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  • 販売開始日: 2010/08/20
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • ISBN:978-4-04-387802-4
一般書

夜は短し歩けよ乙女

著者 森見登美彦

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然...

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夜は短し歩けよ乙女

税込 594 5pt

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商品説明

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作!

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みんなのレビュー2,977件

みんなの評価4.1

評価内訳

四畳半で足りなかった恋愛成分を補完する。

2011/07/12 22:23

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アメミヤサトル - この投稿者のレビュー一覧を見る

黒髪の乙女が気になる先輩と自由奔放な私の二人の視点から京都の町で起こる馬鹿馬鹿しくて楽しい事件の数々がいつもの森見語りで語られる。

先輩はいつものごとく大仰な事を語りながら彼女に話しかける勇気がでず視界の端に映ろうと努力する。彼女はしっかりしているのか天然なのか純真なのかありとあらゆる事に感心し感嘆する。正直に可愛い。

先輩の心境は誰しも分かる事であり彼女の為に頑張る姿は素直に応援できる。これぞまさに青春と言う物である。

「四畳半」が好きな人にはおススメ。明石さんとの恋愛が語られなかったのが不満な人に特に。

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世界……それは八割方頭の中で起こっている

2015/06/05 23:23

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミミック - この投稿者のレビュー一覧を見る

森見登美彦さんの代表作であるこの本は、やはり主人公の愛くるしさがヒシヒシと感じられるものとなっております。

 語り手が交互に入り混じれるのですが、彼も彼女もまた違った魅力があるので2人の語りは常に私を惹きつけてやみません。

 私は、森見さんの作品の中で時折出てくる繋がり……例えば詭弁論部……が好きで、それが出るとつい過去に読んだ森見本も読みたくなってしまいます(笑)

 一つ注意するとたら、栞を挟む必要がないほど没頭してしまうので、皆さん読む前には宿題や仕事を終わらせてから、読むのをおすすめいたします。

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森見登美彦様、大層面白うございました!

2011/04/16 14:18

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

いやはや大変面白く、かつ愛すべき世界を持った小説です!
曲者揃いの登場人物と言い、奇想天外な筋書きと言い、愛くるしいのです、無性に。

そして、あなたも『あぁ、京都に行きたいな』と思わずにいられなくなることでしょう。
物語は春の宵の宴席に、偶然にも巡り会わせた『黒髪の乙女』と『先輩』の夜の京都市中冒険譚に幕を開けます。

乙女は大好きなお酒を求めて、先輩は乙女の姿を追い求めて、互いにさ迷う内に次々と風変わりな人物や、
出来事に巻き込まれて行きます。錦鯉センターを経営していた物の、

突然の竜巻で錦鯉たちが次々と空へと召喚され、壊滅的打撃を受けたと呟きながら、
乙女にセクハラを繰り返す、助平親父・東堂氏、危機一髪の乙女を救ったのが、

麦酒を鯨の様に飲み『眠れる獅子』の異名を取る女傑、羽貫(はぬき)さん、
彼女の連れで飄々と『私の職業こそは天狗です』と言い放ち、宙に浮かんで人々を煙に巻く樋口さん。

この二人を加えた愉快極まる三人組は、タダ酒を求めて、見知らぬ人たちの宴席へと潜り込みます。
が、この潜り込んだ先と言うのが弁論部ならぬ『詭弁論部』の学生たちの宴の場所立ったものだから、

タダならぬ乱痴気騒ぎに巻き込まれることになるのです!この時学生諸君が練り踊る珍妙なる
『詭弁踊り』には爆笑してしまいました!!小説を読む楽しさに、

『よくもまぁ、こんなこと思い付くよなぁ』って感慨が浮かぶんですが、
本作品はまさに、奇想の宝庫だと言っても過言ではないかも知れません。

そんな痛快な夜はやがて、黒髪の乙女と、京都のフィクサー的老人、
通称李白翁との飲み比べ『偽電気ブラン対決』へと雪崩れ込みます。

この李白翁の一言が『夜は短し歩けよ乙女』だと言うのが実に味わい深いなと思いました。
春の宵の次の二幕目は、真夏の京都の古本市が舞台です。前の章では目立たなかった先輩が、

この章からじわりじわり乙女との外堀を埋めるべく活躍し始めるのも見所の一つと思います。
李白翁の移動式三階建て住居で開催される『真夏の我慢比べ・火鍋大食い大会』と、

颯爽と現れ全てに、どんでん返しを喰らわせる『古本市の神様』の対比が絶妙でワクワクしました。
で。クライマックスとも言えるのが学園祭の執り行われる、秋。

純粋に学園祭を楽しんでいたはずの乙女が、気付けば、アラアララ。
学園祭ジャックをした路上パフォーマンス的な演劇・『偏屈王』のヒロイン役に大抜擢されます。

神出鬼没な舞台を追い掛け、先輩の文字通り、命を張った乙女追跡が繰り広げられますが顛末や如何に?
この幕でも韋駄天コタツや、パンツ総番長、象の尻を展示する女性などが現れ、

黒髪の乙女と先輩の恋路を後押ししているのが良かったです。当の二人の擦れ違い振り等も含めて、
イケてない青春や恋愛を全力応援した前向きな力に満ち満ちた本です。

解説の羽海野チカさんの愛くるしいイラストまで味わい尽くして下さいね!

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夢のような楽しい世界

2010/06/06 11:25

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 先輩であるところの私は、黒髪の乙女とお近づきになるべく、京都の街で、大学構内の中で、偶然の出会いを装おうと奮闘する。しかし、黒髪の乙女である私は、先輩と時間と場所を共有しながらも、他の独特な面白い人たちと知り合い、大学一回生の生活を充実させていく。果たして先輩と私のニアミス続きの関係性が交わる、ご都合主義の展開は訪れるのか?

 先輩が彼女にお近づきになろうと色々と迂遠な手立てを使って努力するのだけれど、実際に彼女と街中を歩き回るのは、「四畳半神話大系」に登場する樋口氏や羽貫嬢など、京都に住む偉大な先達だ。どこまでが先輩の妄想で、どこからが現実なのかよくわからないような楽しい世界の中で、黒髪の乙女は人間関係が築く青春を謳歌する。
 この夢のような楽しい世界は、人生のどこかのタイミングで、夢のように消えてしまうのかな?李白翁や東堂氏の様に、いくつになっても同じ世界で行き続けられる人もいるけれど。

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現代恋愛小説かくあるべし。

2009/10/08 23:05

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ばー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 森見登美彦のヒット作。
 
 主人公こと「先輩」と、その後輩である「黒髪の乙女」のお話。物語は「先輩」パートと「黒髪の乙女」パートの二つに分かれて進む。
 主人公は冴えなくてモテなくて堅物。頭でっかちかつ恋愛には慎重。なのに、その思考ゆえか、その存在がコミカルに映る。童貞男の妄想全開、夜の京都、古本市、学園祭でひたすら黒髪の乙女を追いかける。いや、ストーカーではなく。決して。男たるもの、ってな感じです。
 ヒロインの「黒髪の乙女」は、純真かつ天真爛漫。とぼけているのか素で天然なのか。こんな女いねーよ!いや意外にいたりするんだよね、こういう娘。ふらっと恋してしまうんです、男は。哀しいけど。9割くらい報われない恋だけど。

 キャラクター小説。それで終わらないのは、森見の文章力。言葉の選びと、文章の流暢な(こんなにこの言葉が似合う人もいない)流れ。コミカル懐古的文章というか、戯曲・演劇的というか。読みやすい。

 作者は太宰治が好きなんだなあ、と思う。
主人公を戯画的に扱い、ひたすら滑稽に扱う。矮小化し、おもしろおかしく失敗を滔々と饒舌に語らせる。
 なのに、プライドは高いのである。自分の論理がぶれるということはない。そこから来るひずみがドタバタ劇となり、哀愁とおかしみが漂う。
 太宰にあまり無いのは、この小説のようなハッピーエンドだけど、「黒髪の乙女」の存在も大きい。彼女との恋愛小説に終始したおかげで、生活臭より空想物語のような浮揚感がある。

 太宰のように地べたを這いずり回るのではなく、ふわふわと地上5センチくらいを漂い、ぽんぽんと宝石箱のような幸せと甘酸っぱさをこちらへと。

 願わくば、二人は付き合わないで!とか最後まで思ってみたり。
 おもろい話でした。

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読む人を選ぶ

2017/02/22 18:20

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Ladybird - この投稿者のレビュー一覧を見る

賞を取っていて、評判も良い小説なので、買ってみましたが、読むのが辛くなり止めました。ファンが多い作品なのに、読み通すのが面倒になった小説は、初めてです。こんなに絶賛されている理由が不明。

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絶賛せざるを得ない奇妙奇天烈な恋愛小説!

2020/12/14 14:30

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る

一言で言えばすごい小説。一見、支離滅裂なようでいて、すべてが繋がって、終わりよければすべてよしという最高の恋愛小説になっている。視点がどんどん変わる上に、次々と奇妙奇天烈なエピソードが展開されるので、もうついていくのが精一杯。どんな意味があるのか、などと考えている暇もない。これほどスピーディーで話題豊富で奇想天外な小説であるにも関わらず、安定感があるのは、ひとえに主人公の女性の性格によるところが大きいと思う。真面目だけど柔軟性があって、天然でのほほんとしていると思えば、意外と好奇心旺盛で肝が据わっている。とても魅力的な女性なのである。もう一人の主人公の男性の生真面目さと絶妙なバランスで、結局、すべてはこの二人の物語なのだと知ったときには目から鱗である。こんなとんでもない小説を書ける森見さんの頭の中を覗いてみたい。そう思わせる作品だった。

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「なむなむ」と「おともだちパンチ」で美しく調和のある人生を!

2011/03/07 21:35

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:鳥居くろーん - この投稿者のレビュー一覧を見る

頭でっかちのヘタレ京大生であるところの「先輩」と、彼が追いまわし続けている総天然系美少女「黒髪の乙女」が、主客交代しながら繰り広げるキュートでポップな痛快大活劇。

夜の先斗町や学園祭などを舞台に、年中浴衣の自称天狗・樋口や鯨飲美女・羽貫、高利貸しの老翁・李白、詭弁論部やパンツ総番長など、魅惑的な脇役を巻き込みながら展開するドタバタは、武田騎馬軍団も真っ青の怒涛の進撃ぶり。著者・森見氏の無用に小むずかしい修辞の連続攻撃が装飾過多なストーリーに花を添える。

本作には達磨、林檎、鯉、招き猫、行燈、炬燵などといった魅力ある小道具がふんだんに用いられている。どこかなつかしくてかわいらしい、そんなアイテムたちが、貧乏くさくて垢じみているのにそれでいてファンタジック、という不思議な世界を演出してくれる。「赤」で統一された視覚的イメージもステキ。

偏屈者の作者ゆえ、「ご都合主義的なハッピーエンドってどうよ?」という自戒と、「妄想の中でくらい幸せにさせてくれ!」という本能的欲求とのせめぎあいがあるようだが、楽しいほうがいいに決まってるじゃんよ!ということで、妄想が現実を凌ぐという仕上がりになっておりマス……いい選択だ。

それにつけても「黒髪の乙女」がキュート過ぎる!もはや反則!ヘタレの先輩など薙ぎ倒し、私が黒髪の乙女ストーキング部の部長に名乗りをあげるぞ!(←ほぼ同類)

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出直してきます。。

2017/06/16 22:01

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:aya - この投稿者のレビュー一覧を見る

絶対おもしろい予感はするのに、何回トライしても文章の波に乗れないままでした。

独特の文章。
私の全く知らない京都という町。

この二つが、邪魔して邪魔して、頭にひっかかって、引っかかって全然内容が頭にはいってきませんでした。
こりゃもう、映画で楽しもうとおもいます。

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京都(腐れ)大学生最高傑作

2020/11/17 16:10

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る

こんな作品書いたら、縛られますよねー。
あまりにも素晴らしくて、読む方も書く方もイメージが出来上がっちゃう。
それほどの作品だと思います。

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ポップなイメージで語られる京都と恋と青春。森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」。

2012/03/08 09:53

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 全四章のこの小説、一章を読み始めたら文法的にもヘンな言い回しが
少々あり、え~なんでこれが山本周五郎賞?って絶望したのだが、いや
いやいや、二章からグイグイと盛り返して、最終的にはかなりおもしろ
く読めた。う~む、なかなかいいんじゃないの!でも、こういうファン
タジー小説、よく山本周五郎賞に選んだな。お~本屋大賞でも2位にな
っていたのか。「大学読書人大賞」というのはけっこうわかりやすいが。

 さて、この小説、京都を舞台にした恋愛ファンタジー、なんて言えば
手っ取り早いのだが、それだけではちょっとすまない。作者がこの物語
を通して描く恋や街や人々のイメージはかなりポップで、ここまで大風
呂敷を広げられるのはまさに才能だ。学園祭の大騒動は神出鬼没の「韋
駄天こたつ」だとかゲリラ演劇「偏屈王」だとか、ヘンなヤツらの登場
でやたらと盛り上がるし、京都の冬を急襲した恐ろしい風邪、そして風
邪の神様が巻き起こす巨大な竜巻と大団円もかなりのもの。はてさて、
可憐な乙女と先輩の恋はどんな結末を迎えるのか?独特の語り口が魅力
なので映像化を疑問視する声もあり、刊行から大分たつが舞台にはなっ
たが映画にはなっていない。でも、今の多才で多彩な日本人監督ならこ
の物語もおもしろい映画になると思うのだが。どうだろう?

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現代京都恋愛物語、でもどこか懐かしい

2010/09/04 19:08

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:rindajones - この投稿者のレビュー一覧を見る

お酒、夜、ファンタジー、京都、お化け、達磨、などなど... そして日本語

これらは、この本を読んだ後に思い描いたもの。

まるで漫画、直ぐに映画になりそうだな、と思っていたら漫画になり映画にもなったようです。

初めて読む著者であった。正直、読みはじめは思うように読み進められなかった。理由は良くわからないが、通常の場合だとその時点で読むのは止める。止めなかったのは、不思議な日本語表現に惹かれたのは理由の一つ。その表現は古いと言ってよいのか、丁寧な表現と言ってよいのか分からないが、何だか心地よい。

著者の本をもう少し読んでみたい。

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瑞々しい感性と偏屈な見識のせめぎ合う、ファンタジックな恋模様

2024/12/04 10:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る

夜酒にさすらい、古本の出会いに再会と、ゲリラ劇団主演女優を飾りめかして、かと思えば京都滅亡の危機をもたらす李白風邪を根絶せんと優しさ振りまく……愛嬌カラフルな黒髪の乙女のケロッと無自覚主役肌の軽やかさ。その裏では、彼女に恋心を寄せる先輩が踏ん張っておりました。
この二人の視点が切り替わりながら物語は進む。素敵な視点で些細なことにも感動せずにはいられない乙女の在り方が羨ましい一方で、どこか浮世離れしたところを、先輩パートの理屈っぽさが程よく中和していく。
色彩感と言おうか、カラフルポップで楽しい人生と、鬱屈猫背な世知辛さの対比が絶妙で、なおかつ二人が全力で自分の生きる道を歩いているのだから、もう先が気になって仕方がなくなる。
脇を固める人物や小道具までもが曲者揃い。自称天狗やらパンツ総番長やら、何やら怪しい看板を掲げた団体に薬などなど、森見登美彦がでっち上げる固有名詞の調子の良いこと。文章に散りばめられた森見節の聞こえよさもいかんなく発揮されている。
もはや読む夢だろう。

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素晴らしい本です

2024/09/30 10:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

独特な文体に京都の地名に聞きなれない言葉などがあって、読み進めるのにとにかく時間がかかりましたが、面白い内容ですよ。

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森見作品の真骨頂

2024/02/16 20:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空庭 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「バカな大学生を書かせた森見は一級品」の異名を持つ、森見登美彦の大傑作ファンタジーだった。黒髪の乙女に目を奪われ、七癖どころではない濃い目のキャラクターの活劇。是非ともお試しを。

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