活動写真館で逢いましょう ~回るフィルムの恋模様~【SS付】【イラスト付】【電子限定著者直筆サイン&コメント入り】 みんなのレビュー
- 海野幸, 伊東七つ生
- 税込価格:946円(8pt)
- 出版社:ジュリアンパブリッシング
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満足
2023/11/20 14:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:春うらら - この投稿者のレビュー一覧を見る
この方の作品は複数冊読ませてもらっていますが、どの作品も、お互いの存在がかけがえのないものとなっていきます。
著者様もハッピーエンドがお好みと仰っておられますが、ただ甘々なエンドではなくて、色々積み上げた後のことなので、読後感が多幸感でいっぱいになります。ストーリーもしっかりしていて心に残ります。
何よりこの方の描く、包容力があり頼りになる攻めだけど受けにだけ心を開き見せる弱さや、純粋真っ直ぐだけどただ守られるのではなく潔く芯のぶれない受けは、大変良いキャラクター性と思います。
この作品も勿論ですが、「大正異能恋奇譚」、「軍人さんと金平糖」、最近のものですと「小説仕立てのラブレター」も、とてもとても印象に残るストーリーでした。
活動写真
2023/07/22 05:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
変な言い方ではありますが、
読んでいる時から物語を読んでいるなぁって感覚になる作品
物語の中の物語を読むみたいなパラドックスな感じとそれでいて楽しい感覚。
そう、子供の頃の本を読んでいた感覚に近いです。
大正時代で活動写真館が舞台なのが
そう感じさせる原因だとは思います。
母を亡くしてそこにつけ込まれて詐欺の一味に利用された久生と
久生を助けた写真館館長を務める鷹成
偽っている身分と過去
見え隠れする過去の傷
久生と母の関係と生活
久生の母について鷹成と語るシーンは切なくて
生き残った人間はそうして生きていって良いのだとも思わせてくれる。
「本当」は永遠にわからないのだから。
そして「本当」が最後まで煙に巻くような状態だった鷹成
でも「これから」を根を張って生きていけるようになったのなら
それはこれで良いのでしょう。
久生が言うとおり。
久生が身分を偽っているのと、
天然箱入り状態だったので恋話としては糖度は低め
(いっそ、最後までいたさなくても二人は一緒だったら良いくらい)
仲間たちと鷹成と久生が二人で活動写真館でばたばたと生きていてくれるのならと
思わせる作品でした。
☆3.5
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