【ドラマ】ザ・ホワイトハウス シーズン3

群像劇であることに囚われ過ぎたのか、多くの登場人物がそれぞれにフィーチャーされたプロットが多くなり、物語全体を流れるストーリー性が弱まってしまった印象のあるシーズンだった。トビーは妙にイライラして細かいことにこだわるようになり、CJはユーモアを交えながらも独善的な振舞いが増えた。

ジョシュが人間関係を踏まえてうまく立ち回るアイアンマンのような要素で出番が増した一方で、キャプテン・アメリカのように堅物なサムは扱いが減る。シーズン4の途中でサム役のロブ・ロウが降板する要因が、このあたりに見え隠れしていたように思う。

終盤に脅迫を受けたCJを警護する立場で登場し、警護対象のCJといい感じになっていたサイモン・ドノヴァンがあっという間に作品を去る設定だったことには驚いたが、演じていたのは「NCIS」でギブス捜査官役のマーク・ハーモン。撮影時点でも50代のはずだが、CJとの恋にときめく姿をうなく表現していて今後の展開に期待しつつあったところなので、残念な思いも強かった。

このシーズンで、米国はクウェートを思わせる「クマー(Qumar)」という架空の国家の王族でもある国防大臣を暗殺する。これがイスラエルを交えた国際政治を揺るがす問題になるのだが、このあたりの国家間の駆け引きや様々な組織の役割が見えてきて興味深い。次のシーズンにも続きそうなので、どこまで掘り下げてくれるか楽しみなところだ。

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