これまでと、これからのあり方
2019/10/31 18:38
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投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまでのような均質的な人材が淘汰されてしまうことになる理由をいろいろな根拠を引きつつ論じた上で、芸術の見方など感性や問題意識の養い方、観点にふれる
「いまから先の学び方なぞ、果たして示せるか」というナンセンスさにどこまで向き合えるか。
2019/02/23 09:41
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投稿者:IYIY - この投稿者のレビュー一覧を見る
今後ますます情報技術が進化し、AI等の活用方法も変わっていく中で、人間の学び方も着実に変わってゆく。
したがってそれを現時点で「教科書」と銘打つような形で示すことは極めて困難。
示せるとすれば「心構え」であろう。
変わるもの、変わらぬものをどう見極めて、心構えを作っていくか、という内容ならまだメイクセンスすると思う。
この本が(予想を超えて)売れていること自体が、日本における「生涯の学び」への姿勢の課題や薄さを端的に示している。
「だれか、道しるべがほしい」という願望の表れなのだろう。しかし、「生涯の学び」の時代においては、残念ながら、道しるべはそのときそのときで探していくしかない。その冷酷な現実に向き合えるかどうか、この本を手に取って、読者が考えるきっかけとなるならば、この本の意味は十分になると思おう。
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者の本としては、たいへん読みやすかったです。これからの時代に必要なことが、わかりやすく書かれていて、よかったです。
学び方のヒントがわかる教科書です!
2019/01/09 09:03
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、何歳の人であっても、これからの時代を生きるための「学び方」(学習の仕方)がわかる教科書です。著者は同書の中で、「デジタル時代であり、人生100年時代と言われる今、これまでのような学校教育は必要ない」と断言しています。それに代わって必要な学びとは一体、どういうものなのでしょうか。著者の幼少時代の形経験も踏まえて書かれた画期的な学びの教科書です。
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steam教育が注目されている
サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マセマティクス、アート
次世代教育には自前思考、複数の柱が欠かせない。
自前思考;自前のマインド、自分なりの判断
複数の柱;専門性をふたつ以上持つこと
今後、社会競争の中で生きるのが大変になるのは、何者でもない人
人生100年時代を生き残るには、趣味を複数持ち、モチベーションを高く保ち続けること
学問を始めるのに適正年齢はない
リカレント教育の推奨
リカレント教育;基礎教育を終え、社会に出た人たちに向けた学び直しの機会
貯金よりも、借金できる人を目指す
趣味や続けてきたことを仕事にするメリットは、労働のストレスが少なくなることや、高いモチベーションはオリジナリティを生み出す原動力
大事なのは、自分はなにが好きなのかを常に考え続けること。ずっと続けていられるような好きなことを仕事にし、高いモチベーションを維持しながら働ける人は、他の人にはないオリジナリティを発揮できるため、これからの社会で生き残り続けるでしょう。
物理的思考を養うには、科学的な観察眼を対話の中で身につけていくこと
アート的プロセスで高まる価値
アートを学ぶことで審美眼の多様さや普遍性、文脈への接続性、そして物事の複雑性を理解できるからです。
学び続ける上で大切なのは、自分は何かを知らないことを常に理解すること
脱・近代というのは多様性の時代。多様性を支えるために、人は学び続けなければならない。それは人生100年と言われるこの時代を生き抜くための欠かせない力。答えのない問いを立てながら、常に自分を内省し続けられる人が常に伸び続け、学び続けることのできる人材。
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ななめよみ
実践例かいてあるけど、日本人ってほんとお手本が好きだよなぁ。
でも、要はお手本はお手本として「頭を使う」ってことが大事なんだなぁ
いろいろ自分のスタンスと似ていた気がする(から、わかってるよ!感が出てしまうのかな。言語化してもらったと言う感じもする)
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一生懸命勉強するのは大学生まで、その後の社会人人生はそこまでの蓄積で生きていくー。そんな時代ではもちろんないし、むしろ社会に出るとそれまでの日本の教育とは全く違うアクティブな学習が求められてくる。
多くの人はそこのギャップに苦しんだ経験があるのではないだろうか。
この書籍では、改めて我々がどのように学習するべきで、何がその学習への態度を難しくさせているか、どのようにマインドシフトすることが望ましいのかを落合陽一氏の実体験交え伝えてくれる。
書籍中でも言及されているとおり、社会人でもロジカルシンキングできない人は意外なほど多い。
いや、できるほうが少ないのではないか。
また文系理系での区別、もっというと学科単位レベルでの区別が染みつき、自分の限界を定めてしまう人もいる。
なにより「正解」ありきでの教育の弊害か、相手の顔色を伺いながら「正解」を探そうと会話する人のなんと多いことか。
しかしこの書籍は「何才からでも学ぶことはできる」という救いを与えてくれる。
とかく難解という印象を持たれがちな落合陽一氏の著作だが、本書は非常に読みやすい。それでいて本質は他の著作と同様に深淵であり、落合陽一入門としてもとてもよい一冊。
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学び続けること、自らをアップデートし続けていく姿勢を持つこと、またそういった人を育んでいくことについての、落合さんの考察。
超早口で難しいことを喋っている印象とは全然違って、めっちゃ分かりやすく書かれていて、あぁ、頭の良い人はこういう文章も書けるんだなと尊敬の念を感じながら読み進めた。
そんな落合さんがどんな環境で育ったのかが分かる二章が一番面白かった。とにかく子ども自身の興味関心を追求させること、多様性のある環境に身を置くことが大事なんだなと改めて感じた。
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勉強することは昔から好きだったが、小学校時代、読書感想文を書くのが嫌だった。
本を読んでも何も感じなかったからだ。
でも、なぜそうだったのかの理由を考えてみると、感じたことをアウトプットできるほど、能力が高くなかったからなのかもしれない、と今になって思う。
何か感じたことをとりあえず言語化してみる。その大切さを本書は説いている。
上手いことを言おう、知識を披露しよう、ではなく、本当に感じたこと。それを対話することで、個性が出るし、多様性が生まれる。
例えば、本を読んだらすぐ感想を書く。
長かった!、読みにくかった!でも良いと思う。
なぜ長く感じたか?読みにくく感じたか?何と比較して?内容?本の構成?本の質感?…と深掘りしていくことで、単純な感想から、オリジナリティが生まれてくると思う。
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落合さんの本、初めまして。
これはとても平易に書いた本だと書いていたけど、非常に読みやすくてさらっと1時間ぐらいで読めた。
教育について、何が必要で、どうやったら身につけられそうかを具体的に書いているので、世の中の人はとても実践しやすいと思う。
STEAM教育の本は確か最初に出会ったのは成毛さんの本だけど、必要性は書いていただけど、どうやったらそれを学べそうかにはあまり言及していなかった気がする。
私が受けてきた教育は標準化された部分だけでなく、個別化された部分がかろうじてあったので、なんとなく生きてこれた。
教育もそうだけど、この本のもう一つのポイントは”他人”と”自分”なのではないかと感じた。他人と比べることに意味はない、でも自分が何者であるかを述べるには他人を知っている必要がある。それには視点の置き方が重要で、自分に視点があるうちはただの比較になってしまうけど、少し離れた第三者的な視点をもてると、他人と自分との距離感を測れるんじゃないかなぁとかそんなことを思いながら読み終わり。
次はいわゆる難しい落合さんの本にチャレンジしてみようと思う。
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ツイッターとかテレビ(スマホで反省会を見ているだけだけれど)の雰囲気と比べると、本はずいぶんきちんとしている。「どんな状況にあっても楽しく学び続けられる人」私自身そういう人間でありたいと思っているし、子どもたちにもそうあってほしいと思って接してきた。教育についてほぼ全面的に同意できる内容だった。まあ、ニーチェを読むのはちょっとつらいかなあ。オンラインサロンは興味深い。サイエンスカフェとか、時間的にも空間的にも無理があって、参加する機会がほとんどないが、オンラインでできるならのぞいてみたい。学校は急には難しいかも知れないが、塾なんかだったら、オンラインで、一人一人にあったカリキュラムで指導してあげることは意外と簡単に進むかもしれない。もっと、できる喜びを味わうことができるようにさせてあげたい。一方で、すぐにできなくても粘る力も身につけてほしいから、そのころあいが難しい。私は、ここまでリスクを避ける人生を歩んできたけれど、子どもが手を離れ、退職したあとは、ちょっと何かチャレンジしてみようかな。まずはクラウドファンディングのやり方を学ばないとだな。それに、自分でオンラインサロンをつくることだってできるかもしれない。自分は専門家でも芸術家でもないけれど、「学問のファン」として。ところで、2章あたり誤植が多かった。著者は忙しんだから、編集者か、あるいは校正専門の人がいるなら、なんとかしないとね。小学館なんだし。
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■感想:
読みたかった本、すぐ読み終わった。
落合陽一、何者なんだ。幼少時代〜学生時代の経験がおかしい。好奇心の赴くままに生きてたのかもしれないが、どうしたらそんな視野が広く生きられるのか。
自分が学ぶと同時に、育てる側になったとき、自分の背中を見せながら影響を与えられる人になりたい。
■メモ:
・6才までに五感を鍛える。
・「やりたいこと」とは自分のストレスに嘘をつかないこと。自然に続けられることを選ぶこと。
・「富国強兵」という国家目標のために、近代日本は国民に「均質化」「標準化」を求めた。それを実現するためのシステムが現代まで残る近代教育システム。
・日本のSTEM教育において不足している4つの要素:言語をロジカルに用いる能力、物理的なものの見方や考え方、数学を用いた統計的判断、推定力、アートやデザインの鑑賞能力審美眼。
・なぜ好きなのか、なぜそれをやりたいのか。その理由について自分なりに思考して明確にすること。(自分の考えを論理的に話す訓練をする)
・学び続ける上で大切なのは、「自分は何かを知らない」ことを常に理解すること。
「間違っているかもしれない」という疑いを捨てないこと。そしてロジックと感性を行き来しながら考えること。
・脱近代とは、多様性の時代です。多様性を支えるために、人は学び続けなければならない。答えのない問いを立てながら、常に自分を内省し続けられる人が、学び続けることのできる人材なのではないでしょうか。
・チャレンジも、学びも、自分のライフスタイルとして楽しむ。
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「高偏差値学校→大企業=いい人生」モデルの崩壊を確信しつつも、子どもたちでABテストを繰り返すわけにもいかず、今後の教育については若い世代に教えを乞いたいなあと思っている矢先に本屋で出会った本書。素晴らしい。
ド文系の僕にとって「数学が役に立たないのは、役立つように数学を学んでいないから」という指摘には、ごもっとも!と言うほかなし。世のお父さんは将来子どもと酒を酌み交わすのが夢とかいいますが、僕は子どもと一緒に理数系を学びなおすのが夢です。父としてのレゾンデートルを胸を張って喧伝できるよう、可能性・オプションをできるだけ広げてあげたい。
本文中に「「よい作品」と「そうでない作品」を分ける基準のひとつは、その作品が作者の哲学やロジックに則って、自身の文脈の中で、やり切って作られているかどうかです」とあります。これってほんと、仕事にも当てはまるよなあ。
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今回の本はとても読みやすい。知人や友人に落合陽一さんのことを紹介するときもこの本だと興味を持ってくれる。
与えられた問題を解くのではなく、
自ら問題を見いだし、答えをみつけ、実践できる人になりたい!
<読書メモ>
STEM教育
Science 科学
Tecnology 技術
Engineering 工学
Mathematics 数学
+α必要なもの
言語 ロジック化
物理 物の理という意味で
数学 統計的分析やプログラミング
アート 審美眼・文脈・ものづくり
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学びの本質は、その学びを使って社会課題を解決することである、というのをこの本から学んだように思う。学んだことは全てツールであってそれをいかに駆使して、時代を超えていくか。考える力もツールであるし、論理的思考力もツールである。と、なんとなく肌感覚で理解していたものが改めて言語化され(この本の中ではそこまで言及してたか覚えてないけど)得心がいった。
考え方としてはこの前読んだ、内田樹さんの『街場の文体論』と似てるのではないかな。自らを豊かにし、その学びだったり得たものだったりを、それを持ち合わせない人たちに贈与する。
これまで自分は常に正解を探そうとして、不正解を言うことを恐れていたが、というか今も怖いけど、でもとりあえず一歩踏み出そうと思えた。
そういえば、少し前にどこかで、
人間の意識は意識から変わらない。行動から変わる。
というようなことを聞いた。
これはこの本から得られた考えと関係あると僕は思っていて、
正解を言うために見栄を張るよりも、自分の思ったことをとりあえず口に出してみることにしようと思う。いや、なんかすんごいバカみたいな発言なのだけど、仮説検証失敗の繰り返しで、だんだんわかってきて、自分なりの答えにたどり着くためのスタイルみたいなのができていくんじゃないかなあ。
内田樹さんも、わからない本も何度も読んでいるとだんだんわかってくるようになる、実際にそうなんだってことを前記の著作で仰っていた。それって不思議だけど、少しわかるよね。たぶん同じことが行動においてもできるだろうなと思えました。
文体も言いたいこともなにもかもごちゃごちゃだけど、
読後すぐのメモとして。
「答えのない問いを立てながら、常に自分を内省し続けられる人が常に伸び続け、学び続けることのできる人材なのではないでしょうか。」
いい締めだね。(その後もエピローグあるけど)