オンライン診療、コロナ後どうする? 見えた期待と課題

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今直也 姫野直行
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 スマホやパソコンの画面越しに受診するオンライン診療。新型コロナウイルス感染症の流行が収束した後のあり方についての議論が大詰めを迎えている。最大の焦点だった「初診」は、受診歴などの一定条件を満たせばOKとなった。医療現場は期待を込めるとともに、課題も指摘する。21日に開かれる厚生労働省の検討会での議論が注目される。

いざとなれば対面に

 「はじめはどれくらい診療できるか心配したが、思ったよりコミュニケーションもとれることがわかった」。厚労省の有識者による議論のメンバーを務める、多摩ファミリークリニック(川崎市)の大橋博樹院長はそう話す。4月からオンライン診療を始めた。

 血圧を下げる薬を使う患者に、自宅で測定した血圧データを画面越しに見せてもらうなどして対面に近い管理が可能だ。

 聴診器を胸にあてることはできないが、肩で息をしていないか注意するなど、工夫をすることで対面診療とのギャップを埋めることができるという。すでに対面でも診ている患者では「いつもとの違い」に注意し、違いがあれば対面受診を促す。

 危惧もある。オンライン診療のため、患者が簡単に通えないような遠方の医療機関を選ぶことも可能だからだ。「いざというときに対面で受診でき、安全性が担保される仕組みがあった方がいいだろう」と話す。

画像で状態の確認も

 以前からオンライン診療を採…

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