テスカトリポカ

243.テスカトリポカ/佐藤究 新しい太陽は新しい影を作り、新しい闇をもたらす。（p.186） テスカトリポカ (角川文庫) 作者:佐藤 究 KADOKAWA Amazon さまざまな血塗られた思惑を抱えながら生き長らえた無法者たちは、新たな臓器ビジネスを立ちあげるために日本へと集結する、佐藤究のクライムノベル。 圧倒的に読ませる力が凄まじい。どうすればこんな物語が書けるのだろう。 メキシコのカルテルの頂点に君臨していた麻薬密売人の男は、対抗組織による殲滅作戦から逃れ、ジャカルタにて新たなファミリア再興の機を待っていた。 そんな東南アジアの地で、臓器ブローカーとして働いていた日本人の男は、かつ…

夫宅から帰宅 暑かった、、東京灼熱地獄； 着いたのは木曜の夜で、東京駅に迎えに来てくれた夫が鰻のお店に連れて行ってくれました。もうね！おなかいっぱい食べましたー♪ 翌日、夫は普通に会社だし、お昼頃からひとり室町うろうろ。 少し歩いただけで汗が；ほんまオバハンですわ笑 夜は娘も恵比寿で合流、夜景がきれいな焼き鳥のお店でエビスビール、ワイン いい夜でした＾＾ 今回の上京では、暑かったにもかかわらず 入谷の朝顔市、不忍池、鬼子母神など、がんばって回りましたｗ 1日で2万歩くらい歩いたよ、、 毎日外食で夫にはたくさんお金を使わせてしまいました。 ｽﾏﾝﾔﾃﾞ、、でも楽しかったしおいしかった！ｱﾘｶﾞﾄ…

★★★☆☆ あらすじ 敵対する組織に壊滅的な打撃を受けたメキシコの麻薬カルテルの男は海外に逃れ、たどり着いた日本で復活を期して新たなビジネスをはじめる。 鏡三部作の完結編。直木賞受賞作。 感想 元麻薬カルテルで古代アステカ神話を信奉するメキシコ人の元に集った人々の群像劇だ。まずこのメキシコ人の物語に惹きつけられる。残虐な手口で巨大な麻薬カルテルを築くも敵対勢力に壊滅させられ、命からがら国外へと逃亡する。 本来ならこの時点で、彼はもう終わった人にしか見えないのだが、ここから再び大きな力を持とうと復活を期している。最初はどうなるか分からない状態だったのに、資金力と経験を活かして挽回し、着実に足場を…

どうも、ゆかりごはんです。 今週も、読んだ本の感想をまとめていこうと思う。今週は野﨑まど作品を中心に読了した。いやぁ、面白いねぇ、野﨑まど作品。 ぼぎわんか、来る/澤村伊智 幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。正体不明の噛み傷を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。一連の怪異は、亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのだろうか? 愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。真琴は田原家に通いはじめるが…

【あらすじ&ひとりごと】 佐藤究さんの直木賞、山本周五郎賞受賞作品『テスカトリポカ』を読みました。 暴力シーンや殺人、麻薬・臓器密売など、想像以上に凄まじかったですが、ストーリーはとても濃厚なクライムミステリでした。 しかも500頁を超える長編ですが、そんなえぐいシーンでは自分がやられているような感覚になって、自然と肩に力が入り読んでいたものの、その圧倒的な臨場感に中だるみもせずに読み終わることができました。さすがに重厚感のある作品でした。 メキシコから日本へ逃れてきた母・ルシアと、暴力団員・土方興三との間に生まれた土方コシモ。 コシモは友達もいなければ、授業にもついていけず、小学４年生になっ…

先日、佐藤究さんの『テスカトリポカ』を読んだ。 当の本人は＜命を救う＞ことや＜患者から感謝の言葉＞などには、何の魅力も感じていなかった。末永が求めたのは力だった。権力や暴力とは異なる種類の力を望んでいた。 誰かの役に立ちたいという思いと、法を犯すほどのエゴイズムによる欲望が、この女のなかで矛盾せずに同居している。 この世界をよく見てみるがいい。人間の群れはいつでもいけにえを欲しがっている。それこそが神の望みだからだ。 この小説には優越感を得るためであれば手段を選ばない人物が多く出てくる。 彼らが優越感の源としているものはそれぞれ異なる。 ある者は善良さ、ある者は金、ある者は暴力、ある者は権力、…

大雪で60センチくらい積もって何もできない、家から一歩も出ない日々が続いた。 家ではずっと本や漫画を読んだり、アニメを観たりして過ごした。充実した日々。まったく運動していないが、頭がパンパンに疲れたせいか毎日9時間から11時間寝ている。充実した日々。時間ができたので、学術系のわりと重めの本も読むことができた。 脱常識の社会学 脱常識の社会学―社会の読み方入門 作者:ランドル コリンズ 岩波書店 Amazon ネットニュースで読書猿っていう人が紹介していて面白そうと思って読んだ。 社会学の存在意義は、合理性に対する異議を唱える点だと著者はいう。 私たちは合理的であることを誇りにしている。理性的で…

実は2020年にも行ったこの企画。24年末に発表されたグランドグラフシステムが衝撃で、自分の主力もとい"推し"を決めるいい機会だと思ったので、約4年半ぶりにやっていきます。

順位 ランク 読んだ順 タイトル 作者 1 AA 19 水車小屋のネネ 津村記久子 2 AA 24 テスカトリポカ 佐藤究 3 AA 22 日記から 坪内祐三 4 AA 35 悪逆 黒川博行 5 AA 37 永遠と横道世之介（上） 吉田修一 6 AA 38 永遠と横道世之介（下） 吉田修一 7 AA 30 青木世界観 青木宣親、尾崎世界観 8 AA 7 死なれちゃったあとで 前田隆弘 9 AA 10 私はテレビに出たかった 松尾スズキ 10 AA 23 アメリカは自己啓発本でできている 尾崎俊介 11 AA 33 起業の天才 大西康之 12 AA 3 教養としてのアントニオ猪木 プチ鹿島 13…

どうも、抹茶マラカス（@tea_rwB)です。 新年明けましておめでとうございます。 旧年中も本ブログを読んでいただいて、また、新年早々からご覧いただいてまことにありがとうございます。自分の感想をアウトプットして保存しておく機能としてのブログ、というものではありますが2024年でついに記事の件数が1000件を超えました。昨年は更新件数が126件。新作の映画鑑賞は136本。旧作と合わせておよそ320本ちょい、ということで現状維持から少し低下気味。ただ、代わりにアニメーションの本数、配信ドラマなど、ちょこちょこ手を出していくことは出来たのでそんなに自分の中でそんなにネガティブではありません。むしろ…

テスカトリポカ (角川文庫) 作者:佐藤 究 KADOKAWA Amazon 【概要】 著者（監督）：佐藤究 地獄をも超越する戦いの神、夜と風（ヨワリ・エエカトル）、われらは彼の奴隷（ティトラカワン）、煙を吐く鏡（テスカトリポカ）。 黒曜石でできた角川の鈍器。ゆかいな家族（ファミリア）たちのスペイン語ニックネームや各章の数字フォントがオシャレ。 メキシコで、川崎で、ジャカルタで、麻薬密売人、臓器の闇マーケット、人殺しも辞さない反社集団など、アウトローたちの祭りが開催される。メキシコから離れて200頁（Ⅱ章）ぐらいになると面白くなってくる。どうやって終わらせる気かと思っていたら最後は無事全滅（ほ…

みなさん、こんにちは！ このブログはほぼボードゲームブログなのですが、今年は本を結構読んだこともあり、今年読んで特に印象に残った本をこのブログで振り返りたいと思います。振り返りなので、その本の紹介というよりは、自分がなぜ惹かれたのかを考えてみる覚書みたいな内容になると思われます。いつも通りの雑談日記です なるべくネタバレを避けますが、どこからネタバレかは個々人によって範囲が異なると思いますので、気になる方は、選んだ本のタイトルや出版社のみ紹介している上の方の情報だけでも参考にしていただければ幸いです では早速、今年読んで個人的に特に印象に残った本10冊は以下となります！ (画像は「ブクログ」よ…

◆2024年に読んだおすすめ本 ベスト６（読了順） 「成瀬は天下を取りにいく」宮島未奈「パッキパキ北京」綿矢りさ「みどりいせき」大田ステファニー歓人「あなたの燃える左手で」朝比奈秋「ともぐい」河﨑秋子「地雷グリコ」青崎有吾 2018年から続けている「私の読んだおすすめ本ベスト６」ですが、2024年のベストは上の6冊としました。 「成瀬は天下を取りにいく」「みどりいせき」「地雷グリコ」で出会った主人公の女子高生3人がことのほか魅力的でした。 2023年に私の読んだ本は以下の通りです。（読了順） 年々読書量が減っていて、翻訳やノンフィクション・エッセイに手が回らないことになってきました。月2冊のペ…

ネットの海でのある言葉が好きです。 「今見た作品がその人にとっての最新作」 過去の名作も1年前に放送・公開・出版されたものであろうと、その作品に接した瞬間こそが、その人の最新作なんです。初めてみたときには、膝を打ちましたね。 なんだそのウルトラ前向き思考〜〜〜〜〜 これで過去の名作や少し前に公開された作品も僕にとっては、市場で水揚げされた魚のように踊り狂ってもいいんだよ。あの名作もみてないんですか〜〜というマウントも気にせず、好きな"自分にとっての最新作"を浴びていこうぜ〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで今回は今年出版された本に限らず、2024年で読んでいて面白かった作品を3つ選びました。良ければ…

こんにちは。今回はAmazonオーディブルの記事になります。私は普段映画をよく観ていますが、オーディブル（オーディオブック）で小説を聞くのも悪くないと思い始めたので、おすすめ小説をまとめていきます。 Audible（オーディブル）とは そもそもの話ですが、Audible（オーディブル）は、Amazonが提供するオーディオブックサービスです。多くの名著やベストセラーが豊富に揃っており、プロのナレーターによる心地よい朗読で小説を楽しむことができます。 Audibleを使用するメリット3つ 朗読の質が高い Audibleでは、プロのナレーターや俳優による高品質な朗読を楽しむことができます。そのため、…

仕事納め直前に風邪を引いて奇跡の12連休を作り出してしまいました。 でも年末年始休みに仕事しないといけない……。 あぁ、仕事したくないなぁ……一旦年末っぽいブログを書くか…… というわけで去年に引き続いて今年も読んだ本のマイベストテンを発表していきたいと思います。 去年は長文になっちゃったので、今年は軽く紹介していこうかな。 なお、去年と同じく、さっさと1位を教えろよという人のために1位から紹介していきます。 1位 カフカ断片集 2位 各務原・名古屋・国立 3位 百年の孤独 4位 苦海浄土 わが水俣病 5位 竜の卵 6位 一億年のテレスコープ 7位 ウは宇宙船のウ 8位 テスカトリポカ 9位 …

前回の続きじゃい！ もう少し打たせてくれ それではいきましょう // なんだかんだで捲ってはいる状況 それでももう少し打ちたくなってしまい、続行します はぁ〜 またよく分からん天国で当たって５００枚くらい出ないですかね？ そんな天井機種じゃないですよね 知ってますよ ってあれれ これあるやつやん！！ 初打ちでも分かるよ ステチェンが進めば進むほどアツいなんて常識ですよ ってことで１３２G 見事AT復帰！！ (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); そんな感じでこれは大チャンスですよ 伸ばしまくって得意機種にしましょう まずは声に出した…

元長野県議の丸山大輔被告（右）と妻希美さん＝長野県塩尻市で2019年4月7日、宮坂一則撮影 長野県塩尻市の酒蔵兼自宅で2021年に妻を殺害したとして、殺人罪に問われた元長野県議、丸山大輔被告（50）の裁判員裁判の判決で、長野地裁は23日、懲役19年（求刑・同20年）の実刑を言い渡した。 起訴状などによると、丸山被告は21年9月29日未明、長野市の議員会館から酒蔵兼自宅に車で移動し、妻の希美さん（当時47歳）の首を「何らかの方法」で圧迫し、殺害した。犯行動機は、不倫関係の女性と復縁するためとされた。 丸山被告は捜査段階から一貫して関与を否定。公判は丸山被告の「犯人性」が焦点となり、「第三者が犯人…

これまでに月毎に紹介して来た本の中から、個人的ベストなんとかを選んでみようかと思います。 優柔不断なので、既に「ベストなんとか」とか書いちゃって、選びきれない場合の予防線を張っていますが… いや、やっぱり1部門3作をがんばって選びます。SF・ファンタジー部門、マンガ部門、それら以外部門と3部門で選んでみます。 ちなみに、月毎の記事で書いていますように（最近は書いていませんが）、対象は今年私が「読んだ」本であって、今年「出版された」本ではありませんのでご注意ください。 ■SF部門 3作中2作はシリーズものの続巻となりました。 デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕 上 デューン・シリーズ (ハヤカワ…