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投稿者:KazT - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が人に読むことを勧める唯一の本だという中国の古典「貞観政要」について、そのエッセンスを著者なりの解釈や読者へのメッセージを加えてて解説します。
著者がビジネスリーダーにとって必読の書と語るだけあって、非常に内容の濃い教えが示されていると思います。
著者が座右の銘とする「三鏡」や「十思九徳」等、貞観政要に書かれている内容そのものの説明だけでなく、著者が各章につけたタイトルを読むだけでも会社組織で働く人にとっては身に染みる言葉となっています。
例えば、第1章「リーダーは「器」を大きくしようとせず、中身を捨てなさい」や第4章「思い付きの指示は必ず部下に見抜かれるー信と誠がある人が人を動かす」など、はっとさせられる言葉にあふれてます。
私自身の座右の書のひとつです。
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
千何百年前に書かれた古典が身近に感じられます。本質は今も昔も変わらないのかもしれないですね。
組織リーダー論の集大成
2022/02/17 12:48
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
組織リーダー論の集大成というべき「貞観政要」がいかに優れた書であるかを解説したもの。どんな組織も上に立つ人リーダーの器以上のことはできない。したがってリーダーの「器」を大きくしようとはせず、中身を捨てて、空となり、謙虚に物事に向き合うべきだという内容は、身に染みる。上司は部下の権限を代行できないという、権限を付与する基本的な考え方を、しっかりと守り、本当に大事なことだけを覚え、本当に大事なことだけを話す必要がある。組織のリーダーを降りた今も、心にとどめておきたい書である。
原典にあたりたくなる。
2021/11/30 14:26
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投稿者:いけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
魏徴のような君主を諫めてくれるような人物が周りにいたら、その君主は幸せだろうな。本書を通読した時点での率直な感想である。
しかし、なかなか自分を殺そうとした人物を側に置くなんて芸当できるものではない。それができるとすればやっぱり器の大きい人物しかできないと思うのだが、著者曰く、器を大きくすることはできない、と。ううむ、なかなか難しい。
考え出すと尚更原典にあたりたくなってきた。
人間、社会の洞察
2020/05/10 12:14
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投稿者:カヴァ - この投稿者のレビュー一覧を見る
故事や逸話を引用して腹落ちさせるところは読み物として面白く、人物描写も生き生きと読み進められました。人間、社会を洞察し、リーダーの役割、自らが謙虚であることを常に忘れず、意識することが繰り返し説かれています。
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今まで著者の本を読んできてそれなりに自分の血肉になっているのではと考えていたが、改めて著者の考え方のルーツに触れることができた。
貞観政要自体は何度も読み継がれており、その価値ゆえに現在まで残っているとの説明だが、人間学を見ても組織論から見てもうなづける。内容的にもそんなに難しくはなく、はじめて古典にふれるひとでも十分理解できる内容となっている。
肝心なのは知ることではなく実践することなので、折に触れて読み返してできているかを確認したい。
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『貞観政要』は、唐の2代皇帝、太宗・李世民の言行録であり、政治のポイントをまとめた書物であると同時に、その中には貞観という稀にみる平和な時代を築いたリーダーと、フォロワーたちの市政が明快に示されているもので、フビライ・ハン、清の乾隆帝、北条政子、徳川家康、明治天皇が学んだと言われています。以前より気になっていたものの、原文にあたるほどの技量もなかったところ、著者である出口氏の紹介であれば、間違いないと思い、手に取りました。
過去の偉人もこの『貞観政要』を読んだように、著者も経営者として、この本を座右の書として読んできたそうであり、現代にも通じる内容が多々あります。今後はもう少し原典に近いものに挑戦したいと思います。
▼名君と呼ばれる人の「2つの絶対条件」
①「権限の感覚」を持っていたこと
②臣下の「諫言」を得たこと
▼自分の立ち位置を確認し、それに見合った振る舞いを演じ続けていれば、それはやがて、その人の本性になる
▼「ビジネスリーダー」5つの要諦
①組織はリーダーの器以上のことは何1つできない
②リーダーは、自分にとって都合の悪いことをいってくれる部下をそばに置くべきである
③臣下(部下)は、茶坊主になってはならない。上司におもねってはならない
③君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す(『荀子』)
④リーダーは常に勉強し続けなければならない
▼人間は「見たいものしか見ない」、あるいは「見たいように都合よく現実の世界を変換してしまう」という習性を持つ動物
▼「いい判断」をするために大切な3つのこと
①過去の皇帝の失敗から学ぶこと
②善良な人や行いの正しい人とともに、道義的に正しい道を歩むこと
③取るに足らない人たちは退けて、嘘、告げ口、悪口は聞かないこと
▼時間軸を正しく設定するのも、リーダーの重要な役割のひとつです。この案件は1年で判断するのか、5年で判断するのか、10年かかる案件なのか、それを決めるのは、リーダーです。上に立つ人は時間軸を自由に使える権限を持っています。だからこそ、その事象をどのくらいの年次で判断すべきなのかを冷静に考え、正しく時間軸を設定する必要があります。
▼部下が自分のことを信頼してくれるから、自分も部下を信頼するのではありません。順番が逆です。上司が部下を信頼するから、部下は上司を信頼してくれるのです。この秩序の感覚はリーダーにとって、とても大切なセンスだと僕は思っています。
▼「ついていきたい」と思われるリーダーになる方法
①部下から愛される上司になる
②圧倒的な能力の差を見せる
③必死に働く姿を見せる
▼これからのリーダーに必要な力①強く思う力 ②共感力 ③統率する力 ④正しく判断する力
<目次>
序 章 「世界最高のリーダー論」はどうして生まれたか
第1章 リーダーは「器」を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい
第2章 「部下の小言を聞き続ける」という能力
第3章 「いい決断」ができる人は、頭の中に「時間軸���がある
第4章 「思いつきの指示」は部下に必ず見抜かれる
第5章 伝家の宝刀は「抜かない」ほうが怖い
第6章 有終の美は「自分」にかかっている
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久しぶりの自己啓発。
帝王学の教科書と呼ばれる中国の古典「貞観政要」を通して、ライフネット生命の創業者であり立命館アジア太平洋大学の学長である著者が考えるリーダー論をまとめた本。
年末という良いタイミングで読むことができた。
「リーダーは器を大きくしようとせずに、中身を捨てなさい」とは、思わず膝を打つような提言だ。基本的に人は自分の器を大きくすることはできない。新しい考え方を吸収し、自分を正しく律するためには、自分の器の中の先入観や偏見、欲求を全て捨ててしまいなさい、とのことだ。
他にもリーダーに必要な考え方や行動指針が様々な事例をもとに書いてある。
2020年はこの本に書いてあることを1つでも実践し、意思決定に活かそうと思う。
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「器は大きくするのではなく、中身を捨てる」
生まれ持った器を簡単に大きくすることはできない。しかし、器の中身を捨ててしまえば、新しい価値観や考え方を吸収できる。
チームリーダーになったのはいいが、そのチームが全く機能しない。藁にもすがる思いでこの本を手に取った。誰に相談しても消えなかったモヤモヤが、さーっと消えて行く感覚を味わった。
全ての上司・部下に読んでほしい名著。
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2020年1月読了。
多少なりとも「リーダー」とか「組織」について考える必要がある人は読んでおいて損はしないのでは。
ただ、自分の不勉強にして原典(やなるべくそれに近い訳を付けている書)にあたっていないので、内容の良し悪しについて何かを言える状態にはない。以下備忘まで。
4ページ
名君と呼ばれる人の「2つの絶対条件」
①「権限の感覚」を持っていたこと
②臣下の「諫言」を得たこと
65ページ
出口さんが考えた「組織のマネジメントを考える上で大切な5つのヒント」
①組織はリーダーの器以上のことは何一つできない。
②リーダーは、自分にとって都合の悪いことをいってくれる部下をそばに置くべきである。
③臣下(部下)は、茶坊主になってはならない。上司におもねってはならない。
④君は舟なり、人は水なり。水はよく舟を載せ、またよく舟を覆す(荀子)。
⑤リーダーは常に勉強しつづけなければならない。
83ページ
何もしなくても組織が成り立つのは、適材適所に人を配置できている証拠
94ページ
上司は、部下の権限を代行できない。これが、権限を付与するときの基本的な考え方です。
118ページ
節度を持って、権限を楽しく使わなければいけません。
123ページ
3つの鏡のエピソード。
その他。
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直言する人を側に置く重要性。
茶坊主ではなく、裸の王様にならないためにも、
自分の良くないところをズバズバと言ってくれる見識豊かな優れた人物を置いておくことで、我が身を省みることを忘れないようにする。
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中国の古典。帝王学の教科書として有名な『貞観政要』。ビジネス経験豊富な筆者が体験を交えて分かりやすく解読する。
徳川家康、明治天皇など読み継がれてきたリーダー論の名著『貞観政要』。座右の書として本作を愛してやまない筆者が自己のビジネス経験を交えながら解説している。
貞観政要は唐の第二代皇帝、太宗・李世民の言行録。太宗の政治に関する臣下との会話が記されている。普通歴史上の偉人というと完全無欠なキャラであることがほとんどだが。太宗は違う。自分の欠点を認め臣下からの讒言、耳の痛い話も聴く姿勢。作り話ではないリアルな歴史がここにはある。さらに実際のビジネスの場面に当てはめた的を得た解説。
手元に置いて何度か読み返したいリーダー論の良著。
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中国古典、貞観政要からリーダー論を学ぶ本。
いきなり原書を読むのは難しいが、歴史に詳しい出口さんが初めての人にも分かりやすくまとめられており、非常に為になった。何度も読んで理解が深まったら原書にも挑戦してみたい。
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「リーダー論」を学ぶために古来より読みつがれてきた名著。訳書や解説書も読んだことがあるが、本書は、この本が生まれてきた歴史的経緯から解説されており、どうしてこのような考えが出てきたのかが理解しやすい。また良いビジネス書らしく目次を読むと中身がわかる。著者のこの古典から引き出すリーダー論についてはいたく共感するので抜粋しておく。①組織はリーダーの器以上のことは何一つできない。から自身の器を捨てる、消すこと。②リーダーは自分にとって都合の悪いことを言ってくれる部下をそばに置くこと。③部下は茶坊主になってはいけない。④君は船なり、人は水なり。水はよく船を載せ、またよく船を覆す。⑤リーダーは常に勉強し続けなければならない。
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組織のリーダーは読むべき本だと思う。
出口さんが手元に置き、自分の「今」の行動、考えを確認するために、折々触れているとの話が印象的だった。出口さんの思考の根本というか、内部論理みたいなものを感じる事ができた。「貞観政要を学んでいる出口さんの事」が読後感として、ぴったりな気がする。
別の方の「貞観政要」も読んでみたくなったし、原典も気になります。