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投稿者:ニコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙のイメージそのままの作品
田舎の雰囲気や閉塞感と、告白シーンの幻想的な美しさ、恋人になってもこれから先がキラキラ明るいわけではない終わり方、静謐で美しい
エリートなのに人としてなにか欠落している攻めの人物描写が巧み
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投稿者:かすみ草 - この投稿者のレビュー一覧を見る
虫の研究に勤しむ秋祐。結婚間近のいとこの涼嗣を昔から好きな秋祐の切ない心情…思いが報われて本当に良かったなと思えました。
涼嗣が、自分の気持ちを自覚してからの甘さときたら!
花も蛍も今宵限り
2008/09/30 09:05
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投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今市子さんの美しい表紙につられた私が言うのもなんだが、思いがけない収穫だった。
描かれるのは子供っぽくあどけなさ残る居候主人公・秋祐と、同い年の従兄弟でありながら正反対に大人び自立している同居人・涼嗣。子供の頃からひそかに恋焦がれ続けた涼嗣に結婚話があがるところからこのドラマは始まる。
周りの全てのことに興味も執着も持てず厭世的な生き方がしみこんでしまった涼嗣。そんな彼を遠巻きにしてしまう人々も秋祐にはこぞって愛情を惜しみなく注ぐ・・・。一方秋祐の姉に涼嗣は憧れという恋心を抱いた昔日の夏日、その日から秋祐は涼嗣への恋心を諦めてきた・・・。
二人の関係はどこまでも兄と弟、保護者と子供のような関係だ。が、本当は何にも執着できず、そのわけすら知らずに過ごしてきた涼嗣こそが未熟なのではないかと、ふと思う。何にも執着できないのは実は最も執着している・・・愛するものが、既に手に入っているものだと知らずに安心しきっていたからだと。
ただ本作は「あまりに近くて空気みたいに自然だったから・・・」なんて使い古した展開だけではない。
彼が思い至ったのは、手に入れていたと思っていた、だ。既に所有物!従兄弟という血のつながりのある同い年の友人である秋祐は、涼嗣にとって最初から当たり前に面倒を見る、傍にいて全てを把握しているのが当たり前の存在でありすぎた。
そこに把握してないものがあると、自分のものでない部分があったと知った時。それらが秋祐の告白と「家出」という形で失われていく。
その後の涼嗣のあまりに遅すぎる認識にも、その後の展開の急激さにも苦笑しか浮かばないほど呆れかえってしまう。
ただ、ハッピーエンドで終わらないこのもどかしさと「家」や現実のリアルさが妙に生々しく最後まで引きずるのが面白い。ナンにせよ、今後が気になる余韻を持たせる作品だ。
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ここ最近の崎谷さんの作品としては地味というかおとなしい感じです。いとこ同士のお話でじっくり読めるお話でした。エロも少なめですよ。笑。
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面白かった!!
私、崎谷さんのお話って結構好きだわ。
過保護攻めが素敵過ぎて。。。
チョーしっかりしてるよね。。。。
うん。ドキドキした!
5.29
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切なくて大好きな作品。いつもの崎谷はるひに比べたら地味かもしれないが本当はこの人の書きたいものはこういうものではないのだろうかと思う。
全体的に出てくる女性が悲しい。悲しい女性達の中でひときわ美しく輝く2人。読者層は大体が女性と分かっていながらのこの自虐感がすきです。
BL小説って全体的に小説レベルが稚拙だなぁと思うし(じゃあ読むなって話ですが)、この人も不埒なモンタージュとか読んだ時にはなんだかなぁ…と思っていましたがこれを読んで見直した。凄く社会の流れに敏感な人なんじゃないかな。という勝手な妄想。
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いとこ同士で片恋、がポイントなのだと思います。
今のところ読んでいる崎谷先生作品の中でイラストよりも先生の文章を楽しみたいと思っている一作です。
イラストについては好みが分かれるので。
でも綺麗だなあと思います。タイトルのロゴの縁取っているピンクも可愛いです。
恋人がいるのに自分を優先してくれていたいとこの涼嗣が結婚する、という出来事をきっかけに動く恋模様がポイント。
家族以上恋愛未満、という冒頭の二人の関係に萌えてました。
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「俺、涼嗣が・・・涼嗣が、好きなんです」
いとこ同士の恋物語。
文章からすでにシリアスな雰囲気が漂うお話でした。
崎谷さんってこういう感じも書くんですね。
おエロもいつもより控えめで・・・でもしっかりあったよ(おぃ
ヘテロに片思いするお話って、本当切ないですね。
秋祐が、ヘテロ(と思い込んでいた?)であるが故の涼嗣の何気ない一言に傷ついていくところが痛くてたまらなかったです。
そんな涼嗣もいい奴だから、憎めないし。
ひっついた後はラブラブ一直線?と思ったらまだまだそんなこともなく。
切なく苦しいけど素敵なお話でした。
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他の作品に比べて淡々と進んでいくお話で、挿絵がその雰囲気を余計に煽っている感じです。
文章の綺麗さが引き立っています。
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証券会社のディーラー×大学助手。田舎?の旧家のいとこ同士で、本家次男×分家長男(姉あり)。
崎谷さん作品のわりにエロエロではない感じ。挿絵もソフトで家の中でなくても読める!w
蕭蕭とした雰囲気の話かな。
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地味にジンワリとした読了感。一緒に居る事に特別な理由は必要なかった関係の従兄弟。受けは早々に意識していたけど、攻めが気付くようになるまでのウジウジした心理描写がイイです。
あきらめようともがく受けの最後の大切な拘りが、受けにしか出来ない贈り物。こういうの好き
本当は、理性的で執着心の薄い攻めの1番欲しいものは、受けが夢中になってキラキラしていることだったんだろうけど、大きくは間違ってない感じでよい〜。
家政婦さんにドッキリでしたがww 男同士であるからこその背徳感が切なくて、分かち合えるのは二人だけ、二人だけの孤独、そういうのが伝わってくる。
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この作品、かなり好きです。地味目だけれど心情や情景の緻密な描写がふんだんにされているこういった作品の方が、崎谷さんの感性と文章の煌めきを強く感じます。IQも高く大人である涼嗣だけれど、恋愛に関してはおバカですよね。理論と計算で生きてきた涼嗣の感情の深い所にあるものは、幼い頃からずっと秋祐に向かっていたのに。気付くのが遅いよ。でも、気付いてよかった。傲慢な上から目線の涼嗣の執着が秋祐をきっちりと捕らえて離さないのがすごく良かったです。攻めも受けも個人的にツボでした(笑)
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いとこ同士の話。
受けは最初から意識してたけど、攻めはあるきっかけで想いに自覚する。そのときの表現とか胸が苦しくなるから好き。
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すごく綺麗な作品だと思います。
情景や登場人物の心理描写が美しい。
穏やかな作品です。
「小さな箱庭、ビオトープ。ふたりきりで完結する世界に、涼嗣を閉じこめてしまった。」
この一文がものすごく印象に残って、ずっと好きな文です。
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今まで読んだこの人の本の中で一番好き。今先生のイラストもすごく合ってる。匂い立つような幻想的な描写も、現実的な部分もしっかり描かれてて、もちろん心理描写も丁寧できちんと恋愛が描かれてて。この人の本を読んでて良いなあ、と思う部分が凝縮されてる感じ。