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投稿者:タンタン - この投稿者のレビュー一覧を見る
早稲田OBに限らず青春時代を高田馬場周辺で過ごした者にとっては、懐かしさで胸がいっぱいになる本です。
一気読みできる内容ですが「BIGBOX」「さかえ通り」「早稲田松竹」等々・・・、さまざまな思い出が蘇り、ページをめくる手が思わず止まってしまいました。
今度の休みに久しぶりに高田馬場を散策してみるか・・・そんな気分になっています。
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昔々中野区鷺宮に住んでおり、高田馬場は電車異動の通過点だった為親しみ深い場所でした。BIGBOXって僕が産まれたすぐ後に出来たもののようで、物心着いた頃はバリバリの最新スポットだったんですね。
高田馬場の歴史に触れていくのかなと思ったらば、時代が進んで行く中で高田馬場がどのような舞台装置となっていたかという遍歴を追っていく本でした。なので次第に高田馬場が関係なくなっていき、混沌とした個人史を中心とした話になっていくのですが、それだからこそ面白い本になっていると感じました。
サブカルチャーとエログロと文教が交錯して訳が分からず、頭の中がごろんごろんと掻き混ぜられる感覚です。ぐいぐい読まされますが、情報量が多くて何冊か本を読んだような気分になります。
アウトローな人々との交流。そもそもアウトロー的な存在である筆者。全然うらやましくないのだけれど、不思議な憧れのような感情が湧いてくるのは何故だろう。自分もそこに居たかったような、関わりたかったような・・・。
同じ東京に暮らしていましたが、本書はまさに「異界での出来事」です。
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手塚治虫に村西とおる、江戸川乱歩、西城秀樹、
多彩な人物の足跡が、高田馬場という街の定点観測から
浮かび上がる。
著者の父からの二代の人生が絡まり、
さながら小説のよう。
著者は上野、新橋でも同様の本を書いているから
是非読みたいと思った。
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手塚治虫、江戸川乱歩、「神田川」(かぐや姫)から、ビニ本、自販機本、ブルセラ、フードルまで、“伝説”はこの街で生まれた。「東京最後の異界鶯谷」の著者が、早稲田大学のお膝元・高田馬場を訪ね歩く。
著者の東京の異界シリーズも5冊目。自身の出身大学のお膝元であり仕事場でもあった高田馬場への愛にあふれる。40年以上前の早稲田の入試問題をどうして克明に覚えているのかと思ったら、問題用紙を手元にとってあったという。物持ちの良さ?に感心。
(B)
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手塚治虫、江戸川乱歩、太宰治、志賀直哉など文豪から南こうせつ、西城秀樹、村西とおる、昔の女優の殺人事件まで著者が調べたり、実際に会った人の高田馬場にまつわるエピソードが出てくるルポ的な話と、自分や自分の親のことを回顧した話など、高田馬場にまつわるドラマがオムニバス的に描かれていた。
「アンダーグランド」のタイトル通り、本を持って街を廻って「ここが!」とか言えるところはちょっと少な目でブルセラとかビニ本とかそういう話が多め。ロッテの工場が百人町にできて、そこから今の新大久保のコリアタウンにつながるというのがなるほどだった。
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筆者自身の生い立ちや青春時代の回想を多く交えたノンフィクション。サブカルチャー的な要素を期待して読み始めた。前半こそ、「高田馬場の決闘」や手塚治虫、かぐや姫の神田川のエピソードなど綺麗にまとまっていたが、本のタイトル通りのアンダーグラウンドな世界に一気に突入する。
気弱で引っ込み思案だったらしい筆者が、物怖じもせずアングラな人々と交流していく。中にはその後名士となる人達も多い。70年代に青春を鷹周辺で過ごした人達の暴発するエネルギーがよくも悪くも展開し、読んでいて時折気分が悪くなりつつも引き付けられた。
なんだか聞いたことのある話が出てきたと思ったら、2年ほど前に話題になった「全裸監督」の原作者だったことに途中から気がついた。
改めて思った。芸能や芸術で活躍する人達は、どこかネジが1本外れたような人が多いと。「普通の人」が躊躇するようなことを平気でできる故に、普通と違う魅力で人を惹き付けるのだ。
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【高田馬場には青春の屍が埋まっている】(文中より引用)
東京の「裏」を探索するアンダーグラウンド・シリーズの第5弾。新宿と池袋に挟まれた高田馬場には、いったいどんな猥雑さとエネルギーがマグマのように溜まっているのか・・・。著者は、『全裸監督』などでも知られる本橋信宏。
著者が高田馬場に思い入れを持っているだけあり、非常に深く、そして同時にパーソナルな情緒に満ちた傑作でした。町の在り方そのものに焦点を当てるのではなく、そこに生きた人々の生々しい生体に光を当てたからこそ見えてくる光景が非常に味わい深かったです。
このシリーズの中でも白眉と聞きましたが☆5つ
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★ネタが古すぎてピンとこなかった。イマイチ
★それなりにニッチな歴史のある街なんだなあとは思ったけど、さほど意外と思うこともなかった。期待はずれ
★神田川の元ネタはまさにあの辺りだったんだ
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軍都の時代からこれまでの高田馬場の深みを、著者の体験と取材を中心に紹介している一冊。
ビッグボックスのある町、学府が密集する町、神社や仏閣の町、鉄腕アトムの町、独特な風俗の町…など、高田馬場への印象というものは十人十色と言えましょう。
戦争によって焼け野原となったこの場所は他の地域と同様に日本人の粘り強さによって復興を遂げるわけですが、そこまで広くない枠に様々なものを詰め込んだような街だなと読了後に感動しました。
色町については全く心得はないのですが、目白高級住宅街や大学や霊園などによって池袋と歌舞伎町からの猥雑な風俗熱をブロックした場所に栄えた高田馬場のそれが独自路線を行くことになった点に面白みを感じました。
解説している時代の焦点が絞られているため読者のどれ程が懐かしいと感じるか疑問ではありますが、書名の通り高田馬場のアングラな部分を楽しめること請け合いです。
著者の自伝的描写からは実体験に基づく当時の息遣いを感じることができました。
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収穫があまりなかった神田古本まつりで唯一お、と思った本。早稲田出身者の筆一本で生きる気概みたいなのマジで憧れる。
今の早稲田は何か立ち上げたとしても薄っぺらさとか要領の良さが付きまとってイマイチ感慨が湧かないもんなぁ…それでも7,80年代は結構ボコボコアル中とか諸々で人が死んでるみたいだから全肯定はできないけど…
本橋自身の話から早稲田周辺のありとあらゆる周縁文化に話が展開していくのが面白いし、足で稼いだ骨のある取材と小気味よい文章で、わせこじ部員としてはチョー憧れる。
芳賀書店とかブルセラのロペとか今でも取材できそうなところは沢山あったから、今度の号で取材してみようかな…
闇の錬金術師が長浜出身とか、本橋のアル中の後輩が放尿して部屋に放置して置いていたワンカップから太陽光熱でアンモニアが蒸発し、部屋に入った瞬間失明しかけたとか衝撃すぎるこまごまエピソードが忘れられんね。