Final Cut Pro Xユーザガイド
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Final Cut Proの複雑なマスクの概要
「マスクを描画」エフェクトでは、スプラインを使って複雑なマスクを描画できます。スプラインはベクトルベースの曲線で、カスタマイズした複雑なシェイプの作成に利用されます。スプラインの描画法は2つあります:
ベジェスプライン: ベジェスプラインは、イラスト向けのシェイプの描画に適しています。ベジェスプラインの操作に使用するコントロールは、ほかの多くの描画および合成アプリケーションに見られるコントロールと似ています。ベジェコントロールは、精密で細かいシェイプの作成に有効です。接線ハンドルでコントロールポイントのどちら側のシェイプの湾曲も調整でき、これによってシェイプの表面が定義されます。
Bスプライン: Bスプラインを使ってシェイプを描画することもできます。Bスプラインはベジェスプラインと異なり、ポイントだけを使って操作します。接線ハンドルは使えません。さらに、ポイント自体もシェイプの表面上には存在しません。Bスプラインの各コントロールポイントは、シェイプの表面からやや外れた位置にあって、シェイプの対応する部分を自分の方向に磁石のように引っ張って曲線を作成します。複数のBスプラインポイントの影響を組み合わせて、さまざまな曲線を作成することができます。Bスプラインはきわめて滑らかで、デフォルトではBスプラインシェイプに鋭く曲がる形は存在しません。ただし、必要に応じてもっと鋭い曲線を作成することは可能です。Bスプラインのコントロールは単純なので、アニメーションや操作が簡単です。
直線によって接続される直線状コントロールポイントでマスクを描画することもできます。直線状コントロールポイントは、コーナーポイントとも呼ばれます。コントロールポイントは、直線状（コーナー）ポイントとスムーズ（ベジェ）ポイントの間でいつでも変換できます。
注記：デフォルトでは、「マスクを描画」はベジェシェイプを使った描画に設定されています。直線状またはBスプラインのシェイプを使ってマスクを描きたい場合は、作業を始める前に、「ビデオ」インスペクタでこの設定を変更できます。