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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
お友達とのちょっとした出来事。お父さんとの関係。
どこにでもありそうな小さな物語が、雪景色によって美しく演出されます。
冬と雪を描いた作品なのに、きれいな絵で、とてもあたたかい。素敵な絵本です。
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雪の中なのに、少しも寒さを感じません。ほんわかとしていて、音楽が少しずつ高まってゆくようです。最後のページの男の子のようにココアを飲みたくなります。
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雪のふる小さな町。沈んだ心で雪の中に出ていった男の子が見つけたものは小さな小さな劇場で。雪が当たり前にすぐそこにある感じがとてもいい。山の中の静かでひんやりとして、でも柔らかくてぬくもりのある日常。そして突如現れる眩しく華やかで幻想的な劇場。どちらの場面でも絵と言葉が男の子の心情やその場の空気感をとてもよくあらわしている。雪に囲まれた家、雪の中に出ていく様子、スキーで歩く感じ…。全てが雪の中で過ごした人だから描ける世界だった。これは好き。
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荒井良二さんの絵本は、以前、長田弘さんとのコラボである、「水の絵本」、「空の絵本」を読みまして、その時の感想で、『大胆でラフなタッチでありながら、情景の目まぐるしい変化を丁寧に描いている』といったような事を書いたのですが、今回、新たに思ったのは、荒井さんの表現される絵って、まるで子供に見えている世界の情景を描いているのではないか、ということです。
まず、私は、表紙の少年の顔に何か惹きつけられるものを感じ、しばし釘付けになる。
それは、メランコリックでありながら、何かを必死で訴えたい、真っ直ぐな思いも感じられそうではあるが、どこかカラフルで夢に現れそうな光景とも思われる。
しかし、それは私が大人だからそう思うのかもしれないと感じ、お子さんが見れば、おそらく何の違和感もなくて、物語本編の、人と造形物とのやや非現実的な構図も一切気にならず、夢中で読んでいくのでしょう。
そして、その後の劇場の場面において、登場するのは皆、子供が描いた絵が動いているような者達の共演に、私は更に置いてけぼり感を増し、そこでのハイライトである、自然の凄まじさと美しさを剥き出しに描いたようなシーンに溶け込んでいる、少年の姿を見て、ああ、ここは子供だけの居場所なのかもしれないなと感じられました。
また、私がそう感じられたのは、荒井さんの絵だけではなく、子供時代の、どう整理したら良いのか分からないような、やるせない感傷を繊細に表現している物語もあったからだと思います。
ちょうちょが好きな友達の為に、お父さんが大事にしている、ちょうの図鑑を見せてあげたら、引っ張り合いになり、ページが破れてしまった。
友達は貸して欲しかったらしく、夢中で図鑑を放さなかった事に気付かず、少年は、お父さんの大事な図鑑を必死で守ろうとした結果であった。
別に誰が悪いわけでもないとは思いつつも、こんな時、根拠の無い不安感が押し寄せるのだろうし、おそらく、この少年はお父さんが大好きなのだろう。お父さんになんて言ったらいいのか。もしかしたら、友達を傷付けてしまったのかもしれないと、後悔に引きずられてばかりの少年の思いは、無心にスキー板を履いて、外に滑りに出る行動へと駆り立てる。まるで、そうする事で何かが吹っ切れるのではないかと、思っているかのように。せっかく、春になったら一緒にちょうちょを捕りに行こうと約束していたのに・・
そんな事を、一人で思い悩んでいたのかと思っていたら、あれよあれよと、少年の住む世界は目まぐるしく変化していき、少年も思っていたほど弱くなくて、ホッとしたのも束の間、気が付いたら、またも置いていかれたのは私一人だけだったが、不思議と嫌な気分ではなく、子供の悩みは、一瞬一瞬がとても大きく感じられて必死なんだけれど、気が付いたら、あっという間に過ぎ去っている。そんな繰り返しで、子供は成長するのかもしれませんね。
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父さんの図鑑をやぶいてしまった
チョウが大好きな友だちに見せてあげたら、引っ張り合いになってしまったんだ
悩みながら雪の山を降りていくと、雪のくぼみに小さな人たちを見つけました
○雪の幻灯会のような
色の美しさ
○友だちをせめたりぼやいたりではなく、お父さんにただただ申し訳ないと落ち込んでいる男の子
お父さんから息子への言葉に、なるほど背中を見て育っているんだなあと
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素敵な絵本でした。
雪のなかに見つけた小さな劇場。
幻想的で美しく、
ひきこまれて見いってしまいました。
迎えに来てくれた(助けに、ですね)
お父さんの手の大きいこと。
暖かい家で飲むココアはおいしかったことでしょうね。
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雪の白さと冷たさと、カラフルな服と部屋のあったかさ。
「うちでココアをのもうととうさんがいいました」
いいなぁ〜!