Anaokoさんのレビュー一覧
投稿者:Anaoko
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2021/01/20 09:40
気付かない
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三四郎の上京後の大学生生活を描く物語。
東京大学本郷キャンパスの池は、小説に描かれた場所なのか。女二人が池に立っていたのを三四郎が眺めていたシーンがそんなにこの小説において重要であったと巻末の解説を読むまで気が付かなかった。「無意識の偽善」美的な描写が奥ゆかしく、間接的な表現を好んだ明治大正時代の日本人像が明らかになる。
また、最後まで三四郎の恋愛模様に気付くことが出来なかった。三部作の一作目で、女に惑わされる話がまだ続くのかと思うと、気の毒だ。
2020/08/05 08:23
感想
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「勧善懲悪」。坊っちゃんは、赴任先の田舎町の教育者達の鼻をへしおる。
祝賀会の日、日清(1894)日露(1904)戦争直後の四国の中学校と地方師範学校の生徒同士の対立。露文学に傾倒する教頭。
漱石の二年間のイギリス官費留学(1900~1902)で、「近代化」という概念を学ぶと共にその空虚さを知り、英文学に行き詰まった、という巻末の解説も面白い。露心理学に重きを置く風潮が文学界にあるなか、漱石は欧州で見た美しき理想と反対側の日常を仮想の登場人物で描いた。そんな漱石の思惑が小説にあったとは、今まで気付かなかった。
2020/06/30 11:17
話は続いてるのか。
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再読したら、素直にストーリーを読めず、刑事のアリバイ崩しが強引に思えた。他の登場人物が真犯人に思える問題作。
怪しい人:鎌倉医者、料亭、省の上役や組織
最後の方の、刑事の手紙の内容通り、はたして工具商人安田夫妻だけが犯人だろうか?刑事の決めつけでは?実は組織的に、もみ消された未解決事件では。根元は解決せず同様の事件や不祥事が繰り返される構図なのではないかと、ハラハラする。
青酸カリ毒を実際に入手可能な人物は限られ、医者が臭い。料亭は、実行犯として食事に毒盛りが可能だが、誰かの依頼だろう。省の人間は、汚職事件の責任で実務の事務補佐官が死んで片付くことを望み、組織的に出入り業者や省の関係者に嘘の証言や証拠づくりを頼めた。
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