無職生活1日目。有職(?)のころと何が違うかというと、何かが大きく変わったわけでもない。かろうじて、労働に関係する違いというと、朝、ふとんの中で「今日出勤しなくていいんだよね?」と独りごちたぐらいか。メモを作ったり、読書や勉強をしてみたり、在職中の休日みたいなことをしていたが、気分的には「休日みたい」という感じはない。そもそも在職中の休日の過ごし方が休日らしくなかったからかもしれないが、とにかく気分的にはそうだった。報酬の出ない労働を自分だけのためにしている感じ、かもしれない。
時間がゆっくり流れている感じもするし、静かでもある。やりづらさはない。今週から来週頭にかけては会社の退職手続きの残務処理であったり、役所やハローワークへの届出であったり、無職人として立ち上がるための過渡期と位置づけているので、主に自分のための仕事をして過ごすと思う。時間管理について世の中で流通しているアプリだとフィットしないところがあり、部分的な機能だけでも自分で用意できないだろうかと、以前購入して数十ページだけ読んで放置していた『iPhoneアプリ開発集中講座』(の昨年版)を読み始めた。
一般的なタスク管理/トラッキングアプリだとフィットしないのはどういう点か。突き詰めて言うと、そもそもそれらのアプリは目的が違っている気がするんだけど、なによりも私は〈今何時か〉というのを知りたいんですよね。そしてそれは時計の文字盤(アナログ式デジタル式を問わず)では十分な役を果たさなくて、Googleカレンダーのスケジューラみたいに一日が一枚の帯みたいに表象されていて、その中で自分がどこにいるかをひと目で把握できるといい。言い換えると自分の座標を知りたい。じゃあGoogleカレンダーでいいじゃんってなるんだけど、能動的にアプリをわざわざ開かないと情報が出てこないのではもはや手遅れで、ロック画面かせめてホーム画面に表示されていてほしい(ウィジェット)。そういえば、『発達障害サバイバルガイド』では、タブレット端末を壁掛けカレンダーのごとく使うというアイデアが紹介されていたけど。それも試してみるか。室内限定だけど。
ちなみにリンクカードを出しているのは書影を見せたいがためであって、アフィリエイトではないです。
私はタスク管理をしたいのではなく時間管理をしたいのだという思いがあって、というか「管理」ではなく時間と仲良くなりたいだけなんだけど。時間が私を(もしくは私が時間を)振り落として走っていくのを阻止したいとか、私が時間に問いかけたら時間が返事してくれるみたいな健全な関係を結びたいだけなのだ。
タスク管理機能があると活用したくなるんだけど、私はタスクの所要時間の見積もりが絶望的に下手で*1、計画は立てたそばから崩れていく。崩れると何がまずいかというと、私は管理ツールではなく時間を映す鏡を求めているわけなので、計画の崩壊はそのまま世界の崩壊なんですよね。実態から乖離したスケジュールは、ゲシュタルト崩壊を起こした地図みたいなもので、何の意味もなくなってしまう。計画だったら立て直せばいいんだけど、私が見ている(と思っている)のは「世界」の上にレイヤーとして描かれるなにごとかではなく「世界」そのものなので……。そろそろくどいですかね。
私は認知世界にレイヤー機能があまり備わってないのかもな、と思う。以前、精神科でベンゾジアゼピン系の抗不安薬をお試しで出してもらったことがあって、使ってみたら〈建物の裏側が見える〉経験をしてびっくりしたことがあったんですよね。もちろんエスパーみたいな意味ではなく、サイコロの隠れている面にどの数字が書いてあるか〈知っている〉みたいな意味で。デフォルトの状態ではそれがないので、目の前に現れているものがすべてになっちゃう。
そういうわけで、時間を可視化するツールがほしいんだけどタスク管理をしたいわけじゃないですというニーズを持っているわけです。いいツールや方法があったら教えてください。探せばありそうな気もするけどわたしアプリのこと調べてると急激に疲れるんですよね……。そして、いつになく長くなってしまった。時間のことは以前にも何度か書いていると思うけど、ずーっとつまずき続けているテーマなんですよね。