とりにくメモととりにくレポ

メモ書き用。更新は気が向いたら

このラノ25に投票したライトノベル(とか迷ったやつとか)

ln-news.com

毎週末カードゲームしてたら投票終わって一ヶ月が経過してしまった

ということで遅ればせながら今年も投票したこのライトノベルがすごい! の話をしようと思ったが……、

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去年より多めに本を買っていたため、今年は結構投票したい作品が多くて嬉しい悲鳴を上げていた*1
というわけで今回は投票した5冊(このラノ的にはランキングのポイントが入るやつ)+迷った数冊の紹介。
去年と同じく、投票した5冊は順位に関係なく五十音順で紹介していく。

ちなみに今回対象になったKADOKAWA関係の本に関しては公式サイトではなく、KADOKAWAブックスの販売ページのリンクを貼る。
なぜならハッキング事件の影響で未だにKADOKAWA系列の公式ページがダウンしているため毎月の新刊チェックが大変だから早く復旧して……。

前回分はこちら。

toriniku-wing.hatenablog.com

教え子とキスをする。バレたら終わる。

去年に引き続いて

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恋愛依存の教え子と、秘密の悪い恋をしている――
「学校で自分が受け持つ生徒と密会。……興奮する?」
 桐原との誰にも言えない特別な関係は、俺が教師として森瓦高校に赴任したことがきっかけにはじまった。学校では真面目で先生からの信頼も厚い生徒会長だが、二人きりのときはいたずらっぽく、甘えたがりで嫉妬深い。週末は彼女の家で食事を作り、一緒にゲームをして、まるで恋人のように甘やかす。弱みを握られていることで拒絶もできず、良くないとは思いながらも毎日少しずつ秘密を重ねていって……。
「先生のことを好きって気持ち、すごく大きくなっているんだ」
 素直に気持ちをぶつけてくる桐原に、抑えていた想いも大きくなっていく。バレたら終わりなのに、その意識が逆に拍車をかけていき――。

既刊3巻/完結。期間内には2~3巻が発売。

去年に引き続いて破滅のようなタイトルからスタートしてしまった

甘えたがりの教え子に押し切られた結果、特別な関係になってしまった女生徒と教師のお話。ここまで前回の記事からの引用。

終わりのようなタイトルではあったものの、中身はとにかく純愛を貫いた教え子と教師の恋の物語。
世間に隠れつつ、性欲に惑わされず、盛大に負けた元カノの誘惑に耐え、ふたりとも成長して誠実にまっすぐ進んでいった本作。
3巻完結で物語として締まりもよく、盛大に負けた元カノもギリギリ幸せって言って良さそうな全方面ハッピーエンドで終わったので、とてもおすすめ。この作者の次作も楽しみである。

盛大に負けた元カノの話は12月にします。しませんでした。

推しの敵になったので

書籍化された当たりのシェアリング

tobooks.shop-pro.jp

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ずっと【・・・】私だけを見ててくださいね!
愛だけで突き進むシークレット・イルミナティ

女性に発現しやすい異能力《天稟》が発現されて百年。世界は男女逆転社会の様相を呈していた。
ところが、この世界に転生した大学生イブキは男でありながら《分離》の《天稟》を持つ。
人智を越えるパワーの反面、隣人とのボディタッチを強制させられる《代償》を持つ不便な力だ。
彼がこの世界で成すのは──まさかの推し活!?
彼は正義の組織【循守の白天秤】に所属するヒナタが大好き!
新人隊員の彼女は天真爛漫。《天稟》の《代償》でちょっぴり(!?)食いしん坊なところもとても愛らしい。
ある時は幼馴染の兄として、またある時は悪の組織【救世の契り】の構成員として、ヒナタたち推しを最前線(・・・)で見守っていることは絶対に秘密だ。
そんなある日、ヒナタの相棒・ルイに正体がバレそうになって……?
推しの未来は俺が守る! 愛だけで突き進むシークレット・イルミナティ

既刊2巻/Web版あり、未完。

去年の当たりのシェアリング記事でも書いた、前世でオタク的な好きだった百合漫画に序盤の男ザコで転生したので、チャンスとばかりに推しヒロインを間近ではしゃぎながら見ていた結果なんか百合の間に挟まったり原作を壊したりする男の話。
ここまで当たりのシェアリング記事引用。

これ売れてほしいという政治的な理由もあるが、web→書籍化で「もっと美味しいトロの部分があるからいまTOP5冊に上げにくい」という事情でなかなか上位5冊に選びにくい大判ライトノベルの中で、各章ごとのまとまりが良く、この部分だけでもとても面白い! と言い切れるのでポイントが入る方に入れた。

作者の方が学生っぽくて学業的にも忙しく続き書けてない感じがあるけど、世間的にいい感じの順位になって続き書いてほしいな。という応援も割と兼ねている。

この物語を君に捧ぐ

公式サイトの画像名が「a story for you」でセンスある~! ってはしゃいだが
画像サイズがデカすぎたので縮小した

lanove.kodansha.co.jp

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「もし本当に小説を書いてくれるなら、わたしは命だって懸けられます――」

「あなたの担当編集をさせてください、柊先輩」
ある日、無気力な男子高校生・柊悠人の前に現れた自称編集者の女子高生・夏目琴葉。
彼女は悠人に小説を書いてほしいと付きまとってくる。いくら断られても、決して諦めずに。
……まさか、知られたのか? 自分がかつて、世間から天才だともてはやされたプロの小説家だったことを。
その過去から逃げるため、知り合いもいない地方の高校にやってきたというのに。

筆を折った元天才小説家と、ある”重大な秘密”を抱えた編集者女子高生が紡ぐ、感動必至の青春ストーリー、ここに開幕――。

単巻完結。

筆を折った天才高校生作家の前に現れた編集者志望の女子高生の、再起と奮起の物語。

挫折した天才が、女の子の応援で再び前を向く』という設定は世の中にありふれたものであり、道中に存在するそれぞれの真実に関してもよくある話、と言われがちなものではあるが、それらが『王道』と呼ばれるにふさわしい美しい物語なのを再確認できる一冊。
王道が王道である所以を、ページをどんどんと読み進めてしまうような引き込まれる文章力で繰り出される一品はかなりのもの。チョロいオタクなのでしっかり泣いた
単刊完結ということもあり、気軽に手を出せるというところもかなりオススメポイント。

さんかくのアステリズム 俺を置いて大人になった幼馴染の代わりに、隣にいるのは同い年になった妹分

去年のこのザコでも取り上げた

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もう、あの頃の関係には戻れない。すれ違うトライアングル・ラブストーリー
 とある病により、身体の成長が止まったまま眠り続けることになった高校生・東雲結弦。
 七年経ってようやく目を覚ました彼が直面したのは、自身を置いて成長した周囲の姿だった。
 両片思いだった幼馴染・天河千惺は七歳年上の教師へ。
 子供だと思っていた妹分・天河希空は同い年のクラスメイトに。
 七年という長い時間は結弦と千惺を遠く隔て、叶わぬ初恋を胸に抱き二人を見ていることしかできなかった希空にチャンスを与え……

「わたしは兄さんのことが世界で一番好きです」

 美しく成長した希空の告白をきっかけに、止まっていた三人の関係が形を変えて再び動き出す。

「たとえ、先生になってでも、あなたと一緒に高校生活を最後まで過ごしてみたかった。今度は一緒に卒業しましょう。ね、ユヅくん」

「兄さん、今はわたしがあなたと同い年の女の子なんだよ。姉さんを見るそのまなざしと同じ温度で、今のわたしをちゃんと見てよ」

これは、三角の形をした星のような恋の話。

既刊1巻/未完。

とある病気で眠りにつき7年後に目覚めた主人公と、かつて同い年で両片想いだった幼馴染姉妹の姉と、7つ年下だったので目覚めた時に同い年になったその妹の恋物語
去年のこのザコのノミネート作

公式の試し読みの時点でかなりの地獄が察される本作。
7年というあまりにも大きな年齢の壁と、目の前で交わされた口づけのシーンで恋に敗れたものの、壁の向こうから戻ってきた主人公にもう一度を願ってアタックする妹の姿。
そして眠りにつく直前に願いを叶えたが、目覚めたときには夢になってしまった姉の姿。
あまりにも凄まじい展開と、一巻の終わりかたからマジで続きが早く出てほしいと願って待ち続けている本作だが、出てから1年音沙汰がない*2。あんまりだよ!!

本当の本当に続き書いてほしいからいい感じの順位になってくれないかな、という願いが含まれた投票である。

星が果てても君は鳴れ

これ銀賞なのマジ? ってなった。編集の力かな

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「見つけてあげるわよ。正しい音色の、奏で方」
 他者の影が纏うノイズに侵され、命を絶とうとした俺の前に、突然そいつは現れた。元国民的女優の、星宮未幸。素顔は勝気で、時々猫かぶりで……そして、未来が視える少女。
 俺の自殺を止めるため始められた、奇妙な同棲生活。過去の傷を優しく上書きするような日々には、小気味良い音色が鳴り始めーー
 だけど、俺は何も知らなかったんだ。あいつが走り続けた意味も、その足を止めてしまった理由も、未来に隠したたった一つの悪戯でさえも。
 これは、過去と未来を乗り越える別れの青春譚で、そして、悠久の時を超えても響き続ける愛の物語。

(おそらく)単刊完結。
今年の電撃文庫の新人賞で銀賞を取った作品。

共感覚でほぼ全ての音がノイズになって耳に纏わりついていて苦しみ続けて自殺を選ぼうとした主人公と、未来が見えたのでその自殺を止めようとしたヒロイン、そしてボーカロイドPの妹の話。

人間、生きていたらなにかが残る。そんなメッセージを込めた物語。
時間を超えても残り続けるもの、呪いと祝福の反転、明かされるヒロインの秘密、どれを取っても本読みの好きなものの集合体
そんな中でもひとつ、王道の展開が時代の進みによって新しい結末を迎えたのだが、見事にやられたのでボロッボロに泣いてしまったオタクなのでこういうのに弱い

ネタバレとなってしまうのでものすごく濁すしかないのだが、ボカロがかなり物語の根幹を成している関係でボーカロイド好きな人間には強く残る物語だと思う。いろんなボカロPが推薦文を出していたのも納得。

ただ惜しむらくは単刊完結であるところ。
メディアミックスは結構難しそうなのだが、なにかの拍子にドチャクソバズって劇場映画化されないかな

以上投票した5作。
ここからは迷った結果、投票から外したけど面白かったやつ。

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。

持つべきものは癖の合うフォロワー

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たのしくて・気を遣わない・ラフな関係。
元カノと夜を共にした。ブラックな仕事に疲れた山瀬冬は、ある日大学時代の彼女・糸と再会し飲みに誘う。愚痴や昔話に花を咲かせ、こういう友達関係もいいなと思っていた矢先、酒の勢いに呑まれてやってしまった。後悔する冬だが、糸は「謝っちゃだめ」と真剣な表情で制す。「ちゃんとしようとか言わないでよ。ただ心地良いから一緒にいようよ」糸も疲れていたのだ、社会が強要する正しさや、大人としての不自由さに。こうして二人は『仕事とか恋とか面倒なことは抜きで、ただ楽しいことだけをする』不思議な関係を結ぶ。社会に疲れたアナタに贈る、癒やしとちょっとエッチな短編連作。

既刊4巻/完結。期間内に最終巻である4巻が発売。
社会の闇に疲れた元カレと元カノが偶然出会い、傷に触れたり触れなかったりしながらイチャイチャしたりえちえちしたりする、現代社会の理想の退廃を描いた感じの話
これも去年投票したので前回の記事から引用。

趣味と癖が合うフォロワーから薦められた話だったが、最後まで飄々としつつ面倒な女な糸ちゃんのいいところと再会した冬くんへの感情が出て非常に良い結末を迎えた本作。
オチは読者が望んでいたハッピーエンドを、冬と糸それぞれの事情を加味した終わり方で良かった。

良かったが個人的には「不幸の連鎖を繰り返さない」という結末だったので、100点ではあるが120点ではないな、という気持ち。
でも本人たちが話し合って出した結論なので、その気持ちになるのはノスタル爺みたいな自分が悪い

好きな子の親友に密かに迫られている

崩れかけのジェンガみたいなラブコメ

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「あたしのこと、好きにしていいよ。あの娘の代わりに」
 俺は、強く気高く、そして微笑むと誰よりも可愛い初恋の人――夜咲美彩に幾度となく告白をしては、毎度玉砕している。
 そんな諦めの悪い俺の前に立ちはだかるのは、夜咲の親友・日向晴。そして肝心の夜咲はいがみ合う俺たちを微笑ましげに眺めている。こんなちょっぴり変わっているけど平穏な俺たちの日常は、とある一つの“誘い”をきっかけに徐々に崩れ始める。
「あたしのこと、全部好きにしていいよ。……美彩の代わりに」
 潤む目。触れる柔肌。二人きりの部屋の中、熱に浮かされたような表情で迫ってきたのは、友達だったはずの日向で――!?
 一途な初恋と抗えない欲望、その間で揺れ動く恋物語開幕。

既刊2巻/web版あり、未完。期間内に刊行が始まった。
初恋の女に猛アタックを繰り返し続けなんとなくいい感じになりつつある男に対し、その初恋の女の親友も恋愛感情を抱いているので体を使って誘惑していくこの世の終わり系ラブコメ
あらすじと要約の時点でお察しだとは思うが年末案件

似たような三角関係のラブコメと違ってとにかく湿り気がすごい
例えるなら、この世の終わり*3とかは「あの子のところに行かないで」の感情が強いが、こちらは「捨てないで」の感情のほうが強くなっている、負の三角関係ラブコメである。三角関係ラブコメは負の感情しかないだろ

書籍版ではまだ致命的に終わってはいないものの、web版と違って加筆修正が多く、2巻はほぼ書き下ろしと言っていいくらい展開が変わっている。当然ひどいことになっている
が、web版ではこの後さらにひどいことになってからの二人の感情のゆらぎが凄まじく、そこまでたどり着けていない書籍版では地獄のような物語におけるサビにまでたどり着いてないから、続刊での大サビの破滅の刻に盛大に盛り上がってほしいな! という考えで今回は見送り。

組織の宿敵と結婚したらめちゃ甘い

単刊完結の予定だったのに売れすぎて慌てて続編を出したらしい(作者Twitterより)

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昨日の敵は、今日の妻。夫婦として生きる異能力者達の甘々ホームコメディ!
「……大っ嫌い!」
「奇遇だな。おれもだ」

 かつて敵対する異能力者の組織に属し、反目し合う目的のために抗争を繰り広げていた二人。
 《羽根狩り》の異名を持つ犀川狼士(さいがわろうし)と、《白魔》と呼ばれる最強の異能力者・柳良律花(なぎらりつか)。
 血で血を洗う毎日を過ごし、まともな社会経験のない二人だったが……

「ろうくん、大好きっ」
「俺もだよ、律花」

 組織解散後はなぜかイチャコラ付き合った上に結婚していた!
 憎さ余って可愛さ100倍? いまや、毎朝会社に行く際に玄関で「いってらっしゃい」のチューをするくらいバカップルを地で行く夫婦。
 だが夫にはただひとつだけ悩みがあった。
 それは、妻と一度も寝床を共にしたことがないということ……要するに彼は既婚者なのにいまだ童貞であったのだ!
 これはそんな夫が数々のトラブルに巻き込まれながらも、
 身持ちのお堅い妻との愛を深めるため、今日も必死にアプローチを続ける艱難辛苦の物語である。

既刊2巻/未完、既刊内に始まったシリーズ。ちなみに来月(11月)新刊が出る。
異能使いの対立組織として過去いがみ合っていた二人。が平和になってからイチャコラバカ夫婦になってしまった! みたいな話。

過去の冷たい関係性と未来のバカップルぶりの落差がすごい。この落差で2巻やり通してしかも面白いまま続行し続けているからお見事としか言えない手腕。
キャラの立ち方も濃く、ギャグをしながらシリアスに入りつつもどこか憎めないキャラの対立を、きっちりと全方位丸く収める手腕はお見事といったところ。異能バトル系の話なのにここまですっきりときれいに出来るの本当にすごいと思う。

売れすぎて慌てて続刊が決まったというところからかなり人気は出ていると思う。多分僕が投票しなくても他の人が推すからまあ大丈夫だろうということで自分は投票しなかったが、安心して読める異能バトル系ライトノベルは結構貴重なのでオススメ。

おわりに

というわけで今年は思ったより読んだので少し長くなった。

思ったより新シリーズ多めに気に入ったんだな、というのがまとめてみての感想。
とはいえ、ライトノベルをガッツリと読むのを再開したのがここ数年の話。
もしかしたら来年以降はここに上がった既刊のシリーズしか追わなくなるのでは……と考えたのだが、今手元にある積読本はほぼ新シリーズ作品なので全然そんなことはなかった。とはいえ、最近読書のペースは落ち気味ではあるが。

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発売されて読んだライトノベルに関しては、全て読書メーターに記録を残そうと思っているので、ブログ外で細々と続けているかんたん感想文が気になる方はぜひともこちらもご覧ください、というところで今回は締めくくる。

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ついでに、クソ面白かったライトノベルシリーズの本棚も置いておきます(随時更新予定)。ぜひ参考にしてね。

*1:読んだ本の数に関しては、去年と違って微妙だなって思った本も感想に上げるようにしたためだが

*2:これを書いている今電撃文庫の12月発刊分まで情報が出てるので年内出ないのは確定した

*3:二番目彼女のこと

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