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別だん で、はじまります。
2023/01/04 20:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
1978年初版(朝日出版社)、1995年文庫(河出文庫)か。。
もちろん(何がもちろんかはともかく)、1978はリアルタイムでは読んでなく、その後、あの妙に薄くてでかい版の、縄で十字に縛ってあるような装丁だった??を手にして読んで、ページレイアウトも含めて、衝撃を受けた世代です。最初の一言が、名高い「とりあえず」ですらなく、「別だん」(←漢字かなが変だろ、後藤明生の「実さい」みたい)なのを確認できました。ありがたい。
郷原さんが解説ですが、だいぶ苦しげです。郷原と松浦寿輝(河出の解説)をニヤニヤ見てる感のハスミ圧勝的な「あとがき」があります。必読です。この人、最後まで圧勝ポジションなんだろうなぁ。
誰だったら、と考えて、フーコー関連は色々いらっしゃるし、ドゥルーズ関連は鹿野堀廣瀬、、がいらっしゃるし(「差異と反復」で鹿野黙っちゃいないだろ的な)、デリダ関連はダレだろ(「戦争」って言ってるヒト、誰だっけ?)、何にせよ、おもしろがれるヒトを選んで、ぶっちゃけ放談的な解説だったら、よりよかったのに。鹿野と堀と廣瀬で、全然ダメっすね!とか言ってるのを妄想します。堀さんは「マゾッホとサド」を、エイっと「ザッヘル=マゾッホ紹介」に(正当に)改めちゃったヒトですし。講談社文芸文庫の初の再改訂とか、ないですかねぇ。
いや、真面目な話?、この文庫1800円は安い、そのうち電子も出るんだろうけど、リアルの本を手に入れることを強くお勧めします。全般に講談社文芸文庫リアルの装丁をリスペクトしています。
オビの“奇書にして比類なき名著”のとおり、この固有名詞三つ並べた類書など、その後では想像すらできません。1978年当時、この3人が絶対的だったというわけでもないし(その後の推移は「絶対的」だったわけですが、という意味で、予言の書でもある、この順番で死んだし)、というか、本書が「日本におけるフランス現代思想の系譜」を決めた気もする、宮川淳「鏡空間イマージュ」とか、とともに。奇書にして名著にして、エポックです。
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