2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tmk - この投稿者のレビュー一覧を見る
文体や言葉から味覚を刺激されながらも、全体に著者の毒が散りばめられていて、ページをめくる手が止まらなくなる本です。
具体的な内容は著者アンソニー・ボーデインの料理人としての半生を描いたものですが、コミカルでニヒルな語り口がとても癖になります。装丁も美しいです……。ペーパーバックで色がお洒落で、シンプルな背表紙ですが、本棚にあると異質な存在感があって、捲ると溢れる言葉の質量がたまらない、本当に好きな一冊です。
レストラン業界のインテリジェンスを暴いた異色の書です!
2018/06/09 14:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アメリカのCIA出身(といっても米国料理学院の略ですが)の著者がレストラン業界のインテリジェンスについて記述した異色の書です。アメリカでは出版後、すぐに品切れになるなど、大ブームを巻き起こした一冊で、日本にもようやく翻訳版が上陸という訳です。読んでいて本当に驚きと興奮の連続です。ぜひ、在庫があるうちに、一冊買われてはいかがでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
ニューヨークのレストラン事情に精通した、現役のシェフでもある筆者がその内情を暴露したルポルタージュ。また、幼少期から現在に至るまで、筆者自身が魅了されて止まない「食の魔力」を軽妙な筆致で描いていく自伝小説でもある。危険で、妖しくも魅力的な食を巡る物語に、ただただ没入せざるを得ない。
投稿元:
レビューを見る
強烈に面白い、レストランのキッチンの職人たちの生態。
露悪的で乱暴な書きぶりで、そのてんてこ舞いの様子を活写する。
コックになりたい人への教えの中に
盗むな
とある。
これはすべての職業人に通じる大事な事だ。
投稿元:
レビューを見る
土曜社さんの本にはバーコードがないのね! 恥ずかしながら浅学にして社名くらいしか認識なかったけど、大杉栄の著書充実。野枝さんの伝記を最近読んだので興味ひかれるなあ。
こんな出会いがあるのが、書店で本を買うことの醍醐味だ。ありがとう、岩波書店(の実店舗)!
本自体ももちろん面白い。有名シェフの赤裸々回想録。やや露悪的だけど、食べ物と料理、シェフとあう職業への愛はガシガシ伝わる。食いしんぼにはたまらぬ♡
投稿元:
レビューを見る
生き馬の目を抜く業界で生き馬の目を抜いてきた猛者の語り。恐るべきレストラン業界の実態、日本はこれよりましだろうが正直五十歩百歩だろう。業界の裏側を知って外食が嫌になる、というよりは、良い店を探すための自分流メソッドを磨くことができる本と感じる。自分史は斜め読み。東京紀行は実に面白い。
投稿元:
レビューを見る
これでもかというキッチンの海賊たちの怒濤の生き様を活写。ワイルドな料理人の話。あまりにもコッテリしつこ過ぎて一気読みはできなかった。訳者あとがきで再婚したのを知り、ガッカリしたのは何故だろう。
投稿元:
レビューを見る
テンポよく気取らない文体に魅了される。
料理人どころか、一流の文筆家といったところ。
海外っぽい装丁も好み。
キッチンコンフィデンシャルって海外ドラマを見たことがあったけど、これが原作なんだろうか?
そんな気がする。
投稿元:
レビューを見る
いつだったかにABCでオススメされていてずっと気になってたキッチン・コンフィデンシャル。爽やかなカバーから想像できない、良い意味で暑苦しくてエネルギッシュな著者の人生と料理人の世界が描かれた本だった。
物語のような自叙伝のようなルポのようなビジネス書のような啓発本のような…一言で「こういう本!」って言ったりジャンルでまとめるのが難しい。(語彙がないだけ説)
著者含め料理人たちのはちゃめちゃな生き方働き方が沢山出てくるけど、その中に筋の通った確固たるものが見えて、料理人同士にしか分からない料理への愛情、絆、料理人としての生き方、哲学、世界があるんだろうなと思った。
読めば読むほど著者の料理や一緒に働く仲間たちへの愛情、料理に向き合う姿勢や覚悟みたいなものも伝わってくる。特に最後の一文に心打たれた。まさに海賊の船長みたい。かっこいい。同じような生き方は出来ないけど(料理人じゃないし)、でも同じようなマインドで自分も自分の人生を生きよ~と最終的に励まされる1冊。
投稿元:
レビューを見る
ワイルドな料理人の裏世界。
精液とドラッグと喧嘩、
それから今にも香りが漂ってきそうな美味しそうな料理への執着。
表現が綺麗ではないので好み分かれる作品かと思いますが、僕は好きです。w