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すごくいい!!!
読み終わってから棟方志功を調べてみたら、確かに物語のムナカタさんと重なって朗らかで優しそうな笑顔が印象的だった。
そしてチヤさんの強さにとても惹かれてしまった。こんなご夫婦素敵だな。
夫に絵を描くこと以外をしないで欲しい、って言える?仕事もして家事も育児もして、ってのが当たり前に要求される時代には新鮮過ぎる潔さだった。
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こんなふうに、人を待ったり何も言わずに見守る、ってことを
ずっとできる、というのは凄いとただただ思う。
自分だったらそんなふうに信じてあげられたかな、
と。
雑誌の1ページだとしてもゴッホの絵を見た時に、受けた衝撃は大きかったんだろうな。
私もゴッホの絵を初めて見た時のことはよく覚えています。
才能のある人の周りには
支えてくれる人が集まるのでしょう。
私も大切な人のことを
ただ信じようと思わされる本でした。
ただ待ってみようと思います。
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感想
花はどこにでも咲く。精一杯咲く。だけど水は必要。それは人も同じ。才能があっても支えがなくては生きていけない。孤高の天才なんてきっと。
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audibleで聴きました。まずaudibleだから、の感想として、渡辺えりさんのナレーションがとてもよかった!青森弁のセリフ(渡辺さんご自身は山形県のご出身だそうですが)にとても味があり、地の文の部分も耳に心地よいナレーションでした。ひとつ前に聴いた「黄色い家」のナレーションではセリフ部分が感情的にやや過剰な感じがしたので、余計にそう感じたのかも。
妻チヤの視点から語られる棟方志功はとても魅力的な人。才能に恵まれ、自分の目指す芸術に向かってストイックに猛進しつつも、家族への愛情にあふれていて、まずそこに心をつかまれます。志功に間貸ししていた同郷の松木や、志功の才能を見出してよきアドバイザーとなった柳宗悦など支援者に恵まれたのは、志功の人としての魅力が引き寄せたのだろうな、と思えます。そして志功本人も、支援者あっての自分だと分かっていたのでしょう。ゴッホに憧れた志功ですが、その生き方はゴッホと対照的で熱いというよりは温かい。
多くの人に支えられた棟方志功ですが、一番のサポーターはやはり妻のチヤ。チヤの志功推しはゆるぎなくて、この夫婦のあり方は尊い!と思いました。
ストーリーはマハさんらしく優しくて、聴き終えたあと温かい気持ちになりました。
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『日本のゴッホになる!』と宣言した極貧で弱視の男性が『世界の棟方』になったお話。
どの分野でも天才と呼ばれる人間は実はかなりの数がいると私は思っています。ただその才能が認められ成功した言われる人間はどれだけいるのでしょうか。
そこには運が必要でしょう。いや、運が無い人は結果天才とは言われないんですよね、生きている時には。
棟方志功はまさにその運をもった人間だと改めて思いました。
運が無かったのは彼が神様のように崇拝したゴッホ。ほんと天才とは何なんでしょうね、ゴッホと言う天才が棟方志功という天才を誕生させ、そして、彼は現役の内に天才の称号を得る、って簡単な話ではなく、棟方志功の極貧生活(もー、成功する前に子ども3人てw)を読み、柳宗悦に偶然に発見されたシーンでは鼻先が熱くなりましたよ、良かった、良かった、努力が報われて本当に良かった。
アートとはここまで命を削るものなのかと、壁に落書きしているどっかの国のオッサンもまあ、見つからないように命を懸けているかもしれませんが、一瞬美大進学も考えた大甘ちゃんな私はアートに対する意識の乏しさに大反省する次第であります。失礼いたしました。
とは言えこの天才にはチヤさんという奥様があってこそ、チヤさんの人生観、性格、全てが棟方志功を世に送り、チヤさんに出会えた棟方志功の運の良さ、そしてこの本はそのチヤさんから見た物語です。感動。
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棟方氏について知識ゼロのまま読み始めた。原田マハさんが新しい世界を見せてくれた。空襲の章は読んでいて涙が溢れた。結構あっさり物語が進む。
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Audibleで聴了
ゴッホに魅せられて、憧れて、画家を志した棟方志功の物語。
油絵から版画という全く違う芸術へどうして変わったのか、どのように世に出たのかを妻の視点から描かれます。
構成が素晴らしいのと、語るのが山形出身の渡辺えりさんで、他の方ではなかなか真似できない臨場感でした。
本当に貧しく、野草が食卓を飾るような毎日の中で、暗中摸索しながら版画をする毎日。
その貧しい長屋の部屋を聖画のように照らすのは、ゴッホのひまわりの切り抜きであった。
自分を信じぬき、日本のゴッホになると制作に没頭する姿は、鬼気迫るものがあり、元々弱視だった目が見えなくなってしまうかもしれない場面では、神に祈るような気持ちになりました。
棟方志功にとってヒマワリとはどのような存在になったのか 読んでいただきたいです。
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平易な文体が読みやすく
「ワぁ、ゴッホになる!」という
棟方志功の情熱がじかに伝わってきた。
けど一方、貧しい生活や製作の苦悩
戦争の悲惨さなんかが
さらっと軽く流されてしまったような…
何か大きなことを成し遂げた人のかげには
それを信じ、支え、守ってくれた人々がいて
「世界のムナカタ」の誕生には
何があっても夫を信じ
子供たちを育て、一家を守り
揺るぎない大きな愛で包み込んでくれる
最強の妻の存在があったのだなー
とつくづく思った。
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木版画家・棟方志功の生涯を
妻のチヤさんの目線から描いた物語。
油絵がどういうものかも知らなかった青年は、
ゴッホの「ひまわり」を見て心奪われ
ゴッホに憧れを抱く。
どんなに売れなくても、
油絵のほうが高値がつくことが分かっていても
木版画をやめなかった。
日本で生まれた純粋な日本の芸術、
木版画で革命を起こしたい。
棟方のそんな熱い想いが物語全編通して伝わってきた。
そして棟方のそばに寄り添い続けたチヤさん。
40年以上、墨を磨り続けて仕事を支え、
時には棟方の背中を押し、世界一の画家になると信じ続けた。
チヤさんの芯の強さや覚悟、行動力がすばらしかったな。
「ムナカタにならねば!世界のムナカタに!
・・・ゴッホを超えて!」と
棟方に対して叫び、飛び出していくシーンは
胸がぎゅっとなった。
大変な日々が綴られる中、
結婚前のチヤさんが恋に落ちるところや
公開ラブレターはなんとも微笑ましく、
このシーンはとても好きだったな。
壮絶なの二人の人生。
「辛かった、でも、幸せでした」
この言葉を最後にもう一度読むと、
物語が頭の中で思い出され、
これは二人の愛と絆の物語だっだなぁ…と
しみじみ思うのです。
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棟方志功、彼の代表的な作品は見た覚えがあるし、名前も知っていた。
だけども、なぜ彼が芸術の道を進んだのか、どんな人生を過ごしたのかは全く知らなかった。
脚色されているとは思うものの、いつまでも少年のように真っ直ぐで、直向きに芸術と向き合う姿に感銘を受けた。
また、ゴッホを始め生前に評価を得られないまま生涯を閉じることが多い芸術家の中、生きている間に才能を見出され、作品が評価されたことが良かったと感じた。
原田マハさんらしい、アーティストへの愛が感じられる作品。1日で一気読みしてしまいました。
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版画ではなく「板画」。ゴッホのひまわりに心を奪われ日本のゴッホになるべく一生をかけた棟方志功の、その人生。
極度の貧乏、極度の近眼、そして極度の情熱。
その作品はよく知っていてもその人生については全くと言っていいほど知らなかった。
原田マハの描くスコさの人生が、温度を持って目に飛びこんでくる。
紙の上の白と黒。日本人はそこに色を見、無限の広がりを感じ取る。スコさが極彩のひまわりに心惹かれながらも白と黒の世界に最高の美を追い求めたのも、日本人のその血のゆえか。
極度の近視というハンデをアドバンテージに変えていった熱量に圧倒されつつ、スコさの底抜けの明るさに魅了され、ずっと笑顔が絶えない読書時間だった。
スコさの成功は本人が引き寄せた偶然と運もあるけれど、なんといっても最愛の妻チアによるところが大きい。なんと大きな妻の力か。その妻を射止めたスコさのチヤへの公開ラブレターにはまいった、いやほんとに、まいった。これぞ幸せの見本なり。
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オーディブル版が先に公開されたのか、渡辺えりさんの朗読が魅力を引出したというレビューがちらほら。そんな作品は、テキストだけで読んでも感動できるものなのか確認したくなった
#板上に咲く
#原田マハ
24/3/6出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3wLwrvm
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ゴッホに憧れ、芸術の世界に飛び込んだ棟方志功がどうやって世界のムナカタとなったのか。様々な苦難を乗り越えた棟方の生涯を妻のチヤの視点により書かれています。
ゴッホの作品に衝撃を受け、油絵、版画を創るように。しかし棟方の作品が認められるまでの道のりは平坦でなく、貧しい暮らし、弱視、画材を買う余裕も無い状態でした。その中で家庭を守りながらも必死に彼を支え続けた妻や、芸術の仲間たちの棟方との眩しい絆が書かれています。
妻のチヤも有言実行の才能があると思うぐらい強い人であり、同じ女性として、強く心に残ります。
芸術の情熱、家族の強い絆をみせてくれた作品でした。
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「ワぁ、ゴッホになるッ!」ゴッホに恋焦がれた青森の貧乏青年はいかにして世界のムナカタとなったのか?40余年夫を支え、墨を磨り続けてきた妻チヤの目線で語られる、版画家・棟方志功の試練と栄光の物語。夫の成功を信じて疑わず献身的に支え続けたチヤの姿は、どこまでも美しく、いつ何時も彼への愛情で溢れていた。周りの人の愛と勇気に支えられた試練だらけの激動の人生、笑いも涙も溢れた巧みな筆致に何度も心が揺さぶられた。津軽弁がまた良い。
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福光繋がりと先月大原美術館へ作品を観に行き、勝手に身近に感じている棟方志功。棟方志功だけ、ではなくチヤさんの視点で書かれた夫婦の物語。