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秘密 -トップ・シークレット- みんなのレビュー

  • 清水玲子
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みんなのレビュー103件

みんなの評価4.5

評価内訳

111 件中 1 件~ 15 件を表示

秘密 トップ・シークレット 7

2009/11/05 18:10

質量ともに、シリーズ最強の読みごたえ。衝撃度は、マグニチュード7クラスです。

11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 死亡した犯人あるいは被害者の脳を取り出し、彼らが生前に見た映像をスクリーンに映すことで得られる情報をもとに、捜査員が事件解明を行う「MRI捜査」が可能になった2060年頃の日本。特に、通常の捜査では解明不可能な凶悪犯罪、異常犯罪に用いられるこの「MRI捜査」を一手に担っている科学警察研究所法医第九研究室、通称“第九”を舞台にしたこのシリーズ。犯人や被害者だけが知っていた生前の「秘密」が、事件の真相を知るためとはいえ、容赦なくさらけ出されてくるスリリングな妙味。今回、シリーズ7冊を一気に読まされながら、毎回、ぞくぞくさせられました。

 なかでもこの最新刊の第7巻は、凄かった! 余命わずかな人物が「鬼」となって実行した事件に潜む、恐るべき復讐の刃(やいば)。周到に計画、実行に移された誘拐事件の全容が明らかになった時、思わずぐぐっ・・・・・・とこう、息を呑みましたねぇ。地獄の機械が回している運命の歯車を思わせる事件の顛末、皮肉な様相を呈する事件の悲劇的な展開に、震撼させられましたです。

 さらに、シリーズ第4巻で導入され、新機軸となった話の妙味として、“第九”の室長である薪(まき)警視正と、“第九”の捜査員で部下の青木一行(いっこう)、法医第一研究所の女・薪こと三好雪子の三角関係があります。本巻でも、薪と青木の精神的な繋がりの強さ、深さを描いた場面が出てきて、それがこの、胸をえぐる復讐戦のアクセントとして効いているんですね。癒し効果というか、人間的な温もりを感じることができる本書の210~217頁にかけて。ぐっと胸に迫ってくるものがありました。

 余談ですが、本シリーズと一脈通じる味わいを持つシリーズとして、漫画ではないミステリ小説ですが、山田正紀の「おとり捜査官」シリーズ5巻(朝日文庫)を挙げておきます。こちらもとても面白いですよ!

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秘密 トップ・シークレット 1

2004/12/29 10:12

「見る」という行為の真髄。

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:いくら - この投稿者のレビュー一覧を見る

生前の脳が見た映像を再現するMRIスキャナーという装置が実用化され、捜査に使われるようになった未来が描かれています。
様々な犯罪の真相を暴く秘密兵器になる!と期待されたが、MRI捜査には絶対的な精神力が必要とされ…。

表紙の美しさと帯の紹介文を見て、衝動的に買ってしまったのですが、これが大正解でした。世界観に見事に共感してしまいました。
MRI捜査に関わる人々の思いや、自身の抱えるジレンマも丁寧に描かれているのも印象的でした。

MRIスキャナーで映し出された映像は、その人の瞳を通しているので、とても主観的で「本当の姿を映している」のではなく、「その人の瞳に映った姿」なのです。
自分の視線の行く先を他人に知られたら…? 恥ずかしくて死にそうです。(もちろん、死んでからMRIスキャナーにかけられるのですが…)
普段何気なく行っている「見る」という行為の真髄を考えさせられる、奥の深い作品です。

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秘密 トップ・シークレット 10

2012/02/06 14:44

サスペンス好きに…!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あい。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

いつもハラハラして次巻が出るのが楽しみな作品です。
私は推理小説を読むのが好きなのですが、そんな方にはピッタリの作品だと思います。
主人公が美形なのにボスという…女性からしたらそういった意味でも嬉しい作品です。
話は50年ほど未来の設定ですが、特に現代でも違和感を感じません。
「死んだ人の脳を見て、犯人を見つける」という言葉にすると単純なのですが、話は本当にスリリングでドキドキします。
当初は夜読むのが怖かったです。
本格的な推理物を好きな方にも是非、読んでもらいたい作品です。

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秘密 トップ・シークレット 2

2003/07/16 10:37

清水玲子の真骨頂

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:べあとりーちぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 精密で優美な絵と骨太なストーリー、それが清水玲子の持ち味であるが、忘れてはならないのが細やかな細やかな心情表現であろう。誰にでもある喜怒哀楽を、時にはストレートに、時には思いもかけないところからまるで手品のように取り出して見せ、読者の涙腺を弛ませるのである。

 得意のSF分野、しかもかなりハードな設定にうっかりするとグロくなってしまう題材(それが美しく見えるのだからさすがとしか言いようがない)を扱ったこのシリーズ、第1巻も大変読み応えのある素晴らしい出来であったが、どこかに実験作的な印象も残っていた。第2巻はさらに清水玲子らしさを増して、より完成された作品になっている。

 主に犯罪者の今わの際の映像を見つづけなければならない第9の人々にとって、異色新人捜査官天地のおとぼけ、コミカルなズレ具合は、もしかすると時に鬱陶しいものだったかもしれない。その彼女が誘拐され、とんでもない脅迫状が届けられる。唯一の手がかりである天地の「夢」を追ううち、主人公は窮地に踏み込んで行くのだが…。

 人の幸せとは何なのか。メーテルリンクの「青い鳥」のように、幸せは日常のなんでもないところに潜んでいるのかも知れない。みんな気が付かないだけなのだ。天地の夢の中にいた「青い鳥」はそのことを思い出させてくれる。第9の人々には遅すぎる苦い後悔を伴って。

 思わず泣いてしまったとしても、それはあなたが悪いのではない。

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秘密 トップ・シークレット 1

2002/06/16 13:02

永遠の秘密が暴かれる時。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る

 合衆国大統領の死に際し、その死因を特定するために警察はMRIと呼ばれる捜査を採用した。それは、死んだ人間の脳が見ていた映像をビデオのようにそっくり再現する方法だった。そして永遠に守られるはずだった死者の「記憶」が明らかになる…。

 人の脳に残る記憶は実際に起こった出来事を正確に記憶しているとは限らない。主観によって、好きな相手が美しく見えたり嫌いな相手がモンスターに見えたりしていることもあるかもしれない。けれど、それは本人だけが知る「秘密」。真実は自分にしかわからない。しかしもし、その秘密が暴かれることがあったら……? というサイコサスペンス。
 上記のお話は読み切りの短編で、その後に本編?が始まる。こちらは日本を舞台にした、少年達の謎の自殺を追う捜査官たちのお話。清水玲子さんの麗しい絵柄とスピード感のあるストーリーが絡んで、目が離せなかった。内容的にはこの1冊完結しているが、「1」となっているので続編にも期待。

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全シリーズオススメです。ただし、重いです。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズ全編を通して軽く読み飛ばすことはできませんでした。
1話1話丁寧に読み進め、しまいには必ず泣いてしまいます。犯人や被害者の秘密のどこかに子ども時代の自分が隠れているような気がして。
なので再読するときはいつも1人で家の中で読むと決めています。
これらのお話がリアルではなかったことが幸いです。

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秘密 トップ・シークレット 2

2005/01/01 01:25

モノクロームの奇跡

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐原さば - この投稿者のレビュー一覧を見る

近未来の日本の科捜研が2巻目では舞台となる。猟奇殺人に挑む捜査官らの秘策は、やはり1巻目と同様、死者の脳が見せる映像となる。

だがやはり、ここでも死者の見たものは、決して唯一の「現実」ではありえない。そこに介在する主観によって、現実(といえるものは存在するのだろうか)は歪み、変態する。

だが、作者が本作で提示したのは、一方方向の歪みだけではない。ものごとには光があれば闇がある。扱われている事件そのものに光などはないが、事件を解決するキーとなったモノクロームの奇跡に、こころ掴まれぬひとはいないのではないだろうか。

漫画というメディアの恐ろしさと美しさを、作者はあますところなく見せてくれた。そんな白と黒の奇跡に、たとえようもなく美しい光を見たような気がした。

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【期間限定無料】秘密 -トップ・シークレット-(1)

2017/03/05 07:59

目は口ほどに語りけり

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る

真実は見た人との関係性の中にある。そんなことを考えさせる作品でした。誰かから、美しく見られたいと思うなら、見る人を惹き付けるような関係を築くべし。病的になると、メンドクサイが。

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秘密 トップ・シークレット 11

2013/10/24 01:33

話に惹きこまれます

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よしえ - この投稿者のレビュー一覧を見る

清水先生の物語はいつも凝っていて奥が深い物が多いですが、この作品も間違いなく読者の心に残るものになっていると思います。誰でも一つくらいは人に隠しておきたいことがあると思いますが、それがもし死後に人に知られることになるかもしれないとしたら?そんなテーマが貫かれていて惹きこまれます。

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END GAMEからの新展開

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

エピローグありがたい!エピローグありがたい!
最後青木目線の映像からもうすごい波瀾万丈の気持ちになるが、エピローグで薪さんの本音を少し聞けて、そして生涯一人だったはずの彼にもしかしたら家族にできる些細な幸せから悲しいではなく、嬉しい気持ちで終われてよかった。先生の後付もあったらもっと嬉しいですが〜雪子さんおめでとう!男運ちゃんとあるじゃん!
そして何巻も渡ってやっと終わった最終事件、結局どうして警察庁警備局長が他国の隠蔽工作に加担したかSATはどう関わったのかよく分からなかった。そしてずっとカニバリズム事件について黙らせるために、わざわざ大臣を偽装自殺させて見せしめのノートを第九を読ませたと思ったけど、最終巻の叙述からすると大臣の偽装自殺が先で、カニバリズムは後になるからそこもよく理解できなかった。。。シリーズ上一番の難事件だ。そして青木と薪さんの関係性も難事件です笑。
「秘密」の一つ面白いところはちゃんと時間が進み、人が成長し、技術も進化することですね。そこで思うがその技術を開発する方々の話もいつかできたら面白そう!いつか!
次はseason0!

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薪さん!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

ちょっと待って!!サングラスの男GPSを追ってたのに何で薪さんの正確な場所わかったの!?
まさか鈴木の死にはまだ裏があったとは!線状痕をちゃんと調べたらこんな誤解にならなかったのに、、、
そして青木お姉さん家族を殺した理由はまさか彼がコピーを見たからとは、、、でも何で5年も待ったこのタイミングで、何で直接に青木と薪を始末しないか変だと思ったが、多分始末してもオリジナルデータがまだあるからかな?だからわざわざ遠回りのやり方で?大臣の件どう関わりかまだたくさん謎残ってる…最後の一巻で全部解明してほしい

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情報量すごい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

あまり大量な情報と出来事が詰まる巻で一回読み終わっても消化できない感じがすごい。青木の気持ち分からなくもないが、雪子さんちょっと可哀そう。。。青木お姉さん家族殺害した犯人と滝沢は同じグループの人?国籍を偽造し警察内部まで侵入できるすごい組織は何故データを取るためにMRI映像で警告するような遠回りのやり方にしたか謎すぎる。大臣の事件とカニバルリズム事件の関係性もまだはっきりしていない、そしてギザギザになった第九の人間関係と雰囲気、最後の何巻は急展開で本当に何回も読まないと!

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青木お母さん…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

他に残酷な事件もたくさんありながらやはりこれはシリーズの中で一番衝撃的な事件でした。前の模倣犯事件どうになったんだろうと思いながら、まさか青木の家族にこんな目に遭うのは。姉夫婦優しそうだし舞ちゃんもあんなに可愛いのに。。。最初からそう予定したのかそれでも後で思いづいた設定なのか気になる。もしその時雪子さんが電話に出たらこの後の展開は変わるだろうか?事件を聞いて笑った滝沢がおかしい、何故こんな人が無理矢理第九に入れられたか色々急展開の巻でした

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こういう先生ちょっと怖い

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

あれ、結局情報漏洩の件はどうなりました?
「秘密」の事件はいつも複雑で新しい新事実が出できて展開が読めないところが凄く天才だと思うが、謎解きより更に面白いのはやはり犯人との対峙と事件に関わる関係者全員それぞれの描写かな。犯人の逮捕だけではなく関係者全員が真実と向き合わせることまで全部重要で考え深い。
そして私服の薪さんマジ若すぎ!この巻でちょっと思ったけど、青木は好き云々というよりとにかく薪さんや雪子さんのような顔と性格に惹かれるね、恋愛対象は女性のみだから人生のパートナーとして選ぶのはやはり雪子さんですが、仕事上のパートナーは薪さんにいたいという気持ちかな〜〜

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波瀾万丈の巻

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名無し - この投稿者のレビュー一覧を見る

瑛くん。。。よかった(泣)短編で些細な事件何だけど、人生はこんな些細なことから積み重ねた物ですね、特に子供の時期親との関係が大事ですから。本編のDV事件のように子供時のトラウマは一生分の傷を残るから本当に親が大切にしないと。そして碧と似てる子を見るとどうしても感情的になる、、、
一方薪と雪子と青木のどろどろの(三角?)関係がこの巻から一気に酷くなったね、、、色んな意味でハラハラした。薪さん多分生涯独り身なんだろうな、本人がそれでいいならいいだけど、たまに一人っぽちの時弱い一面を見せられとやはりちょっと悲しいな

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