50代女性がタイミーに挑戦してわかった、自由な働き方の“光と影”。クレーマー対応や謎の時給カットも…稼げた金額は
スキマバイト「タイミー」は現在登録者数900万人を突破。スポットワークをやっている99.4%が会社員などの本職と兼務しているという。一方で、特殊詐欺や強盗事件を引き起こす「闇バイト」の求人に悪用されていると聞く。注意喚起もされているようだが、実態はどうなっているのか。
まず最初のお試しとして、餃子の自販機がある無人販売所の店内清掃と商品補充1時間のみの求人に応募してみた。タイミーでは審査もなく早い者勝ち。応募ボタンを押した時点で仕事が決定する。いざこれだけで仕事が決まるとなると、ちょっと怖くなってしまったが、LINE電話で指示を受けながら1人でやる気楽さはありがたい。
ガラスを拭くのに、アルコール消毒だけというのに若干驚いたものの、商品をバックヤードから販売用の冷凍庫に出して、拭き掃除と床を掃くだけなので、あっという間に終わった。時給は1200円。交通費はなし。
タイミーはアプリのウォレット内に報酬が支払われて、仕事終了後、即自分の登録した口座で受け取ることができる。そのため今すぐにお金が必要でやっている人もいるが、放っておいても15日に手数料なく振り込まれる仕組みだ。
2つ目に選んだのは、家の近所にある和食ファミレスの洗い場だ。お店に入店してすぐにやらねばならない出勤時のQRコードをどこで読み取るのか分からず困っていると、教えてくれた50代ぐらいの男性がいた。私はてっきり店長だと思ったら、バイトだという。
それもタイミーからレギュラーのバイトとして雇われていて、本業は会社員だと聞いて驚いた。いくつかタイミーをやったが、ここがいちばん働きやすいので、店長に頼んで常勤バイトとして雇ってもらったそうだ。「会社員との両立大変じゃないですか?」と聞いたら「今日はリモートワークだから大丈夫だよ」とのこと。
その男性から食器を洗う手順を教えてもらう。食器洗いは、お客さんが食べたお皿の残骸をゴミ箱に捨て軽く水洗いしてから食洗機に入れる。確かに短時間ならそんなに大変じゃないかもしれないが、土日だともっと忙しいらしく大変だろう。
あと床が非常に滑りやすいので、普通のスニーカーでは危ない。万が一ここで滑って怪我したらどうなるんだろうと思うが、怪我した場合労災保険が出るかどうかは会社に任されている。タイミーにも契約書があるが、全く読んでいなかった。時給1150円、交通費500円。お試しバイト1.5時間なので2225円。
スポットワークではないが、私の周りの40代以上のフリーランスのライター、音楽家、イラストレーターなどの友人たちも仕事が減少して介護などのアルバイトに精を出している。私も年収が7分の1ほどになったので、暇になるたびに「バイトしよっかな〜」と思っていたが、いざ本業のほうの仕事が入ったら、シフト変更するのが面倒だと思いなかなか踏み出せなかった。
ところがタイミーが出てきたてこれだ!と思った。タイミーなら48時間以上前なら仕事をキャンセルしてもペナルティーはつかない。ただキャンセル後3時間は全ての募集に応募できないが、そもそもバイトしている時間がないから問題ない。アプリに登録した当初は、都心ばかりだったが、最近では近所の求人も出てきたので、挑戦してみることにした。
たった1時間、無人餃子販売所での清掃
店長かと思ったら副業バイト中の50代に遭遇
放送作家を経てフリーライター&作詞家として活動中。好きなテレビ番組は「ザ・ノンフィクション」、好きなラジオはTBSラジオ、得意料理は春巻き。得意領域はカルチャー、音楽、芸能、住宅、美容など。Twitter:@rokohiroko
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