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広島・長崎原爆

1945年8月、広島・長崎へ原爆が投下されました。体験者が高齢化するなか、継承が課題になっています。

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曽祖父の壮絶体験 語り継ぐ17歳 二重被爆者のひ孫、葛藤を超え

曽祖父の山口彊さんの被爆体験を語る原田晋之介さん(右)と小鈴さん=長崎市立深堀中で2023年7月3日午後3時38分、松本美緒撮影
曽祖父の山口彊さんの被爆体験を語る原田晋之介さん(右)と小鈴さん=長崎市立深堀中で2023年7月3日午後3時38分、松本美緒撮影

 広島と長崎で二重被爆した山口彊(つとむ)さん(2010年に93歳で死去)のひ孫で長崎南山高2年の原田晋之介さん(17)=長崎市=が、被爆4世の「語り部」として小中学校で山口さんの体験を語っている。山口さんは原田さんが3歳の時に亡くなったため、山口さんについての記憶はほとんどない。それでも人類が決して忘れてはならない曽祖父の体験をたどり、「残酷な事実から目を背けず、人類が犯した戦争という過ちを学んでほしい」と呼び掛ける。

 「これが曽祖父の被爆者健康手帳です」。7月3日、長崎市立深堀中の平和学習の講師に招かれた原田さんは、曽祖父の山口さんの被爆者手帳の写真を示した。そこには被爆した場所として「長崎市水の浦町」に加え、「広島市江波町」の計2カ所が記され、全校生徒約90人が食い入るように見つめた。その後、原田さんは山口さんの被爆体験を描いた紙芝居を演じた。

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