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とても面白かった。
イザークとキリルがとても印象的。何を言ってもネタバレになるのでとにかく読んで欲しい。
武器を持ち戦う女性の物語が好き。
主人公の1人テッサはとても格好良く、同時に女の子らしさも持っていて素敵だった。
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「テッサ、迷い続けろ。疑い続けろ。これは正しいことなのか、何のために戦っているのか、自分の頭で考え続けろ」
『レーエンデ国物語 月と太陽』という物語は、終始この「何のために戦っているのか」という問いとともに展開してゆく。どんなに迷っても、どんな痛みのなかにあっても、「命も矜持も魂も、すべて俺達自身のものだ!」という信念を貫きとおす姿に強く胸を打たれると同時に、やはり、そのように生きるためには多くの仲間たちが必要であること。多くのすれ違い、諍い、裏切りのなかで、ほんとうの仲間を得ることの難しさを痛感した。
どんな言葉を並べても今の気持ちをきちんと表すことはできないけれど、やっぱりレーエンデ国物語は最高です。10月に刊行される第3巻も楽しみにしています。
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装丁とブクログでの評価を見て2冊まとめ買いをしましたが、やっぱり中高生向けな感じかな、という印象。
次はもういいかな。
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イシドロが好きでしたね。
テッサから頼まれたナイフはイシドロから
ルーチェに渡され、
彼の最期に突き立てられたと思うとね。
ルーチェ辛いなぁ。
テッサとルーチェの最期の対比も辛いね。
あと大岩に打ち込まれた槍斧とかオタク心くすぐるよね。
次巻も楽しみです。
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前作からまあまあ間を空けて読み始めたシリーズ2作目。前作は世界観は好きだし展開自体にもそれなりには引き込まれたものの、ラノベ調?の軽い会話シーンがどうにも馴染めず、そこまで評価される作品かと首を傾げた記憶。
今作は内容としては一層苛烈な展開ではあるが、エンタメとしてかなり面白く読めたと思う。会話の軽さは途中で気にならなくなり(序盤で一度断念した後再び読み始めた)、むしろその読みやすさでぐいぐい物語に持っていかれた。エドアルドが動き出してからの絶望感には息を飲んだし、最期まで己を貫くテッサの姿は胸熱だった。ルーチェがその後どうなるか冒頭に提示されていたことは完全に失念していたため終章で驚いたが、しみじみこの物語を反芻すると理解できる。
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ぼんやりとした1巻と打って変わって、2巻はかなりの名作。激しい思いや強烈な猫写が連続する中、しかし全体は行くべきところに落ち着くというような、そんな見事な作品でした。とても楽しめました。次巻も読みたいです。
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テッサが英雄ではなくルーチェのお嫁さんになる選択をしたとしても、それがレーエンデではなく自分自身のためだけの革命だったとしても、応援してあげたい。
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『レーエンデ国物語』の2巻目
前作の英雄ヘクトルの死後、レーエンデ奪還のために7州の連合国を束ねる、前作ヒロインのユリアが毒婦と帝国側から言われていたレーエンデ国地方の物語。
両親を殺されたイジョルニ人のルーチェとルーチェを拾ったヒロイン、テッサがレーエンデの自由を合言葉に命を燃やす戦い。
前作との関連はいろいろ出てくるものの、前作を知っていれば結末は既にわかるお話で、ああ…きっとこうなるんだろうなという感じのお話です。
ただ、結末が、わかっているから面白さが半減するかというと、そうでもなく、読みながら既に次の3巻が楽しみになりました。
さて、レーエンデの歴史でルーチェは「残虐王」と呼ばれることになるのですが、最後まで読むと、なるほど、なぜ「残虐王」と呼ばれたのかわかるようになります。
全体としては、前作が好きなら今回も外れはないだろうなと思うくらい、相変わらず私は好きです。
今回は革命の話なのですが、物事を為すということに必要なものって、改めて思いました。
それは天地人であるということを。
天地人が揃っていないと、結局うまくいきづらいだなぁと思いました。
ただ、天地人が揃っていなければ諦めて何もしなくてよいか?
実はそうではなくて、運さえ向けばその運をものにするための実力を持っていないといけない。つまり、諦めずに努力をしなければならないっていうことなんだろうなと。あと、その運が向いた時に生きていること。
革命など大きなことを成し遂げるということは実はこういうものなんだろうなと思いました。
生きてればなんとかなるっていうのは恐らくこういうことなのかなと感じた本作品。きっと、先人たちの積み重ねがレーエンデを救う日が来るんだろうなと思います。
あと、私もそうですが、世界は広いとはいうものの、実は世界っていうのは自分がみえるものこそ世界なんだろうなということ。
結局、世界は私が見えているものとあなたが見ているものの集まりなんだろうなと感じた本作品。
さぁ、革命のはなしをしよう。
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第1作に引き続き、やはりひたすらに没入できるファンタジー小説だった。
一気に読み進めてしまう。
今後の物語がどうなっていくのか続きが楽しみ。
ただやはり、報われて欲しいと思ってしまう。
わかりやすいハッピーエンドよりも、エンドが無慈悲なところがリアルで、それがいいのは分かってはいるが、どうか報われて欲しい。
魂として海に還った後は、どうか穏やかに、自分のささやかな幸せを大事にして過ごして欲しい。
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今回の話も凄かった。
次どうなるんだろう……という気持ち一つでページを捲り続けました。
ルチアーノが『残虐王』になるまでの軌跡、テッサの最後。
王道のハッピーエンドなどでは全然なくて、でも胸を打つシーンの数々。人間の裏側、残虐な部分までしっかりと描く多崎礼さんの作品が好きです。
装丁も凄く素敵で、全て読んでから表紙のイラストを見て感じ入りました。あの斧は、そういうことだったのか……となります。
そして今回のお話は3部へ続く中継地点で、早くも次巻が待ち遠しい。2部巻末でレーエンデの独立が示されていたので、そこに至るまでの話になるのだと思うとワクワクします。
読み応えたっぷりのファンタジーでした。
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大変読み応えのある作品でした。
最後の場面があまりにも切なすぎて一度読んだだけでは消化不良だったので、以下あれこれ考えてみましたが、総じて非常に満足感の得られる物語でした。
登場人物全員の生き様に心を打たれます。
十二月の花嫁になれて良かったね、テッサ。
【以下考察】
ルーチェが好き、愛しているといいながらも、テッサの言葉の端々にシモンの影響が濃く出ている点が気になったので、テッサにとってルーチェとシモンはそれぞれどんな存在だったのかを考えてみた。
テッサにとってルーチェは、最期まで唯一の家族で、希望で良心だったのだと思う。ルーチェがテッサを好いて、認めてくれたから、テッサも自分自身を好きになれた。どんな状況に身を置いても人の心を失わずにいられた。一人間としてのテッサ・ダールの心を支えていたのがルーチェだったのだと思う。
対してシモンは、テッサに英雄として生きる選択肢を最初に与えた人である。実際に行動に移すきっかけはダール村の襲撃にあっただろうが、それ以前のシモンとの会話があったからこそ、テッサは英雄として生きる道を選べたのだと思う。テッサが義勇軍の仲間を率いる際に言う「諸君、仕事の時間だ。たったひとつの大事な命、慌てて落っことすんじゃないよ!」という言葉も、磔刑台から民衆に向けて想いを伝えた際の「生まれた瞬間から最期の息を引き取るまで、あたし達の人生はあたし達のものだ。命も矜持も魂も、すべてあたし達自身のものだ。」という言葉も、テッサの第九中隊時代にシモンが放った言葉である。「英雄」としてのテッサ・ダールの生き方を方針付け、支え励ましてくれた存在がシモンだったのだと思う。だからこそ、自らの手でシモンを葬った時、「英雄」を支えてきたものがなくなってしまったから、あれほどまでに落ち込み、引きこもらざるを得なかったのだろう。
シモンの死により「英雄」としてのテッサは一度折れかけたものの、最後にはルーチェが好いてくれた、強くてかっこいい「テッサ」でいるためにも、「英雄」として生き抜くことを選んだのではないだろうか。
ここでもう一点考えたいのが、テッサにとってルーチェは最後まで光で希望だったが、ルーチェにとってのテッサは最後、果たして希望だったのか絶望だったのか、ということである。
テッサが亡くなる直前、ルーチェと最後に会った場面のルーチェの言葉が「愛している」でも「大好き」でもなく、「まだ生きてるんだね」「もう死んでもいいんだよ」「さよなら」だったのが堪らなく悲しかった。テッサと過ごせた時間も、愛しいという感情も、兄エドアルドの犠牲によって成り立っていたと認識してしまった以上、もう「愛している」とは言えなかったのだろうか。それとも、テッサへの愛しさのメーターが振り切れ、裏切られたと絶望したが故の言葉なのだろうか。
直接的な表記はないものの、ルーチェもといルチアーノは後に、テッサが生涯大切にしていた形見のナイフを用いて、吟呪に蝕まれて苦しむ兄エドアルドの息の根を止めたと思われる。そこには、苦しみを終わらせてやろうという慈悲の念と共に、エドアルド��テッサの死を神の御子に願ったことへの怨みも含まれているのではないだろうか。また、テッサのナイフを用いることで、テッサがついに成しえなかった法皇の打倒を間接的に達成させてやる、という意味も含んでいるとしたら、テッサの死後もずっと、心のどこかでテッサのことを想い続けたといえる。
(使用したテッサの形見を持ち帰らず手放したので、残虐王として今後の人生を生きる覚悟を決めた上でのテッサとの決別の意味もあったのかもしれないが。)
また、ルチアーノが制定した『犠牲法』は一見すると悪質なだけだが、最後までテッサについていかなかったレーエンデの民への怒り、同じレーエンデの民が争い合うことへの怒りと粛清の意味も込められているように思う。
加えて、ルチアーノ(ルーチェ)はテッサに「命懸けの戦いを始めるには早すぎた」と言っている。レーエンデに闇と危機感と絶望が足りなかったと。故に、自らの非道な行いで民に恐怖と絶望を与えることで、いつの日か革命の火種になることを、レーエンデに革命を起こす者が奮起することを、心のどこかで願って恐怖政治を行っていたのだとは考えられないだろうか。
以上から考えると、ルーチェにとってテッサは最後、暖かい希望の光ではなかったかもしれない。恨んだ日もあったかもしれない。しかし、心の奥深くには常にテッサの存在があり、様々な意味で生涯テッサを想い続けたと言えるだろう。
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残酷な出だしから始まり、ルチアーノは一人にされてしまう。
そん中、出会ったのがダール村の人たち。
とてもおだやかな暮らしで、このまま話が・・・
終わるはずもなく。
怪力が自慢のテッサだったけど、
登場からもっと特別に力がるように
書いてもいいんじゃないかなと思った。
ルチアーノとの恋の発展も
(たしかに発展できる環境ではなかったにしろ)
もっと深い感情が出てほしいとは思った。
テッサが村を出てからの戦の話は興味深かった。
自分が普通の人生を歩むのではなく、
レーエンデに自由をもたらす者として
行動をおこすのだと自覚してからのテッサの
変わりようが凄まじかった。
レーエンデをとりかこむ政治の仕組みも
すごくよくできていて、
新法皇のエドアルドの策略にも思わず声が出てしまったほど。
レーエンデ国をめぐって、
レーエンデために命を懸けた人たちの
熱くて儚い物語です。
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第2部。暗黒時代と言われる、前作より約100年の時代が舞台だ。
少女と少年が出会う王道だが、闘うのは少女である。かっこいい。
欲を言えばもうちょっと兄ちゃん出して欲しかったかな・・・。
つぎも楽しみです。
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数ページ読んだだけで本の世界に引き込まれていくそんな本の代表作と言っても過言ではない。また第二巻から読み始めても面白く読める本だ。
"心から願えば出来ないことなど、何もない。"このフレーズに背中を押された感覚になった。出来ないと思うのは思い込みであり、本当は心の奥底では強く望んでいないとも言えるのだろう。
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未来で革命と一言で表される史実にも人々の痛みや悲しみが含まれている事を痛感させられた。
今の世界が平和なのであればそれは過去に革命の為に生きた人がいるからなのではないか