今回は『怪物画本』の鵺と入内雀を、オリジナルの鳥山石燕の絵と比べてみましょう。
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怪物画本
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『怪物画本《かいぶつえほん》』[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]
※画像の調整、赤字の書入れは筆者。
前回の「相生松の精」の次のページで、「鵺《ぬえ》」「實方靈《さねかたのれい》入内雀《にふないすずめ》」が見開きで掲載されています。
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今昔画図続百鬼(鳥山石燕)
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『今昔画図続百鬼』[安永八(一七七九)年刊、鳥山石燕作画]
【原文】【現代語訳】
鵼《ぬえ》
鵼《ぬえ》
鵼《ぬえ》
鵼《ぬえ》ハ、深山《しんざん》に住める化鳥《けてう》なり。
鵼《ぬえ》は、奥深い山に住む化鳥(怪鳥)です。
鵼《ぬえ》は、奥深い山に住む化鳥(怪鳥)です。
源三位頼政《げんざんみよりまさ》、頭ハ猿《さる》、足手ハ虎《とら》、尾《お》ハ蛇《くちなハ》の如き異物《いぶつ》を射《ゐ》落とせしに、
源頼政《みなもとのよりまさ》が、頭は猿、手足は虎、尾は蛇のような化け物を、矢で射落としました。
鳴く聲《こえ》の鵼《ぬえ》に似《に》たればとて、鵼《ぬえ》と名付けしならん。
源頼政《みなもとのよりまさ》が、頭は猿、手足は虎、尾は蛇のような化け物を、矢で射落としました。
鳴く聲《こえ》の鵼《ぬえ》に似《に》たればとて、鵼《ぬえ》と名付けしならん。
この化け物の鳴き声が、鵼《ぬえ》という鳥の鳴き声に似ていたので、この化け物も同じく、鵼《ぬえ》と名付けられたようです。
【解説】
鵼《ぬえ》は、『怪物画本』のように「鵺」という字で書かれることの方が多いです。
鵺《ぬえ》は実在のトラツグミという鳥の別名で、源頼政が射落とした化鳥の鳴き声が、実在の鵺(トラツグミ)の鳴き声に似ていたので、この化鳥もいつしか同じ、鵺《ぬえ》という名で呼ばれるようになったそうです。
挿絵は、御所の上に現れた鵼の姿が描かれています。
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『怪物画本』VS 鳥山石燕
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鳥山石燕の妖怪画集では、鵼と入内雀は別々の場所に描かれているのですが、『怪物画本』は、宮中(御所)に現れた化鳥をセットにして配置したのでしょうね。
比べてみると、着物の柄など、細かい所が『怪物画本』では、良い言い方をするとシンプルになっています。
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うわあ、三つ目の口から何かが出てる!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
ごめん、ごめん、お腹の中で飼ってたボウフラが孵化して、口から出てきちゃった、てへぺろヾ(๑╹◡╹)ノ"
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