色々入ってて、お得です。
2021/05/05 22:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「パワードスーツ」というごく狭いキーワードの中で、こんなにもヴァリエーションに富んだ作品が集めれれるのか~と、素直に驚きを感じた。
ただ、気になったのは、スーツに精神的、肉体的に乗っ取られてしまう物語がほとんどだったということ。
日本の美少女アニメでさえ、そこまで悲観的なものは少ないと思うんだけど。たとえば「サクラ大戦」の「光武」などもパワードスーツの一種と言えるだろうけど(ロボットの方が近いかな)、スーツとの関係で、そこまで悲壮な感じはしなかった。
地球人が異星人と戦争状態になり、パワードスーツを着た陸戦部隊が孤独な戦いを続ける~なんてのが宇宙戦記ものの定番だが、日本人にとっては、「宇宙の戦士」の表紙のビジュアルがパワードスーツの全てであるといえるだろう。「始まりにして究極。以上証明終わり。」みたいな感じで。
とにかく、読んでいて楽しい物語、考えさせられる物語、大爆笑もののおちゃらけもあり、楽しいひと時を過ごせました。
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「パワードスーツ」というテーマからして、かなりコアなファン向けと思ったが、読んでみるとどれも楽しめる内容だった。初っ端の表題作「この地獄の片隅に」が恐ろしさを感じつつも1番この本にふさわしく大変面白かった。恋愛ものの「アーマーの恋の物語」や猫の救出劇を描く「猫のパジャマ」、不気味さを感じさせる「天国と地獄の星」も面白かった。原書の23編から12編を厳選したものなので、この本に入りきれなかった短編がどんな内容なのかが気になる。
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テーマからしてミリタリーSFがメインになるのは解っちゃいたが、実際に読んで見ると、その体育会的汗臭さは予想以上で、ちょっと辟易。パワードスーツSFと呼ぶのはかなり苦しい「N体問題」「猫のパジャマ」なんてあたりが面白かった。
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パワードスーツ、強化服といえば、真先にハインラインの「宇宙の戦士」が思い浮かぶ。#日本SF読者クラブ
そのパワードスーツが登場する作品を集めた短編集。表題作は「宇宙の戦士」の流れを汲むミリタリーSFだが、ミリタリー色の強い作品ばかりではない。設定も未来や異星に限らず、19世紀のアメリカやスペイン内戦が舞台となっているものもある。テクノロジー的にも装甲や兵装の有無、AI、ハイテクから、内燃機関といったローテクまで様々あり。
その中でも、巻末に収められた「猫のパジャマ」は良い。巻頭の表題作との対比で、ほんのり感がたまらない。それから表題作は直訳すると、「地獄の半エーカー」となるが、和訳は有名なアニメ・コミックから来ているのだろうか。
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『この地獄の片隅に パワードスーツSF傑作選』読了。
アメリカで2012年に出たアンソロジーから12編を厳選して邦訳した一冊。
パワードスーツというテーマから王道的なハードな戦争・探検モノやスーツ自体が主人公という話あたりまでは想定できても、よもやロマンスに宇宙空間での猫ちゃん救出劇まで出して来るとは…
いずれもアベレージ高く、そこも含めてパワードスーツ恐るべし。
個人的なベストは事故から一命を取り留めた代わりにパワードスーツ化されて未開惑星開拓に強制従事させられる主人公と、そこでの未知との遭遇を描く「天国と地獄の星」。
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ちょっとわかりにくいのもあったけれど概ね楽しめた。
SF作家はジャーナリストや発明家の良心を信じている人々。
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久し振りに読みやすく分かりやすい内容で、面白く読めた。満足、満足。
ストレスフリーで読める本は、楽しい。
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久しぶりのSFアンソロジーはパワードスーツ傑作選!
パワードスーツと聞くと、「宇宙の戦士」や「終わりなき戦い」で登場する戦闘用アーマーを思い浮かべますが、本書で紹介されるパワードスーツは戦闘用に限りません。海洋探査用であったり、戦車のようなもの、外傷ポッドに宇宙服…とにかく広義に捉えた作品群はさまざまな物語を提供してくれて、おもしろく読み進めることができました。
戦闘用アーマーを取り扱う表題作に心躍ります。他にも戦闘に関連した作品が多かったりするのですが、パワードスーツ側の視点で描く「所有権の移転」であったり、破損した宇宙ステーションに取り残された猫を救う「猫のパジャマ」とかがいいスパイスとなって印象に残っています。
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J・J・アダムズが編纂したパワードスーツSF短編のアンソロジー。
全12編のパワードスーツが出てくる短編集で、表紙だけでなく全編の扉絵にあのSFイラストレーターの大御所である加藤直之氏がイラストを描いているという豪華な本である。
正直、加藤直之氏の様々なパワードスーツのイラストが目当てだったので、小説の内容はさほど期待していなかったが、全12編のうち面白いと思ったのが幾つかあった。
「アーマーの恋の物語」
天才科学者であり富豪である男性とその命を狙う暗殺者の女性が繰りひろげる異色のラブストーリー。
「天国と地獄の星」
異星の敵対的なジャングルで基地建設作業に従事するパワードスーツを着用した主人公たちの体験する想像を絶する事件。
終わり方が、映画アバターを思い出させる。
「N体問題」
ワープゲート網の行き止まりの星で繰り広げられる物語。
装甲服のヒロインが出てくるが、それはあまり話の筋には関係ない。
ただ話のアイディアと落ちが面白かった。
加藤直之氏のイラストが好きな人ならば買いの一冊である。
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昔から大好きな加藤直之氏のイラストに誘われて購入。パワードスーツがテーマのアンソロジーだ。様々なお話が収録されているが、あまりバラバラな感じはしないで、どの話も楽しく読めた。
特に「アーマーの恋の物語」が良かった。
シリーズ第二弾も希望!
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J・J・アダムズ編纂というのがそもそものウリの短編集シリーズであるのに、訳者だったり(本書)作者だけ(「スタートボタンを押してください」)がクレジットされるのは当ブログの大いなる欠陥であるが、日本の読書界においてアンソロジストなるものが認知されてないという文化の欠落を物語る。