司馬遼太郎氏による東アジアの海陸に展開される雄大なロマン小説です!
2020/07/29 10:34
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、昭和から平成に活躍され、、『梟の城』、『竜馬がゆく』、『燃えよ剣』、『国盗り物語』、『坂の上の雲』などの傑作で歴史小説に新たな風を吹き込まれた小説家であり、ノンフィクション作家、評論家であった司馬遼太郎氏の作品です。同書『韃靼疾風録』(だったんしっぷうろく)は、同氏の最後の長編歴史小説であり、大佛次郎賞を受賞された名作です。内容は、なぜか九州平戸島に漂着した韃靼公主を送って、謎多いその故国に赴く平戸武士桂庄助の前途になにが待ちかまえていたかということを描いた書で、「17世紀の歴史が裂けてゆく時期」に出会った2人の愛の行方を軸に、東アジアの海陸に展開される雄大なロマン小説となっています。ぜひ、一度は読んでおきたい傑作です!
韃靼、という言葉に興味を持ちました。
2023/04/06 10:29
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投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
(上下巻)
韃靼は、ほんのひと時の間、繁栄した国です。だからこそ、どんな国だったのか、歴史好きには興味をそそられる言葉です。
ユーラシア大陸の東側に面した、地球が温暖化していた頃に今では寒冷地ですが、繁栄した国のイメージでしたが、そこで繰り広げられる壮大な歴史ロマンでした。
日本を飛び出し、大陸の少数民族に大変な興味を抱かれてい氏のまなざしの一端を見る思いがする本でした。
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
珍しく歴史的有名人の登場は少ないが清国黎明期を描いたと言えなくはない小説となっている。相変わらずどこまでが史実なのかわからない上手さが光るがちょくちょく挟まれる資料解説などがうまみを加えている。
女真族から見た明末清初
2003/08/25 22:37
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投稿者:春や昔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒険小説のようで面白かった。中軸は清(女真族)側から見た明末清初の動乱という視点で、それが斬新で読みやすかった。
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どこにあるのかすら定かではない国、韃靼から流れ着いた公主アビアを送り届けるという任務につく庄助。この時代に外国なんて、想像もつかなかったのでは。全2巻。
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初めて読んだ司馬遼太郎モノ。大学時代に友人に勧められたら面白くて、しばらく司馬モノを続けて読むきっかけになった。平戸に漂着した女真族の姫を、日本の武士が送り届ける。明から清へ王朝が移行する激動期を舞台に2人の恋愛を絡めた冒険譚。モデルになった人物や事件があったわけじゃなく、司馬さんのオリジナルだそう。スケールの大きさが魅力。
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学生時代、中国の歴を
「いんしゅうしんかんぎごしょくずいとうそうげんみんしんかん」
と、念仏のように唱えて覚えた記憶がある。
それらは単に年号であってその区別にさしたる意味はないと思っていた。
けど、「明」から「清」に至るにはこんなんも重要な意味があるのだと
いうことを知るうえでとても参考になる小説です。
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清国成立に至る物語。大陸に渡るまではどうなるかと思ったが、これから女真が清になる道のりが描かれるのだろう。ラストエンペラーで聞いたヌルハチも触れられていた。
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馴染みのない人名・地名にかなり苦戦。
ここでも、この時代のこの地域の地図が欲しい。
先は長い。
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関ヶ原から十年二十年経ったあたりの日本から話が始まる。
新しい世になった日本と、終末の近い明と、勢いの増してきたヌルハチなど女真族、そして明を倒して順を打ち立てた勢力(李自成)がちょっと出てくる。
上巻は主人公の周りで起こる話が多く、下巻は大きな時代の流れを俯瞰する形で描かれている。
下巻の時代の奔流は圧巻。
下巻だけなら星5つ。
ヒロインがアビアが気丈でしかも猫っぽくて可愛かった。
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司馬遼太郎レビュー100冊記念本なのである。縁があって司馬遼太郎を読み続けてはいるが、これは全て他薦である。100冊レビューにして心底好きな作家と言えないところに司馬遼太郎の深みがあるのかもしれない。まだまだ未読の司馬本が本棚に山と積まれている(苦笑 韃靼疾風録レビューは下巻にて
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海外旅行なんて当然のことながら一般的でない時代。
凄い冒険です。
そして、歴史的な裏付けが凄い。
まるで、ノンフィクションを読んでいるような気になります。
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題名からしてとっつきにくく、しかも舞台が中国ということで、司馬遼太郎の長編で唯一未読のこの作品を手に取った。
漂着した女真の王族の娘を国に送り返す命(めい)を受けた平戸藩士庄助が、明から清へと変転する中国の歴史をその内側で体験する歴史巨編。
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明から清へ、中国王朝交替の激動を描く長編小説。前半はアビアと庄助の恋愛が、後半は激闘のアクションシーンが見せ場になっていて、上下巻で千ページを越える長編ながらまったく飽きさせない。 著者あとがきに曰く、「人も事件もことごとく数奇である」。
漢族、女真族はもちろん、日本、朝鮮の比較文化論としても面白い。
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上巻読了。
明清の歴史に興味があり読み始めたため、「本筋」以外の部分、つまり「考察」「うんちく」の部分も面白く、夢中で読んだ。
・・そうでなければつらかったろうと思いました。