出産。それは想像を絶する時を経ての、娘との《再会》でした。
受胎告知に観音様が御立ちになられ、続けてお産とともに胎内から溢れてきた黄金の光。さらに不思議な出来事は続きます。
……
実体験《摩訶不思議な出産の実話その1:受胎告知で観音様が現れた!? 前世戦乱の中で死したわが子が転生の後、再びに黄金の光と一緒に産まれてきた!》 の続きになります。あわせてご一読いただければ幸いです。
◇ 退院
私が娘を出産したのは母乳育児を主流とした産婦人科でしたので、授乳は一日に八回三時間おき、あいまで入浴などの新生児の御世話の手順を学び、食事を取り、面会があるといったスケジュールでした。病室に帰りほっとしてもなかなか眠る時間もなく……また次の授乳が始まります。
三日も経つと、出産を終えたお母さんたちはみなふらふらで、新生児室へと続く廊下を歩いています。
不思議なもので私は自身が眠れなくてもただ一秒でも早く娘の顔をみたいという喜びで先んじていて、誰よりも早く新生児室に赴くようになっておりました。
ああ……この娘が私の娘なんだ……すごいなあ
……可愛いなあ
ただその想いが日を追うごとに強くなり、また喜びも増して参りました。
そして一週間後、無事に退院。娘を愛しく抱き締めて、自宅に戻りました。
帰宅してから夫が「実は不思議なことがあってね」と話してくれたある出来事……それは、ほんとうに驚くべきことでした。
◇ 天が祝福した娘の誕生
その頃、家から車ですこし降りたところに酒屋さんがありました。娘の誕生後、夫が酒屋さんに立ち寄ったところ、店主さんにこのようなことを訊ねられたそうです。
「9月23日の夜……御宅で何かありましたか?
霧の濃い夜だったんですけど」
夫はなんだろうと想いながら、
「ああ、あの霧の凄かった夜ですか。うちでちょうど、子どもが産まれたよ」
……と答えると、
「えっ、ほんとう? わあ、そうなんだ、すごい!」
……と店主さんは興奮して話を始めました。
「実はね……あの霧の晩、うちで働いている人が奥様とふたりで、御宅のあるこの道を車で降りてきたそうなんですよね。
あんまりすごい霧だったら、ゆっくり徐行しながらゆるゆると車を走らせていたら、空からピンク色のスポットライトみたいな光が差してたそうです。
もうとっくに日も暮れてたし、天候も悪かったから……「なんだろう」と奥様とふたりで顔を見あわせながら視線をこらしていると、ちょうど御宅の前に差し掛かって。
そのピンクのスポットライトは、御宅の家の入口の歩道のところに空から降りてきてたそうなんです。
そのスポットライトの真ん中に髪の毛が肩くらいまである、みたこともないほどに美しい女の人が立っていた……っていうんですよ。
それはもう……ぞっとするくらいに綺麗なひとだった、と本人も奥様もいってたんですよね。びっくりしたのと、濃い霧のせいで、さらにゆっくりと徐行しながら通り過ぎたそうなんですけど、直感でこの世の人間じゃない! って思って車を停める勇気まではなかったんですって。
ほんとに不思議な話だけど……
でも……そっか、子どもさんが産まれたのか。
きっと 、天から祝福をされた赤ちゃんなんだね……!」
……そう笑って、話されたそうです。
あまりにも摩訶不思議なる御話に夫も戸惑ったそうですが、私もそれを聴いて、非常に驚きました。
娘が産まれたあの霧の晩、天から祝福にきてくださったのはどなた様だったのかは解りかねますが……やはり娘は産まれるべくして、万年振りに命を賜ったのだと想いました。
今想えば、八又神戦(詳細はこちらをお読みください)で私が苦悲のうちに喪ってしまったたったひとりのかけがえのない娘であろうかと思う次第でございます。
娘は成長していくにつれて、ずば抜けた感性と聡明さ、そして溢れるユーモアと底抜けの明るさをかね備えており、その創造力の豊かさをみるにつけ、あの夜降りてきてくださった御方はよほどに高き天からの御使者様であったのだと感慨深く想います。
もったいなくも尊き御祝福を賜りました。
それから約三十年 現在、娘はみずからの独自の世界観や夢を文章にする女流作家として活躍しております。
子とはまさしく天からの授かりものである
と再認識した不思議なるエピソードでした。
すべては転生のあいだに結んできた縁によるもの。私は万年娘との再会を望み続け、娘もまた私を捜し続けてくれていたのだとおもいます。
そうして永遠の伴侶である魁との縁もまたあの縄文の終わりから、いまのこの時まで続いてきたものです。
画:旃檀
逢うべき人に逢うために産まれてきた
そう思い続けてきた若い頃、こうして私はかつて戦のなかで解けてしまった指をまた再びに繋ぎなおすことができたのです。
そして時は流れ、ちょっとだけ大きくなった娘がこれまた不思議なことを起こします。そう、娘は胎内記憶(?)をもった子どもだったのです。
この続きはまた明日、投稿させていただきます。
旃檀
受胎告知に観音様が御立ちになられ、続けてお産とともに胎内から溢れてきた黄金の光。さらに不思議な出来事は続きます。
……
実体験《摩訶不思議な出産の実話その1:受胎告知で観音様が現れた!? 前世戦乱の中で死したわが子が転生の後、再びに黄金の光と一緒に産まれてきた!》 の続きになります。あわせてご一読いただければ幸いです。
◇ 退院
私が娘を出産したのは母乳育児を主流とした産婦人科でしたので、授乳は一日に八回三時間おき、あいまで入浴などの新生児の御世話の手順を学び、食事を取り、面会があるといったスケジュールでした。病室に帰りほっとしてもなかなか眠る時間もなく……また次の授乳が始まります。
三日も経つと、出産を終えたお母さんたちはみなふらふらで、新生児室へと続く廊下を歩いています。
不思議なもので私は自身が眠れなくてもただ一秒でも早く娘の顔をみたいという喜びで先んじていて、誰よりも早く新生児室に赴くようになっておりました。
ああ……この娘が私の娘なんだ……すごいなあ
……可愛いなあ
ただその想いが日を追うごとに強くなり、また喜びも増して参りました。
そして一週間後、無事に退院。娘を愛しく抱き締めて、自宅に戻りました。
帰宅してから夫が「実は不思議なことがあってね」と話してくれたある出来事……それは、ほんとうに驚くべきことでした。
◇ 天が祝福した娘の誕生
その頃、家から車ですこし降りたところに酒屋さんがありました。娘の誕生後、夫が酒屋さんに立ち寄ったところ、店主さんにこのようなことを訊ねられたそうです。
「9月23日の夜……御宅で何かありましたか?
霧の濃い夜だったんですけど」
夫はなんだろうと想いながら、
「ああ、あの霧の凄かった夜ですか。うちでちょうど、子どもが産まれたよ」
……と答えると、
「えっ、ほんとう? わあ、そうなんだ、すごい!」
……と店主さんは興奮して話を始めました。
「実はね……あの霧の晩、うちで働いている人が奥様とふたりで、御宅のあるこの道を車で降りてきたそうなんですよね。
あんまりすごい霧だったら、ゆっくり徐行しながらゆるゆると車を走らせていたら、空からピンク色のスポットライトみたいな光が差してたそうです。
もうとっくに日も暮れてたし、天候も悪かったから……「なんだろう」と奥様とふたりで顔を見あわせながら視線をこらしていると、ちょうど御宅の前に差し掛かって。
そのピンクのスポットライトは、御宅の家の入口の歩道のところに空から降りてきてたそうなんです。
そのスポットライトの真ん中に髪の毛が肩くらいまである、みたこともないほどに美しい女の人が立っていた……っていうんですよ。
それはもう……ぞっとするくらいに綺麗なひとだった、と本人も奥様もいってたんですよね。びっくりしたのと、濃い霧のせいで、さらにゆっくりと徐行しながら通り過ぎたそうなんですけど、直感でこの世の人間じゃない! って思って車を停める勇気まではなかったんですって。
ほんとに不思議な話だけど……
でも……そっか、子どもさんが産まれたのか。
きっと 、天から祝福をされた赤ちゃんなんだね……!」
……そう笑って、話されたそうです。
あまりにも摩訶不思議なる御話に夫も戸惑ったそうですが、私もそれを聴いて、非常に驚きました。
娘が産まれたあの霧の晩、天から祝福にきてくださったのはどなた様だったのかは解りかねますが……やはり娘は産まれるべくして、万年振りに命を賜ったのだと想いました。
今想えば、八又神戦(詳細はこちらをお読みください)で私が苦悲のうちに喪ってしまったたったひとりのかけがえのない娘であろうかと思う次第でございます。
娘は成長していくにつれて、ずば抜けた感性と聡明さ、そして溢れるユーモアと底抜けの明るさをかね備えており、その創造力の豊かさをみるにつけ、あの夜降りてきてくださった御方はよほどに高き天からの御使者様であったのだと感慨深く想います。
もったいなくも尊き御祝福を賜りました。
それから約三十年 現在、娘はみずからの独自の世界観や夢を文章にする女流作家として活躍しております。
子とはまさしく天からの授かりものである
と再認識した不思議なるエピソードでした。
すべては転生のあいだに結んできた縁によるもの。私は万年娘との再会を望み続け、娘もまた私を捜し続けてくれていたのだとおもいます。
そうして永遠の伴侶である魁との縁もまたあの縄文の終わりから、いまのこの時まで続いてきたものです。
画:旃檀
逢うべき人に逢うために産まれてきた
そう思い続けてきた若い頃、こうして私はかつて戦のなかで解けてしまった指をまた再びに繋ぎなおすことができたのです。
そして時は流れ、ちょっとだけ大きくなった娘がこれまた不思議なことを起こします。そう、娘は胎内記憶(?)をもった子どもだったのです。
この続きはまた明日、投稿させていただきます。
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