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今季飛躍のヤクルト長岡秀樹 鍛錬の日々の先に念願の背番号

【ヤクルト-オリックス】日本シリーズ第1戦の六回表オリックス無死一塁、紅林の遊ゴロを二塁へ送球するヤクルトの遊撃手・長岡=神宮球場で2022年10月22日、西夏生撮影
【ヤクルト-オリックス】日本シリーズ第1戦の六回表オリックス無死一塁、紅林の遊ゴロを二塁へ送球するヤクルトの遊撃手・長岡=神宮球場で2022年10月22日、西夏生撮影

 球団として29年ぶりのセ・リーグ2連覇を達成したプロ野球のヤクルト。今季、チームに大きな変化をもたらしたのが高卒3年目の長岡秀樹の存在だった。長年固定できなかった守備の要である遊撃の定位置をシーズンを通して務めあげ、守備のベストナイン「三井ゴールデン・グラブ賞」にも輝いた21歳に、大きなご褒美が待っていた。

 7日に行われた契約更改交渉後の記者会見。「にやけがとまらなかったです」と本音が漏れた。年俸600万円から5・5倍となる3300万円でサイン。「今年が勝負だと思っていた。すごく充実した1年間だった」と振り返った。

 千葉・八千代松陰高からドラフト5位で2020年に入団し、昨季まで1軍では通算11試合1安打。そこからの活躍は「シンデレラストーリー」のようだ。

 今年も2軍スタート予定だった春季キャンプで、新型コロナウイルスにより主力の村上宗隆の合流が遅れ、急きょ生まれた「ラスト1枠」に滑り込んだ。ユニホームを毎日真っ黒にしながら見せた思い切りのいいプレーで1軍にしがみつき、迎えたのが「あの日がなかったらここまで来ていない」と断言する阪神との開幕戦。6番打者で先発出場すると、1―8とリードされた六回2死一塁から右中間を破る適時二塁打でプロ初打点をマークした。そこから流れが変わり、大逆転した開幕戦が、2連覇への布石になった。

 シーズンを通して好調だったわけではないが、高津臣吾監督は新型コロナウイルスの影響で離脱した時期を除き、長岡を先発で起用し続けた。

 「(監督は)僕を代えたい時が何回もあったと思う。…

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