。
記憶の話ばかりを立て続けに読んでいると飽きてしまうかもしれませんが、3作目を続けて読みます。
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前世の記憶 / 初出 別冊文藝春秋 1992年199号
針の記憶 / 初出 オール讀物 1994年11月号
傷の記憶 / 初出 オール讀物 1994年8月号
熱い記憶 / 初出 オール讀物 1995年8月号
匂いの記憶 / 初出 オール讀物 1995年2月号
知らない記憶 / 初出 オール讀物 1995年5月号
凍った記憶 / 初出 オール讀物 1995年11月号
昨日の記憶 / 初出 小説新潮 1994年3月号 (「昨日に逢いたい」 改題)
解説 「記憶は交流する」 (荒俣宏)
『前世の記憶』 1996.2 文藝春秋刊 文庫化
カバー 峰岸達
印刷 凸版印刷
製本 加藤製本
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ジャンルが難しいが、フラッシュバックする忘れていた記憶と盛岡がテーマで、思い出したら怖いという短編集。
昔繰り返し聴いていたがヒットしていない曲、その楽しげなフレーズから、開かずの間を思い出す。日の当たらない開かずの間では、なぜか若い叔母と男性が楽しげに暮らしていて…。
高橋克彦の十八番である怪談とホラーの中間という点では、それぞれの単体はよく出来ている作品であろう。ただ、集めてしまうと辛いのが、全部同じパターンで、「何で思い出すかな?思い出したら人が死ぬやつだよね」と3本目くらいで変な予想をし始めるので、後半の新鮮味は感じられないのが難点。途中、親の不倫という話が被っているのも食傷。
ただ、後半になればなるほど、幕切れはマイルドになっていくのは、読んでいるものにしては、救いの有るところだろう。
全作、最後の切れ方がぼんやりとした詩のようになっているのは、この人の特徴では有るのだけど、それ必要だったかなあというものもいくつか。怖いままでブツッと切ってほしかった。
これまで読んだ髙橋作品の中では、まあまあ読みやすいので、電子書籍で買って、1本ずつ間を開けながら読むがオススメの読み方だ。
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なんとなく興味のあるタイトルだったので期待してしまってたのですが、期待を超える面白さで良かったです。記憶にまつわる短編集で、どれも身近にありそうで、奥が深い内容でとても好みでした。著者さんの作品をもっと読みたいです。