こあのみずたまり

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「え？誕生日に何が欲しいか？　あのですね・・このくらいの長さのカツオがいただきたく・・」...

「あそこまで、わしは行くのだ！　一生かかってでも、きっと、行ってみせるぞ！」小鳥の視線は、空にあった。ーー「いつか、この檻を飛び出して、あの空へ！」鳥籠に入れられた小鳥は、叶うはずもない夢に期待を膨らませているのだった。...

「きゃあ！！」「ヌフフ・・・フォフォフォ・・」ーーこのようにしてたびたび出現するのが、「ぬめりんど」。ぬめりんどはなぜか人の服を好み、出没しては、人を素っ裸にしてしまうという・・ぬめりんどはそんなつもりはなく、ただただ人の服が好物なだけなのだけれどやっぱり世間からの視線は冷たく、最近では一番嫌がられる妖怪になってしまったという。そこで！「ダミー服」！洋服の上から、特殊加工したダミー服を一枚着るだけ...

「がんばれー！」「気合入れろー！」今年の「ワールド・ダンゴ」の見どころは、なんと言っても代表選手の「ヌフ」！体調の二倍ほどの高さから後ろ向きに飛び降り、落ちる前に丸くなるという競技、「マルフスー」！今年はどんな感動を、私たちに与えてくれるのでしょうか！バン！始まりました。あれ？どうしたんでしょうか。いつになってもジャンプをしません。心配ですね・・ーー「だってさ、そんなん言ったって、　　　さっき捕ま...

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私は天才ピアニストだ。音楽を波のように奏で、観客は思わずため息をついてしまう。そんな私に、妬みと嫉妬を覚える人も、もちろんいる。ーーそして今私は、その中の一人に、殺されかけているのだ。「ザクッザクッ」私は猿ぐつわをかまされ、手と足を縛られている。そしてこの男は、木の根元のあたりに穴を掘っている・・・私を生き埋めにするつもりなのか。突然、体が持ち上げられた。そのままドーンと穴の中に放り込まれ、上から...

実は、この星、タンドロン、太陽の代役をつとめているのです。太陽だって、たまには休みたくなります。そう、人間でいう土日のように、太陽も休暇が必要なのです。何億年も前、生まれてからずうっと働きっぱなしだった太陽が、ついに倒れました。その際、他の小太陽たちは、太陽の看病に必死で、地球の混乱なんて、夢にも考え付かなかったのです。それからやっと太陽が復帰したとき、太陽は、地球を見てびっくりしました。ほとんど...

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「ねえねえ、今日、私、料理されそうな気がするんだけどぉ・・」「怖いこと言わないでくれよ。そんなん言うから、　俺も、今日までの命のような気がしてくるじゃないか。」「あっら、またそんなことでビービービービー言ってるの。　死ぬときは死ぬ。人間に料理されないための術なんてないのよ。」「そうなんだけどさ、きょうの料理、肉じゃがらしいわよぉ・・　鍋の上で、ジュージュー炒められるのやだぁ・・」「じゃがいもに、痛...