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交渉次第で補償額6万円増も…。突然、交通事故に遭ったライターが語る“事故後対応”の一部始終

保険会社から告げられたまさかの事実

「保険会社は滅多なことでは被害者の過失をゼロにはしない」とよく聞くが、ドライブレコーダーには私の姿が映っており、私が停止していたことは分かったらしい。しかし、「もっと手前で止まっていればぶつからなかったはずだ」とのこと、こちらに1~2割過失があるという。横断歩道で、停止していたのにこちらに過失があるとは。 「では、何メートル前に止まるべきだったんですか?」と聞いたが、明確な基準はないようだ。つまり「当たったのだから、お前も悪かった」ということらしい。  それまでは、多少足は痛むが無理してでも仕事もしようと思っていたし、病院にも行くか迷っていた。が、そう言われたらガッツリ休んで治療もしようと心に決めた。事故当日は寝返りを打つのもツラいくらい足首が痛かった。

事故に遭ったら必ず警察に連絡&病院に行く

交通事故 翌日、整形外科へ行き、受付で事故によるケガと伝えると、保険会社に連絡を取っておけば無料という。このとき、前もって保険会社にかかる予定の病院を告げておくと、スムーズなのだろう。病院から保険会社に電話をして、手続をしてもらった。これ以降、診察代と薬代は無料になった。保険会社からの連絡がないと、いったん自費になるらしい。レントゲンの結果は異常なく、診断は打撲。  事故から翌々日の火曜には、右足首は腫れ、歩くのもツラくなった。痛みで気持ちも悪い。この程度の交通事故でも、被害に遭うと怒りはマックスだ。保険会社のご挨拶的な決まり文句にもなんだか腹が立つし、完全に注意不足の加害者にも腹が立つ。  では実際、この事故でどのくらいの補償があるのだろうか。交通事故対応の経歴が豊富なBACeLL法律会計事務所の紙尾浩道弁護士に取材した。 「まず、事故に遭ったら必ずその場で警察に連絡することと、大丈夫だと思っても病院には行ってください。警察に事故の証明をしてもらわないと、後の手続が不便です。 また、ケガは事故の直後が最も症状が重いと判断されるので、事故から1週間、1か月と時間をおいてから初めて病院に通院すると、事故によるケガかどうかの判断が難しくなってしまいます」
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある

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