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シェイクスピア悲劇から考える存在意義
2003/06/04 21:10
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀次 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは、「生か死か、それが問題だ」というあまりにも有名なセリフを残した、シェイクスピア四大悲劇のひとつである。主人公ハムレットは前王である父を、現王の叔父によって殺害され、さらに母までも寝取られるという事実を父の亡霊から知らされるのである。そこからハムレットの狂気を装った復讐が始まるのである。ロマン派によって、頭の中のことと現実の行為とに大きな溝のある、耽美な若者の代表と解釈されてきたハムレット。彼は残虐な復讐には道徳的すぎたのである。そんなハムレットに恋する哀れなオフィーリア。各国で上演され、映画化されてきた『ハムレット』であるが、戯曲で読むとまた違った発見があるだろう。自分の存在意義を問うたことがある人はぜひ読むべき書である。
ハムレット
2024/08/15 07:52
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投稿者:ねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学の英文学専攻の英文学演習の中で課題の提出のために参考に購入しました。面白かったです。また、読みたいです。
ハムレット
2024/08/15 07:48
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投稿者:子猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学の英文学専攻の英文学演習の授業の中で課題のために購入しました。内容が面白いです。また、読みたいです。
シェークスピアの代名詞、是非読んで欲しい
2024/04/04 12:44
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投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
シェークスピアが好きで買いました。
父の仇をとるために狂ったふりをし次第に狂っていくハムレット。古典文学でこれほど濃く読みやすいものはなかなか出会えないと思います。オフィーリアとの恋も移入できて好きなポイントです。
悲劇だけど素敵です。
2021/08/28 18:30
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投稿者:つばき - この投稿者のレビュー一覧を見る
言わずと知れたシェークスピア四大悲劇の一つです。
私はジョン・エバレット・ミレイの絵画「オフィーリア」やローレンス・オリヴィエ主演の映画「ハムレット」を観て原作を読んでみたくなりました。
ハムレットに父王の亡霊について「両手でも、ああは似ることはできない」と語った友人のホレイショーやオフィーリアの兄レイアティーズがハムレットとの恋を心配して「早咲きのすみれではかない香り」と言い例えたり、現代小説にはあまり見られない、美しく詩的な表現が作品に溢れていて、とても新鮮でした。
他のシェークスピア作品も読みたくなりました。
ドラマの中のドラマ
2021/05/21 08:11
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
これこそドラマ。世界観と人物心理の複雑さ、激しさ、矛盾も孕んだスケールの大きさで直近に読んだ『マクベス』を凌駕する。映える台詞も多く鏤められて数ある作品の中でももっともシェイクスピアらしい劇かもしれない。ハムレット本人はおろか、その恋人オフィーリアさえも狂気に陥り自ら命を絶つ。王位簒奪者クローディアス以下ほとんどの人物が呑み込まれていく劇終盤も、世界が崩壊していくカタルシスを感じた。
面白い
2020/04/30 17:39
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投稿者:芋栗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後に映画を見て、再読すると映像が浮かびやすくより楽しい読書時間となった。
折に触れて読み返したい。原作もそのうち挑戦したいと思うようになった。
ハムレットの狂気
2004/07/10 06:40
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投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハムレットはなぜ気狂いのふりをしたのか。自分を何かから救い出すためではなく、その気狂いぶりを見せつけることで人を欺こうとしたわけでもない。劇的必然。きっと彼は、確かに狂ってもおかしくない状況に置かれていた。父が死に、母の不義を前に何もできず、幽霊を見、幽霊と話し、復讐を誓い、恋人のもとを離れる……芝居を見ている側としては、「こいつ、狂っても当然だわな」と思う。「演技」と知りながら、どこかで「本当に狂ってるんじゃないか?」と思う。裏と表がひっくり返る。現実の生活のなかでのアップサイドダウンとは逆向きに。
そんなふうにして、『ハムレット』の世界では、なにが現実かわからなくなる。「世界の関節」が外れてしまう。
「世界は舞台」という言葉がリアルになるのは、そんな場所だ。彼にとって、自らを汚すことなく復讐を遂げるということは、そんな場所に自らを追い込むことで初めて可能になるものだった。だから、彼はあれほど長々と復讐を先送りにしたのだし、それは単なる芝居のうえでのご都合主義ではなくて、彼にとってのリアリティ、その憂鬱のリアリティは、そんなふうな「だらだら感」の果てにやっと表現されうるものだった。
「吾輩はローマのためを考えて最大の親友をも仆したのであり、それだけにその同じ刃は、将来もし祖国が吾輩の死を必要とするようなことがあれば、当然吾輩のこの胸にも擬せられて然るべきものということである」(ブルータスの台詞:『ジュリアス・シーザー』より)
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オフィーリアの「死」を通して世界は動き始める。
カントは「他人を手段としてのみならず、目的として扱え」と言った。「手段として扱うのではなく、目的として扱え」ではなく。
オフィーリアの「死」を悲しむ自分を受け止め、乗り越えることによって、ハムレットは「覚悟」を得る。
すでに「to be or not to be」(生か死か)など問題ではなくなっている。生きることが死ぬことと等置されるような、そんな場所を彼は生きている。
ハムレット的な人物は、小説に、演劇に、映画に、数多く登場している。たとえば、『ランブル・フィッシュ』でミッキー・ロークが演じた男。
「世界が普通とは違ってみえてしまう人間がいる。普通じゃないからといって彼らが気狂いだというわけではない。ただ、彼らの内、少なからぬ者は気狂いになってしまう」
父は彼を評して言う。「ミスキャスト」、あるいは「天使」。
佯狂。気狂いを装った彼らにはきっと「世界がやさしく枯れて見える」(佐野元春)。現実との境界線をまたぐような経験を与えてくれる戯曲だからこそ、『ハムレット』は時代を超えて読まれつづける。そして、『ハムレット』を書いたシェイクスピアは、さらに『マクベス』を書くことで、ハムレット的な世界を超える可能性を提示した。
ヘレン・ケラーは『マクベス』について言う。
>(『わたしの生涯』)
ハムレットからマクベスへ。でも、シェイクスピアにとって、ハムレットを書くこと、彼の佯狂が、一つの転機になったのは確かだ。
人に「生きる」ということを真剣に考えさせる不朽の名作である。
(数ある翻訳のなかで、福田さんの翻訳がいちばん格好いいと思う)
実行力のない王子さま
2020/05/22 08:03
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
悩める王子・ハムレットが何とも焦れったいです。優柔不断な彼に振り回される、オフィーリアが浮かばれません。
文字と観劇。
2018/11/26 17:59
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新潮文庫版シェイクスピアを読み尽くそう第三弾。
……やはり、観た劇のイメージにひきずられているなとあらためて思った。
脚本のニュートラルな状態に戻して、改めて読むと、ラストのフォーティンブラス登場が冒頭と響き合っていることがよく分かる。
日本でこのような復讐譚を描こうとするとどのような結末とするか
2023/04/29 07:47
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投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
父王を殺しその王冠を奪い、母をも自分のものとした叔父への復讐譚。思いを遂げるため狂気を装い、雌伏する様は四十七士にも通ずる。四十七士との類似を考えながら読み進むうちに、逆に日本でこのような復讐譚を描こうとするとどのような結末とするか、そんな想像も広がってきた。義理を重んじ、汚名を雪ぐことを至上命題とする武士であれば、石に噛り付いてでも仇討ちを果たさねばならぬ。生か、死か、などと悩むことはあるまい。死あるのみ。仇を討っても潔く切腹し、返り討ちにあってもそこに待つのは死である。親友の介錯による切腹となろう。