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投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノモンハン事件で日本軍の悪い面が浮き彫りに。精神論で何とか成るとトップが思っているのは、現在のブラック企業の経営者達にも通じるものがあるかも。
満州国を中心に描かれてきた本書も世界の混沌の中で益々複雑に。
2021/02/27 12:26
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州国を中心に描かれてきた本書も世界の混沌の中で益々複雑に。北はノモンハン事件でソ連軍と衝突。南は「日中戦争」の拡大で中国全土へ波及し、その先にはインドを初め東南アジア諸国が関係してくる。伴って地図も満州国周辺から中国全土に拡大。本作の期間は、1938年1月10日~1940年3月12日、日中戦争の拡大期から第二次欧州大戦本格化まで。どうも歴史の激動に飲み込まれて4兄弟の物語が霞み出した感じがするのが残念。本作末では、次郎だけが上海で、あとの3兄弟は新京に集結。次郎はインドまで足を伸ばすのか。歴史の荒波に翻弄される4兄弟の今後が気がかり。
さて、1941年12月8日の太平洋戦争開始まで1年を切った今、反共(対ソ連・中国)という構図を踏み越えて、親独、反英米という世論に傾いていった背景が今一不鮮明。何時もながら太平洋戦争を避ける道は無かったのかと考えてしまう。
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暴走が止まらない日本陸軍、政府が軍部を抑制できないだけでなく、軍内部でも大本営を無視した現場の暴走、そして事実の隠蔽。
過去の成功体験だけを根拠に、改めて分析することなく、突っ走るのは、今でもあるし、大きな失敗や故障を引き起こしている。
敷島四兄弟は、それぞれが新たな状況、立場へと変わってきている。それは、日本国内、国際環境、中国・満州、関東軍の状況の変化につながっている。
四兄弟は、これから何を見せられるのだろうか?
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なかなか第七巻が発売されず、第六巻をゆっくりじっくり読んでいたのですが、実は数週間前には読み終えてしまってました(^_^;)
本日、ようやく楽しみにしていた第七巻が発売されましたね。
日中戦争は完全に泥沼化し、ヨーロッパではドイツとフランス、イギリスの戦争が本格化。日本も次第に反英米へと傾いていく。
四兄弟の物語もいよいよ佳境に入っていくんだろうなあ。
先が楽しみだけど、次が出るまで間が持つかな〜(^_^;)
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再会の夜
北東の砲声
河畔の影
血塗られた高原
雪原の死
著者:船戸与一(1944-2015、下関市、小説家)
解説:北上次郎(1946-、東京都、文芸評論家)
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1928年~1945年の17年間の満州の歴史。登場人物4兄弟の視点で語られる。満州事変から第二次世界大戦終結までの流のなかで、南京事件、張鼓峰事件、ノモンハン事件、葛根廟事件、通化事件と有名な事件が次々と起こり、4兄弟それぞれの立場で事件と向き合う様子が描かれる。満州の歴史を詳しく知らなかったので、勉強になった。何が正しくてなにが正しくないのかなんてだれにもわからないと感じた。
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第6巻。
有名な(?)…歴史に疎いので自分は知らなかった…ノモンハン事件に多くの頁を費やされていた。
さて、ノモンハン事件…最低の事件だなと。
日本人ってやつは・・・。愚かなトップの言動で、数百数千の生命が散っていく様は、読んでいて辛かった。権力争いや己の虚栄心のために右往左往し、本当に大切なことが二の次にされてしまう…そんな政治が、実に哀しい。
そして…軍部の情報操作に依る部分も無きにしも在らずなのだろうが(多分にあるのだろうが)、それでもなお、反英・征支へと加熱する国民世論・・・
“みんなが言ってるから”と、1つ2つの記事や報道ですぐに皆が同調していく国民性も、今も昔も変わらないのね(哀)。
★3つ、7ポイント半。
2018.04.25.新。
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4人の闇が日常化するとき、闇は次の刺激を求めはじめる。それは、個を超え、集団を超え、国を超え、世界を覆いはじめる。人は歴史にならないと闇をわからないのだろうか。
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ノモンハン事件あたりまで時間が下ってきた。過ぎた時代を描くからではあるだろうけど、日本軍というか関東軍というかの横暴と無計画さにげんなり。最近読んだ本で立て続けにこういう日本の愚かさを見せつけられている気がする。
敷島四兄弟をだいぶ変わった。カッコよかった人ほどずるくなったり汚れたり、堅物に思えた人がなかなか立派に思えてきたり。