ひとつ季節が進むたびに、何かを忘れていく母と。
2024.11.27 09:32｜未分類｜
ショートステイの翌日は、デイサービスになるように予定を組んでいる。
翌日に在宅だと、混乱ついでに徘徊してしまうので、間髪入れずにデイサービスに行ってもらうようにケアマネと打ち合わせてある。
朝のヘルパーさんには「今日はデイサービスはないと思ってた」と話したようで、お迎えのスタッフが来てから出かけるまでも随分時間がかかっていた。急に寒くなったので、冬用の羽織をたくさん出しておいて良かった。もう母の装いは冬である。
私は荷物の整理をしたりしながら、午前中はスーパーに行って買い出し。午後からはお客さんで、すっかり現実に戻った。
母が今年の11月と12月のカレンダーを捨ててしまったので、適当にネットから拾ってプリントアウトして、必要な事項を書き込んで母の家の壁に貼り付けてきた。母が食べるパン類は、夫が完璧に揃えてくれていて、助かった。小さいパンが４つほど入った袋のものを２つくらい、蒸しパン系やふわふわ系を何種類か、クリームやジャムなど母が好きなものを少しっていう組み合わせがベスト！ ナイス、夫！
そして、もうそろそろかなあと、しぶしぶヒーターを出してあげた。1100w速暖の恐怖の電気代を叩き出すヒーター。寒くて風邪でも引かれたらもっと困ることになるので、ついに登場。設置して試運転。
夕方になって母が帰宅した。送りのおじさんが2人付き添っているのだけど、私が１階に降りていくと、つっかけを履いた母が「おかえりー」と私に声をかけた。おかえり？ それはこっちのセリフなんだけど…と言いながら降りていくと、母は開いているドアから外に飛び出していき、道に止まっている施設のバンに乗ろうとしていた（！）。
「待って待って！」と私が走って止めて、「どこ行くの？」と聞くと、「あの人のカバンを取りに行かなきゃいけないのよ！」と言いながら、私を振り切って戻ろうとする。ちょっと、付き添いのおじさんどこ行った？
家の中にはおじさんが２人いて「エアコンは23度でいいですか〜？」とか言っている。
「すいません！ なんかバッグがどうのって外に出ちゃうんですけど！」と私が叫ぶと、おじさんたちが「エアコンのリモコンはどれかな〜？ってやってたら、いつの間にかいなくなっちゃってて（笑）」と笑ってたけど、いやいや、２人も居るんだからどっちか見てて〜！ するっとすり抜けて小走りする母もまた素早い！
おじさんたちに、「はいはい、もう出かけませんよ、外には行きませんよ〜」と言われながら家に入ってきた母は、「そんな、困ったわ、どうしたらいいの？いつも来るあの人の手提げを預かってるのよ」とブツブツ。
いつも我が家に来る責任者のヘルパーさんが、デイサービスの施設にも居るので、母は何かと混乱するらしい。
私はおじさんたちが帰った後、まあまあと落ち着かせて、ヒーターを出してあげたよ！ と話す。
「これ、何？」
…なんと母はヒーターの存在を忘れたようだった…。スイッチも簡単で、あんなに愛していたヒーターの存在を忘れるなんて！ 私は軽くびっくりしたものの、いやいやそんなはずはない！と思って、「これ、つけてもいいけど、寝室で寝るときは必ず消してね！」と言った。
「私、もうこれは使わないことにするの！」
なぜか母がヒーター使わない宣言。そんなことを言っても、私がいなくなったらすぐつけるんだろうなと思いながら帰宅した。
夫が帰宅した時に母に声をかけると、ヒーターは付いていなかったらしい。
「ヒーター出してもらったんでしょ？ つけてもいいよ。でも寝るときは消してね、危ないからね」
と、夫が言うと、
「石油がないもの。石油はどこに入れるの？」
と、母…。本当にヒーターの使い方を忘れたようだった。
「お母さん、進んだよね」
そんな夫の言葉が刺さる。一つ季節が進むたびに、母はいろんなことを忘れていくんだな。ずっとこのままなんて都合のいいことはないんだなあ。
↓石油ストーブの記憶か…。
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#親の介護
翌日に在宅だと、混乱ついでに徘徊してしまうので、間髪入れずにデイサービスに行ってもらうようにケアマネと打ち合わせてある。
朝のヘルパーさんには「今日はデイサービスはないと思ってた」と話したようで、お迎えのスタッフが来てから出かけるまでも随分時間がかかっていた。急に寒くなったので、冬用の羽織をたくさん出しておいて良かった。もう母の装いは冬である。
私は荷物の整理をしたりしながら、午前中はスーパーに行って買い出し。午後からはお客さんで、すっかり現実に戻った。
母が今年の11月と12月のカレンダーを捨ててしまったので、適当にネットから拾ってプリントアウトして、必要な事項を書き込んで母の家の壁に貼り付けてきた。母が食べるパン類は、夫が完璧に揃えてくれていて、助かった。小さいパンが４つほど入った袋のものを２つくらい、蒸しパン系やふわふわ系を何種類か、クリームやジャムなど母が好きなものを少しっていう組み合わせがベスト！ ナイス、夫！
そして、もうそろそろかなあと、しぶしぶヒーターを出してあげた。1100w速暖の恐怖の電気代を叩き出すヒーター。寒くて風邪でも引かれたらもっと困ることになるので、ついに登場。設置して試運転。
夕方になって母が帰宅した。送りのおじさんが2人付き添っているのだけど、私が１階に降りていくと、つっかけを履いた母が「おかえりー」と私に声をかけた。おかえり？ それはこっちのセリフなんだけど…と言いながら降りていくと、母は開いているドアから外に飛び出していき、道に止まっている施設のバンに乗ろうとしていた（！）。
「待って待って！」と私が走って止めて、「どこ行くの？」と聞くと、「あの人のカバンを取りに行かなきゃいけないのよ！」と言いながら、私を振り切って戻ろうとする。ちょっと、付き添いのおじさんどこ行った？
家の中にはおじさんが２人いて「エアコンは23度でいいですか〜？」とか言っている。
「すいません！ なんかバッグがどうのって外に出ちゃうんですけど！」と私が叫ぶと、おじさんたちが「エアコンのリモコンはどれかな〜？ってやってたら、いつの間にかいなくなっちゃってて（笑）」と笑ってたけど、いやいや、２人も居るんだからどっちか見てて〜！ するっとすり抜けて小走りする母もまた素早い！
おじさんたちに、「はいはい、もう出かけませんよ、外には行きませんよ〜」と言われながら家に入ってきた母は、「そんな、困ったわ、どうしたらいいの？いつも来るあの人の手提げを預かってるのよ」とブツブツ。
いつも我が家に来る責任者のヘルパーさんが、デイサービスの施設にも居るので、母は何かと混乱するらしい。
私はおじさんたちが帰った後、まあまあと落ち着かせて、ヒーターを出してあげたよ！ と話す。
「これ、何？」
…なんと母はヒーターの存在を忘れたようだった…。スイッチも簡単で、あんなに愛していたヒーターの存在を忘れるなんて！ 私は軽くびっくりしたものの、いやいやそんなはずはない！と思って、「これ、つけてもいいけど、寝室で寝るときは必ず消してね！」と言った。
「私、もうこれは使わないことにするの！」
なぜか母がヒーター使わない宣言。そんなことを言っても、私がいなくなったらすぐつけるんだろうなと思いながら帰宅した。
夫が帰宅した時に母に声をかけると、ヒーターは付いていなかったらしい。
「ヒーター出してもらったんでしょ？ つけてもいいよ。でも寝るときは消してね、危ないからね」
と、夫が言うと、
「石油がないもの。石油はどこに入れるの？」
と、母…。本当にヒーターの使い方を忘れたようだった。
「お母さん、進んだよね」
そんな夫の言葉が刺さる。一つ季節が進むたびに、母はいろんなことを忘れていくんだな。ずっとこのままなんて都合のいいことはないんだなあ。
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