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投稿者:ツクヨミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーですから、物語の世界観が有る訳で…半分以上読んで、やっと雰囲気が読めました。読めたと言っても雰囲気だけ。
かなり難読です。腹くくって読まないと、展開について行けません。
本文自体が詩のようです。形容詞が多くて、目が回ります。でも、これも仕掛けの一つであって、主人公自身が眩暈のような旅をしている訳でして…それが分かるのが、半分以上読んでから何で…辛抱が要求されます。
文字の無い文化にも、物語は有る訳です。死せる少女(天使)にも物語はあるのです。でも彼女は死んでしまっているから語れない。物語として書き記すことのできる人がいなければ、天使はあるべき世界へ還ることができない訳です。
頑張って読む甲斐はあります。最後のへんは涙目で読んでいました。
良かったのはタイトルだけ
2023/11/20 22:48
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投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「図書館島」
なんて美しく素敵なタイトルだろう。
しかし中身は、いつまで経っても、陰鬱な暴力と殺戮と死と苦しみばかり。
少しの希望も光明も見いだせないまま物語が終わってしまった。
一般にファンタジーは、読む人に夢や希望を(欠片でもいいから)与えるものだと思うのだが、本作ではついにそれらを見つけることができなかった。
あの美しいタイトルからしてみれば、至極残念なことである。
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一回途中で断念して、二回目で最後まで到達。
正直内容を理解できたかと言われると微妙。
この本独自に定義された言葉が出てくる。
最後の辞書を頼りに読んでいくのがいいかも。
「ティオムのジェヴィック」←これだけなんか特徴的だった笑
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ファンタジーやSFは、いかにその物語の世界観に浸れるかが個人的なポイントとなっております。どれだけスゴイと言われる作品でも、何が起こっているのかわからないとその面白さがわからないというか。また、物語に入り込むのにどれだけ時間がかかるかも、その作品を楽しめるかどうかのポイントになります。あまりよくわからないと飽きちゃうんですよね…こらえ性の無い人間なので。
と言う訳で本作品。最初の胡椒園での暮らしはまだソウナンダーと読んでいたのですが、港町に行くあたりで正直ついていけなくなりました。というか一つの文章が長い。形容詞が多い。一人称で進むので、正直主人公に共感できないと、コイツ何言ってんだ、で、今の状況はどうなってるのよ?という事がなかなか理解できず断念。後半面白く盛り上がっていくのかもしれませんが、無理でした。
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再読。
成仏できない亡霊の語る物語。を始めとして入れ子のようにたくさんの物語があって複雑なタペストリーを眺めているような気がした。
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固有名詞の乱立に戸惑う。
原題は A stranger in OLONDRIA だろうと思うけど、なぜこの邦題になったのだろう。
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著者が詩人、と聞くとなるほど…となる、霊感に満ちた作品。何の話をしているんだっけ?となりがちだが、話の筋は分かるので初読はあまり気にしないほうがいいかもしれない。
何でこの邦題なんだろうな。手に取る人が想像する内容とはギャップがあると思う。
生という名の物語を紐解くことで、永遠に去った者を愛することになる青年の話。死者は既に終わっている故に語られることで成就するが、生きている彼が抱く愛に結末はなく、逍遙と語りは続いていく。
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・ソフィア・サマター「図書館島」(創元推理文庫)の解説、乾石智子「ジュートを捨てる」の冒頭にかうあつ た、「『図書館島』は、根気を要求する本だ。わたしのような凡人には、一気読みなんか到底無理。」(523頁)その理由は、「まず改行が少ない。会話文もなかなか出てこない。それでもってこの厚さ。」(同前)とある。一々納得である。最近の文庫本は活字が大きい。しかも分冊が多く、本書だと本文500頁超であるから、最低でも上下2分冊にはならう。乾石の作品でも2冊 分くらゐになるはずである。厚い。改行と会話が少ないのは最近の作品には少ない。昔はかういふのが結構あつた。ほとんど現役ではないが、大江健三郎などは最後はこれが極端になつてゐたから、読みにくいつたらありやしない。どこまでも改行なしで続いていくのに疲れ果ててしまふことしばしばであつた。しかも晦渋な文体、読み通せずに止めてしまつたことも何度かある。本書はあれほどではないが改行は少ない。時間はかかつたけれども読み通すことはできた。一行あきの、内容そのものが変はるところ、節であらうか、が意外に多いのも私にはありがたかつた。読んだら書くことにしてはゐるものの、やはり読んでも書けないものは多く、本書もそれかと思つたのだが、乾石の文章から何か書けるかもしれないと思つて始めたのがこの文章であつた。
・乾石は「ジュートを捨てる」と書いた。ジュートとは何か。例の如く、本書巻末にも用語集がある。「ジュート【キ】 『各人の外なる魂』とされる、キデティの人々が祈りを捧げる人形。」(531頁)すると、こけしとか、もしかしたらオシラ様のやうなものか。よく分からない。本文を見ると、「『ヴァロンって何だかわかったわ。』と彼女は言った。『ジュー トよ』」(456頁)とある。ではヴァロンとは何かと用語集を見る。「ヴァロン【オ】 本。『言葉を収めた部屋』という意味。」 (530頁)彼女といふのはジサヴェト、現実世界では主人公とほとんど関はりを持たない、不治の病に冒されたキデティの娘であ る。しかし死後、彼女は天使(幽霊?)となつてから主人公につきまとふ。我がためにヴァロンを書けといふのである。つまり文字を持つオロンドリアの人々には本が祈りの対象になるのに対して、文字を待たないキデティの人々にはより具体的に祈りの対象が必要で、それが人形であるといふことであらうか。ジサヴェトにとつて本の形のヴァロンは、たぶん自伝如きものであるがゆゑに、己が祈りの対象となる。主人公に天使が見えるのは、教へられて文字を覚えはしても、基本的には文字を持たないキデティの一人であるため なのであらう。ここに文字の宗教と伝承の宗教の戦ひがある。主人公は本来文字を持たない。しかも天使を見る者は、文字を持つ側からすれば異端である。だから、最後は南の故郷に逃げる。その時には、主人公は己が言はば使命を全うし、それゆゑに文字のあるなしの戦ひを止揚してゐる。ヴァロンを書いた。そして焼却した。さう、これが戦ひを止揚したといふことではないのか。一見すると皆まるく収まつた、言はばハッピーエンドである。主人公も穏やかな生活に入つた。チャヴィ、先生(「用語集」532頁)であるらし い。チャ��ィはジュートを持たない人である。かくして乾石のタイトルが思ひ出される。「ジュートを捨てる」とはこれをいふのであらう。乾石はジュートを「価値観ではあるまいか。」(528頁)と書いた。さうかもしれない。しかし、結局、私と同じことを言つ てゐゐるのではないか。個人的には戦ひ等を止揚してといふ方が好きなのだが、といふ程度のことで……。
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ラノベじゃないので読み易くはない。H・P・ラヴクラフトのように形容詞と形容句が多い文体ながら、その全てに意味がある美しい文章でした。
惹句にあるような、書き留められた文字と、文字を持たぬ口伝の世界の(信仰の)戦いは背景にずっと横たわっていますが、評者にはどちらかと言えば『背景』でした。一人の青年がそれと知らずに恋に落ち、それと知った時には全てが手遅れで。なおも求めて止まぬ天使への焦がれ。
文学なんだしそれでいいじゃない。
作中に引用される句も詩も物語も全部、作者が頑張って考えたのかと思うと気が遠くなります。
歯ごたえ十分で味わい深い名作、という意味で星5つです。
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1度読んだだけではなかなか理解が難しい…
久々に読むのが大変!って感じる作品
でも、またゆっくり読み進めてこの物語を理解したいとも思う
この物語の造語、最初は何!?って思ったら最後のページが辞書みたいになってて助かった…けどページ捲りながら読み進めるのはちょっと面倒な感じがしたり苦笑
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入院中に読もうと借りた本。
地名と場所と登場人物の名前、外国語の意味する単語がごちゃごちゃになって、良くわからないまま 読み進みました。
題名から受けるイメージとは違ってました。
壮大なんだけど、どう解釈するか、かなぁ。
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ファンタジー小説。独自の世界観を持っており、物語に入り込むことが大変である。この世界にはミリムという寿命を縮める麻薬がある。『Star Wars』にはスパイス、『銀河英雄伝説』にはサイオキシン麻薬という依存性薬物がある。独自の物語世界には、その世界の害悪の象徴として依存性ドラッグが存在する。
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タイトルに偽りあり。原題のA Stranger in Olondriaなら納得のタイトル。ファンタジー小説がお好きなら読む価値があるかも。個人的にはお勧めしない。
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本当にシンプルなストーリーだけど、飾りつけで読解困難になっている。読む人は相当に気合いを入れる必要があります。
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図書館で借りたから読んだ。かなりかなり無理をして。そうでなかったら絶対に読まないタイプの本だ。これを面白いと読める人とは多分根本的に分かり合えない気がする。あっさりと映像化でもしてくれれば3時間でも観られそうだけれど。