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めまぐるしく変わる展開にハラハラドキドキしながら一気に読み終えた。これだけ夢中になって読んだ本は久しぶりだ。最初のさわりの所も長く感じない。次々にページをめくりたくなる展開はお見事。
最後に向井が封筒を手渡されるがその中身は読者に想像させる終わり方。おそらくこの後家族三人仲良く暮らすのだろう。そう信じたい。
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面白かった!
薬丸さんのテーマはいつも重い。
今回は「復讐」をテーマに、「赦し」のことを考えさせられる展開です。
ストーリとしては、過去、いろいろ過ちを犯しながらも、現在は家庭も仕事も順風満帆な幸せな日々を送っている主人公の向井に1枚の手紙が届きます。
それは、刑務所から出所してくる男たちを殺害する約束を果たせといった内容。
過去にその男たちを殺すことを約束したことから、今の生活が成り立っています。
しかし、いまさら殺すことなど出来るはずもない主人公は、娘の身柄を盾に脅迫されていきます。
自分の過去を家族には知らせたくない向井。
家族を守るため、その男たちを殺すのか?
脅迫者は誰なのか?
そして、娘を守ることが出来るのか?
といった展開です。
読み進めていくと、なんとなくこの人が怪しいというのはわかります(笑)
そして、最後の最後で、一気に真相が明らかになります。
しかしながら、ちょっと強引な展開!
あれよあれよと終結に向かってしまいます(笑)
とはいうものの、最後のシーンはとてもよかった!
お勧め!
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完全に騙された! チョロいぞ私...。
電話等で聡を追い込んでいく脅迫者は何者なのか、グイグイ引き込む筆致は流石!
あぁ、○○の視点で読み返すとまた違う感情が湧いてくる。自分が同じ状況下に置かれたら、ここまで負のエネルギーを保ち続けることができるだろうか...。
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今はもう更生しているという人が再び悪の道に入っていくのを見るのは切ない。
でもこれからはしっかりと幸せになってほしい。
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薬丸岳先生の作品で一、二を争うくらい好き
クライマックスで夢中になりすぎて、電車の乗り換えを間違えて知らない駅まで辿り着いたのはコレが初めてだった
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評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
家庭も仕事も順風満帆な日々を過ごしていた向井聡の元に、一通の手紙が届く。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、ただそれだけが書かれていた。送り主は誰なのか、その目的とは。ある理由から警察にも家族にも相談できない向井は、姿見せぬ脅迫者に一人立ち向かうが。故郷、家族、犯した罪…。葬ったはずの過去による復讐が、いま始まる。
う~む。なんとなく犯人の目星はついたが・・・いくら何でも自分の復讐に着手するまで15年って長すぎるだろう。復讐相手もすっかり心入れ替えちゃっているし、情も出てきちゃうよ。
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『あの男たちは刑務所から出ています』
たった一行の手紙が、向井を過去に引き戻す。かの、忌わしい過去に...
ヤクザに命を狙われて、今日・明日の命も定かで無い、荒れた日々を送る向井(当時は高藤)。
そこで、出会った坂本 伸子。彼女は余命いくばくも無い体ながら、娘の不憫を悔いていた。
2人の獣のような男達に蹂躙され、命を絶たれた娘。しかし、男達は、無期懲役となり、何年後かに出所する。その時には、自分は病のため、この世にはいない。
もし、彼らが出所した暁には、彼らを殺して欲しい。そのかわり、それに見合うお金を提供すると...
向井は、その金を元に、新しい名前と顔を手に入れ、今では、妻と娘、そしてバーテンダーとして、安定した職を得ていた。
果たして、手紙を書いて送ってきたのは、誰なのか?
信子は、既に亡くなり、彼女のはずがない。
しかし、あの約束を知っている者はいないはず...
身に覚えのない容疑で警察に追われる日々。
やがて見えてくる驚きの真実とは?
償いや赦しといったテーマを多く送り出す薬丸氏ですが、今回は復讐と憎悪が前面に出ています。
しかし、根底にあるのは、大切な人を守りたいと願うその気持ちは、同じものかも知れません。
最後、妻の香が、夫の向井に出した手紙とは?
そこを読者に委ねる形は、さすがです。
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面白かった本を読むと、ここに感想を書くだけでなく相関図書きたくなる。この本もしかり。
最近、身内を殺害された家族が、犯人に同じ手口で殺害しても良いという内容の漫画を読んだ。短編集だったので、最後がハッピーエンドだったりそうでなかったりしたが、「誓約」は思ったよりも悪くない状況で終わったので少しだけ安堵しました。
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ダイニングバーを友人と共同経営し、愛する妻子とつつましくも穏やかな生活を送る向井聡。
ある日、彼は「あの男たちは刑務所から出ています」とだけ書いてある手紙を受け取った。
向井はある女性と16年前に交わした「誓約」を思い出す。まさか、あの時の約束を果たせというのか―?
過去に罪を犯した人間は幸せになってはいけないのか、というのが作品のテーマ。
犯罪者だった人間が掴んだ幸せを守るため、自分の罪と向き合っていくというお話になってます。
いつも贖罪という同じテーマを扱っている著者の作品ですが、今回も被害者と加害者を描いた薬丸さんらしいお話です。
過去に犯罪を犯したけども今は更生し、愛する守るべき人がいる主人公は、人を殺さなければいけない事態に直面してしまいます。
それは過去に起因する、いわば自業自得ゆえに陥った事態なのですが、そんな状況で人はどう行動するか、著者は容赦の無い筆致でぐいぐい物語を引っ張っていきます。
そして物語は思いも寄らなかった方向へと展開していき、ページをめくる手が止まりませんでした。
こういうお話を読むたびに、自分が同じ立場だったらどうするか考えてしまいます。
加害者だったら、反省しただけで更生といえるのか。
被害者の家族の立場だったら、復讐に目が曇り、まともな判断はできないかもしれない。
事件の加害者は受刑後、社会に出て普通の暮らしを送ることができるけど、被害者には救済がありません。
正解は無いし、重いテーマですが、考え続けていかなくてはいけないな、と強く思いました。
真相は先が読めてしまったし、展開も現実的ではない点があったのでちょっとガッカリでした。
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ぼちぼちでしたね。
読みやすく一気に読み終わったが、展開がなんとなくよめてしまったのと、向井の暴走気味の犯人探しに唖然と感じてしまったのと。ただ、最後の展開は救いがあってよい読後感でしたね。
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家庭も仕事も順風満帆だった主人公向井聡の元に、一通の手紙が届く。向井は過去に犯した罪を回想しながら、送りつけてきた脅迫者に一人立ち向かっていく。
スリリングな展開に時間を忘れて読み進めてしまいました。罪と償いを描く薬丸岳さんの真骨頂のような小説でした。
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終わり良ければ全て良し、と言うのであれば、まぁまぁおもろいんだけど。途中もけっこう手に汗握る展開でドキドキして最後まで引き込まれるし、いや、そういう感じは良いんだけど。
それ以上に、なんか文体が硬くて。硬派なハードボイルド系、と言えなくもないんだけど、もうちょっと素人っぽいと言うか。うん、なんだか言ってて偉そうだぞ。
と言うわけで、序盤は少々硬さ+展開のたどたどしさにやや引き気味だったけど、段々とのめり込めたし、やっぱり終わり良ければすべて良し、なのだ。
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相変わらずの薬丸印。
しかし、凄い話だなこれ。
この、途切れないスリルと、先が気になる展開は一気読み必至か。
期待を裏切らない作品と言えます。
そして、ラスト。
やはり薬丸印。
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家庭も仕事も順風満帆な日々を過ごしていた向井聡の元に、一通の手紙が届く。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、ただそれだけが書かれていた。送り主は誰なのか、その目的とは。ある理由から警察にも家族にも相談できない向井は、姿見せぬ脅迫者に一人立ち向かうが。故郷、家族、犯した罪…。葬ったはずの過去による復讐が、いま始まる。
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向井だけが知らなかっただけで、見えない鎖で繋がっていた仲なんだな。回り回って元に戻ると言うのが面白かった。それぞれが脛に傷を持つ仲。復讐しても何も変わらないと言う達観した公平が大人だった。