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投稿者:nazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハプスブルク家、というと、マリア・テレジア、マリーアントワネットくらいしか知りませんでしたが、その歴史の中にはこんな人々もいたのか、と興味を持てました。
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
エリザベートの姑にあたるゾフィーのナポレオンの息子との「生涯一つだけの恋」を描いた作品。
ヨーロッパ大陸にいろいろな国が乱立している混迷とそれらも含めた利害関係からくる人間関係の緊張感を緩急つけて描いている。
義理の叔母と甥の関係にあるが、年が近く、弟やこどものように可愛がっていたものの、いつしかそれだけではない感情が芽生えていく。
それを否定したいが、国家間でのフランツの立ち位置を考え、大事には想っているがために、優しい顔も見せれば敢えて冷たくしたりしたことで、フランツは翻弄され、放蕩を尽くしたり、軍の鍛錬に入れ込み、身体を病に蝕まれていく。
吐血し、いよいよ静養を余儀なくされて初めて、ゾフィーは自分の気持ちに正直になり、このかけがえのない時間をフランツのために寄り添いたいと考える。
夫にも了承を得て、静かに看病をする。
この部分のゾフィーの決意とカールの気持ちの揺れの描写は、夫婦でありながらの複雑さもあり、切なさがあふれている。
ゾフィーの国家間や国内の情勢を分析しての振る舞いが堂々としているのに、フランツとの間では揺れ動くところも切ない。
そして、それほどの聡明さがありながら、長じてエリザベートを迎える頃には、あれほど過去の人と思ったメッテルニヒのようになってしまっているのには時のあわれを思う。
結局のところ、権力を手にすれば、それを損なう、失うことはできず、判断が時勢とずれていくのだな。
ぐいぐい読ませるが、最後がちょっと尻すぼみな気がした。
エリザベートを迎える頃のゾフィーの様子をもう少し厚みを持たせるか、いっそ終章のところはなくてもよかったかも、とも思う。
なお、実際は二人の関係に噂はあったようだが、事実ではない模様。
ハプスブルク家唯一の男
2020/08/29 19:28
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
中野京子さんの本を読んでゾフィーが「ハプスブルク家唯一の男」と言われていたことを知り、興味を持ちました。とても読みやすい文章で引き込まれました。
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コバルト版に加筆修正してあり多分こちらの方が読み応えあるかも。ナポレオン後のオーストリア宮廷を舞台にしたヒストリカルロマン。ロマンス物はあまり好きではないけど、うるっと来てしまった。どの辺まで史実なんだろ?と思って調べたら、主人公のゾフィー大公妃が死後、ナポレオンの息子フランツと次男マクシミリアンの遺骸の間に安置されたというので、多分もしかしたら…本当なのかな?
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恋、とタイトルにある通り他の作品と比べるとロマンスマシマシで、この頃のコバルトに最大限寄った作品だったな...と。
これが人生でただ一つの幸せであったと、泣かないゾフィーに降る雨のシーンは今回も胸にこみあげるものがありました。あー舞踏会で踊る二人みてニヤニヤしたい。エステルハーツィ夫人になりたい。カールでもいい。
これ以上糖度は増えないだろうとは思いつつ、コバルトじゃないんだし濡れ場の行が増えてやしないかとほんの、ほんのちょっとだけ考えてましたが、増えたのは麗しい双子描写のほかはメッテルニヒや少佐との会話シーンでした。ですよねー!(不満はありません念のため)
...宝塚で舞台化されないかな...。
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人物が魅力的で面白かったです。
野心あふれる人で、こんなにも政治に食い込んでバリバリやってるのに、恋愛に比重が傾くのが、すごいなーと。
須賀さんが書いたので読もうと思ったのと、エリザベートを別に読んでたから、気になって。
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知識も興味もほぼないままでしたが最後まで読めました。文章が読みやすいからだと思います。もっと自分の知識を増やして違う視点で再読したいなぁ。コバルト版を読んでみるのもアリかも?
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読み終わってしまったあー
我慢と努力の中のつかの間の幸せとまたそれを失うことの繰り返し
長い長い人生を必死で生きてる人たち
なかなか難しいことばっかりで苦しいなあ
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神聖ローマ帝国からオーストリアと名を変えたハプスブルク家の皇子に嫁いだゾフィー。聡明なゾフィーはメッテルニヒによって半監禁状態に置かれていたナポレオンの遺児フランツにこころを寄せる。そして、二人は激しい恋に落ちるが実るわけはなく…。
エリザベートの姑としての意識しかなかったゾフィーだったので、フランツとの激しい恋を描いたこの作品は意外だった。ただ、時代設定は非常に興味あったが、少女漫画の域を超えない描き方に少しガッカリしたかもしれない。
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ミュージカル エリザベートの姑、ゾフィーの話。オーストリア ハプスブルク家の皇帝の第二王子に嫁いだ後で出会った運命の恋の相手は、異国の地で軟禁招待で孤独に生きるフランス ナポレオン1世の息子だった。
他の第二次世界大戦前後の東欧を舞台にした作品とは一風異なる、メロドラマだった。
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歴史ものだけれども。
自分の自由には生きられない、歴史の中の家に生まれてしまった人達のストーリーは、なんだかせつなかった。
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ミュージカル『エリザベート 』が好きなので、姑ゾフィーの若かりし頃からを描いた本作は非常に興味深く読めました。
いわゆる「先がどうなるのか気になる!」という面白さとは違った気がしますが、読みやすくて人物描写や歴史的説明も十分。この時代・立場での結婚の華やかさと切なさ、息苦しさが克明に描かれていて、最後まで興味を持って読むことが出来ました。
どの辺りまでが史実なのか分からないのですが、ゾフィーの人生に触れ、次に『エリザベート 』を観る時は確実に印象が変わっている気がします笑
(エリザベートでは強い姑という描写が主なので)
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舞台「エリザベート」を観たことがあるからだろうが、一つのミュージカルを観たような満足感があった。
いい本だった。
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今までエリザベート側からの本しか読んだことがなかったので、この本のゾフィーが新鮮です。
なぜあんな性格なのか不思議だったけど、この本を読んで、フィクションであれとても人間的な魅力ある人物なのが、とても好ましく、だからこそ哀しい人だと思いました。