若者の戦死に耐えられない現代日本 少子化の中国、10年後の姿
毎日新聞
2024/12/10 07:00(最終更新 12/13 15:53)
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政治とメディアの適切な距離とは。戦前、戦中の歴史的経緯を踏まえたうえで、現代の政治状況に照らし合わせると。戦後80年座談会の最終話です。【司会・前田浩智主筆、構成・鈴木英生】
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政治家から「呪いの言葉」は…
――政治家たちが大衆の怒りや不安を正面から受け止めるほか、社会を安定させる道はないはずです。
佐藤卓己氏
ネガティブリテラシーの話に通じますが、結局、政治家が「待てば状況はよくなる」と説得力を持って言えるかどうか。小政党に呪いの言葉が目立つのも、最終的に勝つまで有権者を待たせられないからでしょう。短期で票を集めるには敵への呪いで共感を得たらいいと。
温又柔氏
待てないのは、日本の現状や来る未来に希望を持てないせいもあると思います。特に、待っていたらよくなった、という経験がない世代にとっては。日々は必ずよくなる、と信じられる言説がもっと必要ですよね。ただ、安易にやると……。
佐藤
エモい記事(笑い)。本来、「待てばよくなる」抜きに資本主義は成り立ちません。貯蓄すればお金が増える、健全な資本主義を取り戻せばよいだけかもしれません。
小泉悠氏
以前ロシアに住んだとき、生まれて初めて「日々よくなる」経験をして驚きました。政治は悪くなる一方でしたが景気はよく、インフラも周囲の人の暮らしぶりも日々よくなっていく。こういう、外の世界を知るのも…
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